第32話 「宿運」
今年一年ありがとうございました!
明日も投稿しますが、最後に大事なお知らせがあります。
個人作業をしているとあっという間に夜になった。
「完全に掛かってますね。田所さん、昨日の夕方に再起動かけませんでした?」
「更新と同時にかけましたね」
「恐らくその時に掛けられたかもしれません」
私の相棒がウイルスに掛かるなんて、お前そんなに疲れてたのか。
「このパソコン買ってからどのくらいです?」
「10年は余裕で超えてます」
「なら、買い替えだったのかもしれませんね。直近3年間で重くなりませんでした?」
「たしか高校入ってから一気に重くなったかも」
「内部のデバイスは消耗品ですからね。暑い中何年も作業してたらさすがに壊れます。
買ったばかりなら、修理に出すのを進めるんですけど、生憎、10何年前のパーツはないと思います」
「そうですか」
パソコンは休みもなく、働きすぎたのだった。私が無理を強いていた。さくらが言った通り買い替えの時期らしい。
「そうですか。わざわざ来てもらったのにすみません」
「いえいえ、謝らないでください」
「でも、もうすっかり夜になりましたね。私たちは帰ります」
その瞬間、ある匂いが私の鼻と脳天を突き抜けた。
「晩ご飯食べて帰ります?今日麻婆豆腐らしいんで」
「さくらちゃんの麻婆豆腐楽しみ」
「いいですよ、晩ご飯までごちそうになるなんて」
「今日の給料だと思って食べていってください」
「「お言葉に甘えて」」
――――――
『美味しそう』
美味しそう、お、美味しそう。うん、すごく美味しそう。麻婆豆腐は嫌いではない。嫌いではないが好きなわけでもない。だって、辛いから。私は辛い物が得意ではない。カレーの中辛さえも辛く感じてしまうぐらいだ。
「みんなで食べても大丈夫?」
「ちょうど5人前作ったから大丈夫」
「もし帰ってたらどうすんの」
「あ、お昼に晩ご飯いるか聞いておいたから」
この2人もとからここでご飯食べるつもりだったんだな。
「召し上がれ」
『『いただきます』』
みんな辛いの平気なのかな。あおいとかえで先生は好きそうだけど、そら先生苦手だろうな。よし、同類が一人いるから安心。
「たまに食べると美味しいです」
だめだ、みんな辛いの好きなやつだ。隣でニヤニヤしてるそこの愚昧、やりやがった。
「お姉ちゃん食べないの?」
わかって薦めてくんな。
「じゃあ、一口だけ」
『一口だけ!?』
「辛いのが幾分と苦手でして」
「そんなに辛くないけど。ねえ?」
「いつも通り作ったけど」
そのいつも通りが辛いからね!みんなが辛くないっていうんだし、きっと大丈夫なはず。大丈夫と思いたい。
「辛すぎるんですけどおおぉお!」
「辛くないと思うけど。いいものを知れた。ありがとう、さくらさん」
「黙らせるには辛い物っと、メモメモ」
さくらってどっち側なの?あとそこ、メモしない!
人にだって苦手なもの一つや二つぐらいあるよ!
――――――
『『ごちそうさまでした』』
「私たちは帰ります」
「私も」
さくらの作った麻婆豆腐は私が昼に作ったパスタより定評があった。そう思えば今日のは普段より甘めな気がした。ちょっとでも私に合うように作ってくれたのだろう。それに答えられない舌を悪しく思えた。
『今日はありがとうございました』
「田所さん休日明けちゃんと学校来てくださいね」
「私が休んだことありましたっけ?」
「そうですね」
『『また明後日』』
こういう風にこれからもみんなで楽しく過ごしていこう。そう思えた1日だった。
※大事なお知らせ
24話からは8月中盤までに書ききれたものです。実を言えば、第3章の『雨水』は6月から書き始めたもので、本当は8月中に完結する予定でした。定期試験や模擬試験などで執筆する時間を設けるのが難しくなり、やむを得ず隔週投稿という手段を取ってしまいました。毎週日曜日の1時に上がってくるのを待ってくれていた人には本当に申し訳なかったと思います。
ここから本題なのですが、
彼女たちの夢を叶えるより、まずは私の夢を叶えるためにここで一度筆を置こうと思います。
勉強と執筆活動を両立できるのが一番なのかもしれませんが、生憎私には両立できる技量は持ち合わせていません。
私の夢は大学に入るという彼女たちに比べれば、小さいものかもしれません。
それでも、私にとっては大きな夢なのでそれを叶えられれば、彼女たちの夢も頑張れば叶えられると証明できると思います。
そのため、一度執筆活動を休止し、勉強に力を入れたいと思います。
再開の目途はわかりませんが、皆様にいい報告をできるように、そして、彼女たちのストーリーを楽しく書き続けられるよう、精進していきます。
これからも私自身と2人を応援してくださるとうれしいです。




