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妹がヤンデレ過ぎて怖い件について  作者: 所天駄
第三章 レベッカ・ザルツブルグ侯爵令嬢との婚約騒動!?
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76.言えない家庭事情と乙女の秘密♡



数日が経ち、アドルフが襲撃者に襲われた時の様子を本人から聞き出すことにした。

残念ながら、現時点までで襲撃者は捕まっておらず、学園敷地内への出入りも確認されていない。

当然内部に留まっている者たちも疑われ、所持品検査なども行われた。


結果として、怪しい装束や武具等は発見されなかった。

水色三角頭巾は、大量に発見されたらしいけど、アレは僕の親衛隊の一部が所持していたモノであると、出所がハッキリしていたため、不問に付されたらしいけど。


救護室のベッドで上半身を起こしながら、僕とソフィー、クララが話しを聞くことにした。

エリカは、取り乱してしまい、落ち着いて話しを聞くどころではなくなってしまったので、別室で休ませている。


最初に僕からアドルフへ質問する。


「それで、襲撃された当日はどんな様子だったんだい?」

「嗚呼。それがな、最初は女子学生からの呼び出しだって言うから、てっきり告白かと思って体育館裏へ行ったらな、複数の男たちが待ち伏せしていて・・・・。

まあ、そいつらにボコられたってところさ。」


「随分大雑把な説明だな。

もう少し詳しく聞かせてはくれないか?」


あまりにも大雑把過ぎて、要領を得ない。

せめて、相手の特徴でも教えてもらえると、判別しやすいのだけれども。


「なあ、アドルフ。

詳しく言えないのはともかくとして、相手が使っていた武器や、容姿の特徴なども言えないのか?」


「そうだな・・・・。

まあ、今回の相手は全員が諸刃で切ることよりも、刺すことに特化した剣を使っていたな・・・・。


姿形については、すまんが、やはり言えないな。」


今、アドルフは「言えない」と断言した。

これは、『衣服や容姿、身体的な特徴がある』ということを暗に応えたようなものだ。


「それだけ、見ればわかる様な恰好をしていたということですのね。」


ソフィーがサラっと核心を突く。


「まあ、王国広しといえども、それだけ特徴的な格好をして、全員が諸刃を使用する組織となれば、限られてくるでしょうけどね。」


クララも意外と冷静だった。

でも、僕もやはり同じような結論には達していたのだけれども、問題が一つだけある。


ソフィーは既に、どうやってかアドルフの家庭事情を知っているので、その組織が関わる理由もまた、ある程度は推測出来ているのだろう。


クララは、分かっているのか、そうではないのかについて、明言を避けており言質が取れていない。


僕はと言えば、何故そのような特殊な組織がアドルフを襲撃するのか、理由や動機が未だ不明なままなのだ。


それでも、以前ソフィーが「時が来たら、知っていることを話してくれる」と約束してくれているのだから、今はその言葉を信じてみよう。


「分かったよ。

アドルフ。それじゃあ、お大事にな。」


「ああ。見舞いありがとうな。

あまり話せなくてすまなかった・・・・。」


少しだけ、愁いを帯びたような表情を見せて、アドルフは礼を告げた。

僕たちは、気にするなと告げて、救護室から退出した。





「クララ、ソフィー。

二人はどう思う?」


「どう? とは。」


僕の問いかけにクララが応える。


「お兄様が言いたいのは、『レベッカ嬢との婚約騒動と今回の襲撃に関連があるのか?』という質問でして?」


流石に付き合いが長い分、主語抜きでもソフィーは僕の質問の意図を読み取ってくれた。

コクリと頷く僕へ、ソフィーが自分の考えを述べてくれた。


「ありていに言えば、無関係かと。

理由は、二つありますわ。

1つは、動機です。レベッカ様は、アーデルお兄様と婚約発表をなさいました。

これにつきましては、伯爵本家が紛争中で確認が取れておりません。

そんなタイミングで、親友であるアドルフ様を害するだけの動機が見当たりません。

むしろ、日頃より親密さを増すようにと、交流を深めようとしてる時期でしたから。


まあ、これが手の込んだ謀略の一環で、交流も含めて偽装だと疑い出したらキリがありませんわ。」


この意見には、僕とクララも深く頷いた。


「2つ目に、利害関係ですわね。

アドルフ様を害することで、レベッカ様は何一つ利益を得られませんわ。


恨みというなら、別ですけど、あのお方がそこまで糊塗ことして、アドルフ様と親し気に交流を持つには、若干天然過ぎるかと。」


あ、そこでソレ言っちゃうの?


確かに、レベッカは僕の目から見ても、貴族令嬢としてはスレていなさ過ぎる様に見受けられた。


『猫を被る』という表現もあるが、そういうのは、ソフィーが得意分野であり、そんな妹を日頃から見ている僕の目を欺ける程に、レベッカが上手く天然振りを発揮しているとは思えなかった。


「そうですわね。

私も、今回のアドルフさんの襲撃は、レベッカさんとは別件だと思いますわ。

理由は、ソフィーさんと同じですわね。

重ねて言えば、私も偽装であれば見破れる自信が、少々ございますわ。」


フフフと笑いながらクララも同意する。


「うん。やはり、僕も今回の襲撃は、レベッカとは別件だと思う。

あとは、アドルフが再度襲撃されないように、警戒を続けなければならないと思うけどね。」


今のところは、襲撃事件以来、王国騎士団員が常駐して、学園内に不審者が侵入しないように見張り、アドルフの居る病室にも四名が目立たないようにさり気なく配置されている。


これで、警備の方は大丈夫かと思うけど、未だ保証は無いに等しい。

でも、僕たち三人の見解としては、襲撃者の目的は、あくまでもアドルフ個人であって、学園内に居る不特定多数を狙ったものでは無いとは思う。


だが、これは私見であって、確証が無い以上は、警備を続ける必要性はあるのだろう。


しかも、不審者が出入りした形跡が、門番たちからも得られていない。

買収されていればアウトだが、王立学園の門番もまた、騎士団から派遣されている者たちであり、彼らを疑うことは、騎士団全体を疑うことに繋がりかねない。


僕たちは、馬車乗り場でそれぞれに分かれて、帰路へと着いた。





その帰り道の馬車の中での会話なのだけれども。


「お兄様。アドルフさんが襲われたという諸刃の剣というのは、こんな感じかしらね?」


シャキーンと、どこからともなくソフィーの手には、ブンディ・ダガーと呼ばれる、刺すことに特化した剣が握られていた。


「ソ、ソフィー・・・・・。」


毎回思うのだけれども、一体ドコからこれだけの危険な武器を取り出してくるのだろうか?


「なんですの?

お兄様?」


まるで、花を一輪だけ詰んだかの様に、剣の刃先をツンツンとつついて見せるソフィーの顔は、愛らしいのだけれども、いつ何時その剣が僕へ向けられるかと思うと、落ち着かなかった。


「その剣って・・・・ 毎回毎回どこから出して来るんだい?」


長年の疑問を、僕は口に出してしまった。

言っておいて何だけど、どうしよう。


「あら、お兄様。

その答えは、とても簡単ですわ。」


「?」


ニコっと笑いながら告げるソフィーに、僕は首を傾げる。


すると、ソフィーは馬車の中にも関わらず、穿いているスカートを少しだけスルスルと巻くって見せた。


「ちょっ! コラ!

こんな所で何をっ!?」


ちょっとHな想像をしてしまい、顔を真っ赤にして止めようとする僕へ


「あら?

お兄様の質問の答えを教えて差し上げようかと思っただけですわ。


それとも・・・・ ナニカイヤラシイ想像でも、してしまいましたの・・・・?

お・に・い・さ・ま♡」


「だから、スカートを上へ捲るなぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


艶然えんぜんと微笑みながら、ソフィーはサラリと答えた。


「私の“護身用具”は、全部スカートの中に収納しておりますのよ♡」


「・・・・ハイ?」


いや、だって、そんな馬鹿な!?

スカートの丈と、毎回ソフィーがどこからともなく取り出して暴れる武器は、長さが合わないんですけど?


腕を組んで、本格的に考え込んでしまった僕へ、ソフィーは嬉しそうに腕を絡ませながら

顔を覗き込んできた。


「乙女のスカートには、秘密が詰まっておりますのよ♡

アーデルお兄様♪」


うん、その意味では、僕たち男子にとっては、女性の衣類は永遠の神秘であろう。

そうか、だから、幼い頃、男子は女子のスカートを捲りたくなるのだろうか。


僕は、大人しい方だったから、やらなかったけどね。


ソフィーとの馬鹿げた会話のお陰で、アドルフを襲われて沈みがちだった気持ちが、少しだけ上向いた様な気がした。




以前からの疑問なのですけど・・・・。


『何故、男の子は女の子のスカートを捲りたがるのか?』


やはり、隠されているからなのでしょうか?

(・・?


神秘は暴かれなければ気が済まない?

(。´・ω・)?


まあ、どうでも良い疑問なのですけどね



『実は、私も疑問だった!』という同士は、ブクマか評価をポチっと・・・・(燃料投下!

(*- -)(*_ _)ペコリ





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