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●悪役令嬢に転生したのだが、病弱すぎだなんて聞いてない  作者: Crosis


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日帰り旅行

 それでも主治医が言うには長くは生きられないようで、持って数年であり、十年以上は生きられないとの事。


 その事を聞いて、一時は喜んでいた俺もカイザルも拳を握り締め憤る。


 そして、その原因を作ったのが自分達にもあるという事実に、今尚悔やんでも悔やみきれない。


 できる事ならば、過去に戻って自分自身を殴り飛ばしたい気分なのだが、それすら出来ないのが歯痒く思う。


 であるならば今できる事をするしかないのだが、今は皇帝陛下が竜の国へ送ってくださった手紙の返事を待つ事しかできず、さらに、手紙を送ったからと言って必ずしも先方から良い返事が頂けるとは限らないのである。


 この、マリー様の為に何もする事ができないと言うのが何よりも苦しくて仕方がない。


 ならばせめて、先方から返事が来るまではマリー様がストレスなく過ごしやすいように全力を尽くすだけだ。


「ウィリアム……今よろしいですか?」


 そんな事を考えていると隣にいるカイザルが俺に話しかけてくる。


 いくら皇族ではなくなり、ここ帝国では表面上は平民という扱いであったとしても皇族の血を受け継いでいる事は確かであるし、何よりも俺もカイザルも似たようなものであるのだからタメ口で良いと何度か言ってはいうのだが、未だにカイザルはマリー様だけではなく俺に対しても敬語を使ってくる。


 以前のカイザルを知っているが故に違和感はあるのだがカイザル曰く『そういう小さな慢心が積もり積もった結果が今の私であると思いますので』と言われては無理に辞めるようには言えない。


 彼なりに同じ過ちを犯してなるものかという意思の強さでもあるのだろう。


「構わないが、どうした?」

「恐らく先方からの返事はまだ数週間はかかると思いますので、これから竜の国へ向かう長い旅路の前に休養も兼ねてマリー様と近場を日帰りで何箇所か旅行してみるのはどうでしょうか?」

「ほう……近場を旅行……ね。 良いと思う。 なんだかんだでマリー様は俺達や、そして使用人や家族にまで自らの本当の気持ちを隠し、常に何でもないように装っているからな。 それで少しばかりマリー様の心労も晴れるのならばやってみて損はないと思う。 むしろその日帰り旅行には俺も賛成だ」


 そしてカイザルから出された提案に、俺は思わず感心してしまう。


 この日帰り旅行という案は、今まで騎士になるべく鍛錬ばかりしてきた俺では考える事ができなかた、カイザルだからこそ考える事ができた案であろう。


 そうと決まれば、思い立ったが吉日である。

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