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妹がヤンデレ過ぎて怖い件について  作者: 所天駄
第二章 学園祭編 ―悪役令嬢暗躍―
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60.学園祭三日目『詩会』 ― それぞれの恋詩 ―


学園祭三日目『詩会』


私の名は、シャーロット・グリューネワルト。


父は辺境伯だけど、祖父の代から続いているお陰で、少しだけゆとりも出来てきて、初等部から王立学園へ入学できているけど、友達の入れ替わりもそれなりにある。


貴族とはいえ、裕福な者ばかりでは無いのだから。


幸い、私の周りには、似たような境遇のアンとデアという、親友も一緒に居ることが多くて、一人で過ごすことはあまりないけど。


私にはある時期から、とても気になる人が居る。


アーデルハイドという、女性らしい名前の彼は、見るからに庇護欲をそそられる様な、所謂『中性的』な美しさを備えている。


身長170cmくらい、薄水色てサラサラとした髪の毛に、長い睫毛。

瞳はまるでキラキラと輝くエメラルドを嵌め込んだように煌めき、鼻もスッと嫌味にならない程度に高い。


唇は、柳葉のようで、そこから零れ落ちる声は、天上の調べのような幸福感を得させてくれる。


スラっと伸びた手足も、男性だけどクビレのある腰元も、触ってしまいたくなるようなお尻も・・・・。


全てが、彼という存在を引き立たせてくれている。


幼少の頃からの彼を知っているけど、ずっとそんな感じで育っている彼のことだから、これから先も、その美しさが損なわれること無く、美丈夫として成熟されて行くのだろうな。


出来ることなら、そんな彼の隣に、私が寄り添って生きられたならば・・・・。


「フゥ。」


学園祭三日目の、『詩会』会場で私は思わず溜息をついてしまった。


「どうしたの?」

「大丈夫?」


優しいアンとデアの二人が、心配そうに顔を覗き込んでいた。

私ったら、うっかり溜息を漏らしてしまうなんて。


「なんでもないわ。

ちょっと、考えごとをしていただけよ。」

「なら良いけど。」

「何か悩み事があったら、いつでも相談してね?」

「ええ、ありがとう。」


そんな遣り取りをしている間にも、『詩会』はゆるやかに進んでゆく。





ここは、初日に『模擬騎馬戦』が行われた池の畔。

東屋が幾つか点在する中の一つで、東屋に審査員である学園教授陣が座り、周辺に日除けの屋根付き壁無しテントを幾つも連ねて、椅子に座りながらお茶を楽しむ父兄らが大勢居る。


学生たちは、それぞれ自分たちの学年ごとに設けられたテントの下におり、事前に発表された詠み手が、司会進行を務める国語教諭から、自分の番を告げられると、前へ一歩進み出て、自分の詩を詠むのだ。


今は、1学年の発表が終わって、2学年がゆったりと管弦楽団の調べをBGMにしながら、一人ずつ詩を詠んでいた。


そこへ、ちょうどエリカの名と作品のテーマとタイトルが読み上げられる。


「― 2学年 エリカ・リンデンブルク嬢『恋詩・獅子』 ―」


エリカは、一段高く作られている壇上へと昇り、軽く一礼すると、丸められた状態であった紙を拡げて、自分の作品を読み上げる。


“募る程 憎しと想う この気持ち

あなたを従えて 私の自由にしてみたい

つれない貴方を いずれは私の膝の下へ

もしも貴方が仔鹿なら 私は師子”


短く纏め上げられた詩へ、自分の想いを込める。

そして、再び軽く一礼すると壇の下へ降りて行く。


こうして、次々と名が呼ばれた者が進み出ては、一礼して壇上で詩を読み上げる。


「- 2学年 シンシア・ラウエンブルク嬢『思慕詩・遊泳』 -」


“私なら 貴方を連れて 回りたい

楽しい場所なら知ってるわ

幸せは 貴方が運んでくれるもの

私は 貴方の側が良い

貴方で満たされる世界に

私は自由に泳ぎたい”


ペコリと頭を下げたシンシアの姿が、あまりにも可愛らしかったせいか、ニコリと微笑み返す者たちも多かった。


それぞれの性格が、そのまま詩に表れているようで、内容はともかくとして、参列者たちは、一様に笑顔で聞いている。


「― 2学年 クララ・クルムバッハ嬢『慕情詩・蜜蜂』 ―」


“降り積もる 落ち葉の様なこの気持ち

舞う葉のように 揺れ動き

どこまでも募る 私の想い


貴方が花なら 私は蜂

哀れに周囲を飛び回り

蜜のように貴方を慕う”


クララの詩を聞いた観客席の人々の反応はそれぞれだった。

ある人々は、少し戸惑ったような表情を見せ、別な者たちは深く考え込み、あるいは、繰り返し頷いている。


そうして、シャーロットの出番が来た。


「- 2学年 シャーロット・グリューネワルト嬢『恋詩・強敵』 -」


小さく深呼吸をすると、壇上へ進み出る。

そして、軽く一礼をして、手にした詩を詠みあげる。


“まぁ嫌だ 私の頭を占領しないで

どこかへ行ってよ 出て行って!

どうして離れてくれないの?

どうすれば忘れられるの?

貴方はとてもズルイ人

私の心を占領中

白旗上げて

告白よ

好き”


最後に、照れたように少し顔を赤くして、シャーロットが軽くおじぎをすると、数名の者たちが『ウンウン』と何度も頷いている姿が見て取れた。


友人たちは、親指を立ててニカっと笑っている。


「フゥ。」


軽く溜息を吐くと、シャーロットは吹っ切れたような表情で、席へ戻って行った。





その頃、男子学生の多くは、『詩会』に参加する者、見学する者、出番は無いとばかりに、自分たちで勝手に他のことをして盛り上がる者たち、寮や自宅で過ごす者たちなど、好き勝手に過ごしていた。


アーデルハイドはといえば、実は暢気に会場に来ていたりする。


「ふーん、なんだか『恋愛』に関する詩が多いみたいだなー。

まあ、女の子たちだもの、やっぱり興味はソッチ系が多いのかな?」


彼の周囲に居たアドルフ始め、友人たちやクラスメートは、声にこそ出さなかったが、全員が一人残らず、心の中でシンクロして叫び声を上げていたという。


『ほとんどの女子がテメーの事を読み上げてんじゃねぇーかよっ!!

気付けや! リア充がっ!!』


以心伝心とはいかない、アーデルハイドであった。


学園祭三日目のメインプログラム『詩会』は、こうして何事も無く、平和裏に幕を閉じた。

クララが最優秀賞を貰い、エリカが寡作、シャーロットが審査員特別賞をそれぞれに貰った。



正直に書きます。

『恋詩』なんて真似事、初めて書きました。

自分で自分の首を絞めると言うのは、こーゆーことを指して言うのだと思い知りました。

今度からもう書かないように、お話しを組み立てないと・・・・(白目


バタリ (o_ _)o ~~~ †


※HP0. 作者は死んでしまった。


「おお作者よ。しんでしまうとはなさけない

ぼうけんの書を続けますか? YES NO 」


YESの人は、「ブクマ」をポチと・・・・(ぇ


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