自炊のススメ
自炊をする人と、しない人で1ケ月の食費が2万円違うとします。年間で24万円の差になります。10年単位で考えると240万円。20歳から自炊を始めて、80歳まで生きる計算をすると差額1440万円になります。している人と、してない人ではこれだけ子孫に残せるお金に差が生まれます。
「買った方が安い」という意見があるのはご存じですが、これはハッキリ否定します。「作った方が安い」のです。まず勘違いを治しましょう。
「貴方はその時の気分で食べたい物を食べていませんか?」
自炊をする理由に「節約」があります。節約をする以上「食べたい物を食べる」という考えは捨てます。次に「朝も昼も夜も同じ物を食べる」という考えを持ちます。「一度に大量に作る」ことでコストが下がり、同じ物を食べることで余分な物を買う必要が無くなります。これが自炊の基礎です。
当然、そんなの飽きる。耐えられない。
だから次のステップへ進みます。ハンバーグを食べるのに挽き肉、玉ねぎ、パン粉、牛乳、卵を買います。ハンバーグを作ったら、残った材料で「挽き肉と卵入り野菜炒め」を作れます。小麦粉を買い足してホワイトソースを買ってシチューも作れます。
まだ卵が余ってるのならスクランブルエッグ、卵焼き、ゆで卵が作れます。次は適当な野菜と肉を買えば小麦粉とだし汁に卵でお好み焼きも作れます。その次はフライも作ることができるようになります。
レシピを多く知っている、作ることができる。だからハンバーグから余った材料での派生料理を作って飽きずに節約することができます。勿論、習得するのに時間とお金はかかります。失敗も間違いもでます。
でもそれは初期投資です。商売でもスポーツでも勉強でも初期投資が行われています。小学生から勉強を続けたから大学生の問題を解けるように、いきなり大学生の問題を解ける人はいません。初期投資を掛ける事で運用、維持費が下がっていくのです。
しかし「自炊」をするメリットは「金銭」ではありません。最初に書いた「作った方が安い」を説明します。自炊の一番のメリットは初期投資を掛けて習得した技術です。いわば自炊をすることで自己投資を行っているのです。
更にこの技術というのは「子孫」へと受け継がせていけるという最大のメリットがあります。継承する技術というのは、どんなに欲しくても買えません。持ってる人を雇うと高くつきます。自炊をし続ける事で、それが子孫へと無料で与える事ができます。
自炊する人としない人で1440万円の差額が、子孫へと受け継がれ、更にそれが次へと受け継がれていくことで「家」というのは大きくなるのです。もし貴方が貧乏な家に生まれたのなら、貴方の代で「貧乏を終わらす初期投資」をするべきです。勿論、貴方の代では金持ちにはなれないです。次に託そうと考えられない限り、ずっと負の連鎖は続いていきます。