第27話 「メシア」
何もしてないんだけどねえ。
あの二人のどちらかがパソコンに強ければ治るけど、正直に言えば宛にしてないんだよね。そら先生は当然のことながらポンコツだし、かえで先生は見た目からして機械音痴そうなんだよね。ちなみにあおいは論外です。ひかりも頼れるんだけどね、些細のことで呼び出したら周りの子達に恨まれそうだから無理なわけです。
いったい誰に頼ればいいってんだい。
パソコンのことを考えているうちに毎日来ている場所についた。一番乗りってなんか気分あがるよね。”一番”っていう響きがいいよね。いつか苦手な分野でも1位とってみたいな。理系科目では毎回首位だけど現代文ではとったことすら、一桁にさえ届かない。ましてや、3桁を越えることすら困難な状況なんだよね。
数学で一番感動したのは有理化です。その次に部分分数分解です。
私の数学オタクが露呈したところで、3人がやってきた。何分待たせるの!私が来て5分経ってるよ!5分あったら何かすらできるよ。うん。
「よく来たね。おばあちゃん待ってたよ。早く座りなさい。疲れたでしょ。ゆっくりしていきなさい」
「湿度と暑さでついに壊れたか」
「梅雨だしね」
「梅雨って春じゃなくて夏の気象現象らしいですね」
あおいとかえで先生は放っておいて、梅雨って夏なんですね。てっきりまだ春なのかと思ってました。そら先生ありがとう。また1つ賢くなっちまった。
「皆様に言っておかなければいけないことがあります」
「どうした、ついに学校辞めるのか?」
「ちょっとかえで、いくらめんどくさいからってそれは言わない約束でしょ?」
二人がそんな風に思ってたなんて知らなかった。というか、生徒の前で言ってはいけないランキングでトップに居続ける言葉をさらっと言いよったなこの二人。絶対他の人に対しては言えないのに。心を完全に開ききってるわこの人たち。
「そんな退学とかめんどくさいことはしません」
「「チッ」」
こら!そこのお二人さん生徒に対して舌打ちはまずいですよ。校長先生に相談しようかな。ハッ!ここの校長が無能だったことをすっかり忘れていたぜ。
「実は昨日パソコンが壊れまして、いっこうに電源がつく気配がしないんです。どうしたらいいでしょうか。」
「それだったらそらに聞けば?こう見えて機械いじるの得意だし」
「マジですか?」
「なんならそらって理系だよ?私なんかよりずっと賢いよ。教えてる文系教科はダメダメだけどね」
「じゃあなんで文系の道に進んだんです?」
「さあ、進路選択テキトウにしたからじゃない?」
「かえでもそんなこと言えないでしょ!」
やっぱりこの人たちおかしいわ。私とあおいなんかよりさらにやばいわ。しかも後悔なんか1つもしてなさそうなのすごいっす。
「1度だけ状態を見せてもらったら大体はどうにかなると思いますけど」
「お願いします」
「ノートパソコンでしょ?明日持ってきてもらって大丈夫ですか?」
「荷物が重くなるんで学校に持ってくるのは無理ですね」
「なら私にどうしろと?」
「週末空いてます?家に誰もいないのでよかったら」
「ほいほい家にあげていいんですか?両親は大丈夫なんですか?」
「両親はいません。海外にいます」
「忘れてました。でも母親のような人が前に懇談でいたような気がしますけど」
「妹です」
よかったなさくら。お前が母親のようだって。お姉ちゃん嬉しいよ。でも複雑な気持ちになるのは私だけでしょうか。
「もみじの威厳はどこへ行ったのかな」
あおい居たんかい。なんか、今日のあおい静かだとおもってたけど、もしかして、寝起きか!なら仕方ない。誰しも寝起きが良いって訳じゃないもんね。多様性認めていこう。でも開口一番にディスるのはどうかと思うよ。
「田所さんってお姉さんだったの?」
みんなが私をどう見てるか改めてわかりました。心にくるものがあるね。
「そらだけいいな。妹ちゃん見れて」
「なんなら来ます?」
「気配りができるお姉さんですね」
この人最初から来るつもりだったな。まあいいけどさ。さくらには申し訳ないけどその日は空けてもらうようにしよう。
「いつから空いてますか」
「私は両方とも時間空いてないかも」
「あおいは暇っと」
「お二方はどうです?」
「土曜日のお昼からだったら行けると思います」
「同じ」
二人とも土日は昼まで寝るっと。土日の昼からなら行けるっていう人は大体昼まで寝てます。ソースは私。だって金曜日と土曜日のアニメってリアタイするもんじゃないの?そうしたら確実に起きるのが昼過ぎるのはあたりまえだよね。こればかりは悪くないよね。
「じゃあ、土曜の昼からというわけで今日は解散」
「させると思います?」
何?この私の行動を理解しているだと。このままいい雰囲気で帰ろうと思ってたのに。ってあれ、あおいがいない。こういうときだけあの子は逃げ足が速い。
「先生あおいがいません。捕まえてきます。」
「行かなくて大丈夫ですよ。さあ、田所さん準備はできてる?」
「あっ、はい」
先生は見逃してくれませんでした。
何かしたから壊れる。




