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第3話 「方向性」

こ、個人差だから

 一時間目が始まって25分がすぎていた。宮水高校の授業時間はほかの高校と違い60分授業だ。

 家が近いからここを選んだけど、この県トップの進学校らしい。

 今日の時間割は、現代文、数Ⅱ、古典、家庭科、物理基礎、数B、という理系科目がつまった曜日である。そのため、この日は絶対に授業中にあてられないのだ。


 6時間暇だなと思っていたところ、

『今日暇なんだから内容でも考えたら?』

 と、休み時間に私のこころをサラッとよんだかのように、あおいに言われたのだ。


 てか、内容ってなんだ?異世界とか、青春とかか?それじゃあ書きやすい方にしよ。昼になったらどっちが書きやすいか聞いてみるか。


 あっという間に時間がすぎ、前半戦がおわり昼休みになった。わたしはお弁当を持ってあおいのいるクラスへと足を運ばせた。ちゃんと手を洗ってからね。あおいのクラスにつくと彼女が待っていましたとでも言わんばかりにこちらをみていた。

 なんだよ、そんなに会いたかったのかよ。寂しかったんだね。という顔をしたら、すぐさま私を迎えにきた。


「言い残したことがあれば聞くけど?」

「今日も、いい身体してるね」

「はいはい、あんたはもうちょい成長したほうがいいかもね」


 おい、視線を下のほうにむけるな。自分のほうが大きいからって。


「あおいさん成長って個人差があるんだよ?

 しかも、この時代になって個人を尊重できないってどうなの」


「あんたはもう少しさくらちゃんをみならったら?」


 うちの妹は関係ないやろ。3つ歳が違うさくらはまだ中学3年生なのにあおい並みなのだ。なにがとは言わないけど。ナニがとは。たいてい、一緒にいたら私が妹扱いされるのだ。


「帰るわ。もう話しかけないで」

「もみじは冗談も通じない子になったのね。聞きたいこと教えてあげようと思ったのに。

 そういわれたらもうしょうがないよね」


「ごめん、ごめん。異世界か、青春どっちが書きやすいか教えて」

「それが人にモノを頼む態度か?」


「すみませんでした。私が悪かったです。」


「うむ、よかろう」


 あなたは何様なの?同い年で幼なじみだよね?そんなことよりお腹がすいた。


「とりあえず、ご飯たべない?」

「それじゃあ、食べ終わったら本題に入るということで」


「「いただきます」」


「もみじは今日もさくらちゃんの手作りか。

 少しは自分で作ってみようとか思わないわけ?」


「当たり前じゃん。」

「いいなあ、さくらちゃんのお弁当毎日食べれて」

「私もできなくはないんだよ?でもさくらが『お姉ちゃんの作った料理よりわたしが作った方がおいしいし』っていうから」


「でも、一度くらいはもみじの手料理も見てみたいかも」

「じゃあ、私が作ってあげようか?7時前に私の家に集合で」


「私にも予定ってものがあるんだけど」

「さくらにも連絡しなくちゃ」


「はなしを聞け。まあ、いいけどさ」


「さくら今日晩御飯いらないらしい。友達と食べに行くって。

 2人だけか、気合い入れて作らないとね」

「楽しみにしとく」


 愛する妹のお弁当を堪能して、本題は今からだ。

食事は大事!

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