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第14話 「電話」

生きてるわ!

「たでーま」

「ごくろうさまでごぜえます。ご飯もちょうどできたところでやんす」

「まださくらは中学生だよね?お前にわたしの専業主婦になってくれ、なんか頼んでないぞ」

「こいつなに言ってんだ?自己中にもほどがあるでしょ」


 あらなにやだこの子、お姉ちゃん的には絶対結婚させたくない。こんな優しい子はクソガキにはやらん。

 たとえ両親がさくらの結婚を許可してもお姉ちゃんは絶対にあげません。妹と結婚したいのなら、まずはこの万里の長城なみの姉を突破してくるのだな。


「絶対にお前は男になんかやらん」


「まーたキモイこと言ってるよこのシスコン。

 安心せい、そんな子はまだできたことないから」


「もしそんな子ができたらまずはお父さんたちに報告するんだな。

 その後にわたしが徹底的にねじ伏せてやる」


「そういえば、お父さんたち今度は8月に帰ってくるって。

 このまえお母さんから連絡あった」

「お母さんなんか言ってた?」

「得にはなにも言ってなかったきがする。あー、でも1つだけ言ってた。」

「珍しいね。いつもは言わないのにね」


「『もみじはちゃんと生きてる?』そう言ってたかな」


「え?」


「ごめん、違った『もみじはどこにいるの?』だった」


 あれ?あれあれ?

 母上一体どういった経緯でそういう考えにたどりつくの?

 さすがに家出したろうとは一回も考えたことなかったよ。だってこんなにも優しい妹がいるのだから。一応、すぐ近くにはあおいもいるしね。


「お父さんはなんか言ってなかった?」

「お父さんも同じこと言ってたよ」

「さくら、ご飯食べるまえにちょっとだけ時間いい?親に電話する」


「大丈夫だけど、お父さんたち揃ってないと思うよ。

 インドネシアと日本の時差って2時間だから多分2人とも仕事中かと」


「今日5月18日はインドネシアだと祝日。今頃あっちは4時だから絶対家にいる」


「お姉ちゃんはなんでそんな無駄なこと知ってるの?

 もしかして他の国の祝日を全部把握してるの?」


「まあ、大体は。友達とかと話さない?『今日はあの国だと祝日だよ』って。

 もしかして、こんな会話で盛り上がるのって、私とあおいだけ?」


「えー。そっとしといてあげよ」


 なんでそんなにひかれないといけない。つまらない話をして2人で話して何が悪いんだよ。


 妹にひかれたことがショックだったが、一応親に生存報告しとくか。

 2人も心配してそうだし。

 あと、わたしの姉としての威厳がなくなりそう。


 そう思い、家にある受話器で2人の家に電話をしてみた。


 ななななんと、1コール目で出た。


『こっちが祝日だってよく知ってたわね、さくら』


「もしもし、あなたから生まれてきたもみじというものです。

 さくらさんがいつも、お世話になってます」


『あんた、もしかしてもみじなの?

 お父さん、もみじから電話!今お父さんに変わるわ』


「いえ、変わらなくて大丈夫です。2人に伝えたいことがあって、それを言うために電話をかけたんだ」


『改まってなに?』


「一応生きてます。学校もちゃんと行ってます。ご飯もしっかり食べてます」


『そう、ならよかった。泣き崩れてるお父さんにもそう言っとく。日本人はお米でできてるんだからね。しっかりご飯食べてるんだったらよかったわ。あと、健康であることが一番だからね。いつも日本に帰る時、あなた達の声聞くの私達は楽しみなの。』


『元気でね』


「そっちこそ、建康で。ご飯なのでまた今度帰ってきた時に楽しく4人で話そうね。」


          『「約束」』


「生存報告も終わったし、ご飯でも食べますか。」

「お姉ちゃんもたまにはいい事言うんだ」

「まあね」



 今度両親が帰ってくる時は2人で空港まで迎えにいこう、ご飯を食べながら決めたのだった。

親って偉大なんだね

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