第43話 「家族旅行7」
2つの体験では本来なら詳しい説明がしっかりとあります
ですが、こちらの都合上カットしています
イルカのトレーナーになる前に、私たちは魚たちのショーを見る。
失礼しましたイルカではなくドルフィンでした。イルカという表現では海外から来た人が困惑してしまう。
魚のショー、もといフィッシュダンスでは2種類の魚が水中で踊りをしている。それは出世魚で有名なブリとそれに限りなく似ているヒラマサだ。
ブリといってもそれになるまでに進化を2回しないといけない。進化というほどではないが、大きくなるにつれて名前が変わっていく。小さいものから順に説明すると、ツバス、ハマチ、ブリの順番だ。
これを書いてる中の人はこれらが嫌いらしい。血合いの臭み(?)みたいなものがダメらしい。それなら赤身のマグロとか食べられなくなる。日本人に生まれてきたのにお魚が食べれないって損してるよね。
「餌が入ってたバケツの水を入れるとすごいね」
「さっさと飯よこせって思ってるんだろうね」
「見せもんじゃねえぞって思ってるよ」
ものすごいスピードで回りだしたブリは目が回ったりすることはないのだろうか。見ているこっちはすごい目が疲れる。例えるなら新幹線の到着を待っているとき、新幹線が来たらついつい目が動いちゃうあの感じ。三半規管が弱い人には一発でKOだと思う。
「餌をあげたらゆっくりになった」
「完全に理解してるんだろうね」
「お姉ちゃんと段違い」
「その言葉でこっちは台無しなんだけど」
もうホントにこの子は一言余計な事を言う。こっちの身になって考えてほしい。普段買い出してんのはこっちなんだぞ。さくらが美味しいにおいをさせた時は、邪魔にならないようにきちんとお座りしてるのに何なんだよ。料理してるとなりでうろうろされてみろ、そっちのほうがストレスだわ。
田所家事情のことはさておき、ドルフィントレーナーに俺はなる!
そんなことで、次の体験ができる所に移動した。
「お姉ちゃんにイルカのしつけができるかどうか」
「人に懐かれてないだけだわ!」
「誰もそんなことは言ってないですけどねえ」
なんてこったい。イルカがこちらを見向きもしない。隣にいるさくらのほうへばかり集まっていく。
「さくら、お前いったんどっか行け」
「妹にどっか行けってDVすぎる」
「お願いだ。俺にも本当のイルカを見させてくれ」
「わかった」
ちょっと待ってくれよ。さくらが離れたと同時にイルカたちも解散するのやめてくれ!私がいるじゃん。
「お姉ちゃんこれ以上ボケるのはやめて。私のお腹がもたないし、周りの人も大爆笑してるから」
「そんなこと言っても仕方ないじゃん。来ないものは来ないんだから!」
だれからにも懐かれずもう次のところに行こうとしていると、ある一匹のイルカがこちらに近づいてきた。
「お前も私を笑いに来たのか?お前が来るのはこんなとこじゃない」
クソォ!イルカからにも馬鹿にされるとは。もう何の関係もないけど学校辞めちまおうかな。それとも食べちゃおうか。
「お姉ちゃんそれあまり人になつかない個体じゃない?」
「?」
「さっき飼育員さんが言ってた特定の人の合図しか聞かないって言ってた」
「お、おお」
これが懐いてもらえるってことか。違うと思うけど。
でもこのイルカからは私に似た何かを感じることがある。
終了時間までこのイルカと楽しく遊んだ。
群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、自尊心と叩き上げた観察力のスキルだけが私たちの武器だ。
「メロンしか渡せるものがないよ」
「請求書はさすがに無理だ」
無事にイルカと戯れることができた私たちは、次はもう1種類の哺乳類を近くで観察することにした。
2つの体験が気になった方は下記のURLから確認いただけます
フィッシュダンス https://www.youtube.com/watch?v=rOvqKnbJ9QQ
初めてのドルフィントレーナー https://www.youtube.com/watch?v=XyHZmhYNhdI




