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これまでのあらすじ~その3

 ――「心を解き放ち、スピリットを開放しろ。そして世界を救え」


挿絵(By みてみん)




 遺跡での戦い後、しばらくの平穏な日々が続いたが、リュウセイの提案により、一同のバトルテクニックを高める為の特別訓練が開始された。


 そんなある日、ソラとアンリが通う高校で、アンデッド化(洗脳術)された親友達が猛威を振るい、一時騒然となる。

 一度アンデッド化すれば、死亡するか、洗脳術を掛けた術者の意識を途絶えさせるしか、助ける方法が無い。

 術者が見つからない結果、殺す方法しかなかった。

 ソラとアンリ、そして駆けつけたリュウセイは、一時、親友を捕獲し、宇宙要塞フォースライドで監禁する事に。


 そして、特殊戦闘兵器開発部担当で、サイボーグでもあるヴァキルト博士から、ある手段が告げられた。


 ――「『不死鳥の御霊みたま』があれば呪術に掛けられている者を救う事ができる」


 前世達も不死鳥の御霊を持ち帰ったとされる奇跡のアイテム。

 だが、それを手にする為には、現在の人類科学技術では到底不可能な、「宇宙の壁を越えて、別の宇宙へ行く」と言う事だった。

 幸いにも、前世が使っていた宇宙船が残っており、オーバーホールしている間に、新たに現れた第五の生まれ変わりを確保、そして、最後のスピリットを手にいれようとそれぞれが動き出した。


 しかし、最後のスピリットは、既に、前乗りしていたゲラヴィスク教の手に、そして、最後の生まれ変わりである琴嶺ことみね 瑠奈るなは、ゲラヴィスク教に誘拐されてしまう。

 リュウジは、ゲラヴィスク教が操り、ルナを乗せたタクシーを大型バイクで追いかけ、高速道路で激しいカーチェイスを繰り広げた。

 辛くも、ルナを助け出した一同は、心の準備も終え、宇宙船にてコールディンへ向け出発した。


 一同が、一息つくも、フォースライドに隔離していたはずのルナが、乗り込んでいる事が発覚し、真実を知りたいと訴えるルナにリュウセイは、前世の戦いの事を踏まえ、全てを語った。


 特殊な宇宙船は、ブラックホールの入口へ向かい、そこから時空転移装置でもある、携帯スフィアを打ち込み、ホワイトホールから抜けた段階で宇宙船は、一気に出口へと転送される予定だった。

 だが、ルナに侵入の手助けをし、自らも侵入していたゲラヴィスク教のジェリルが、スフィア射出口を破壊し、船内にてリュウジとの戦いに敗れる。

 時空転送が不可能となった宇宙船は、そのまま、ブラックホールに吸い込まれてしまった。

 辛うじて、飛び出したスフィアもシグナルロストしてしまった。

 前世も、この宇宙船でブラックホールを通過した事から、最悪の事態は回避できたモノの予想外の事態がソラを襲った。


 謎のオーロラが船内を通り抜ける中、バランスを崩して壁に衝突したソラがオーロラと共に姿を消してしまったのだ。


 アンリは、自分を助けようと手を差し伸べたソラよりも、リュウセイを選んでしまった事により、ソラが消えてしまった事実に深い自責の念を抱く。


 宇宙船は、大きな損傷は受けたモノの、何とかブラックホールを通り抜け、惑星コールディンへ到着した。


 一同が不時着したのは、バルシェログの森と呼ばれる所だった。

 そこで、魔術師のアウル=ヴェルターナとパルに出会う。

 リュウジ達と歳の変わらないアウルは、年下のパルを連れ、炎の社と呼ばれる場所を目指していた。

 互いの自己紹介も終わる間も無く、突如現れた蜘蛛の化け物=ロックスパイデスの群れに襲われ、パルが誘拐されてしまう。

 パルを救う為に手を組んだリュウセイ達は、バルシェログの洞窟へと向かった。

 そこで、パルを救う為に、ロックスパイデスの群れと戦い、無事に救出に成功したが、森の主であるバルシェログが現れ、出口を失い取り残されたリュウジが、半獣の闘神バルシェログと戦う事になる。

 激しい肉弾戦の中、リュウジの意思とは関係なく覚醒したテラにより、勝負は一瞬の内に終わった。

 そして、リュウジを主と認めたバルシェログが召喚石となり、リュウジの手に入った。


 アウル達は、炎の社に侵入者を阻む結界があり、その結界を通過する為に通行証を、彼の故郷でもあるバーンニクス城で交付して貰おうと目指す。

 その道中で、リュウセイ達は、アウルの口から、信じられない言葉を耳にした。


 ――「アンタ達が、古の戦いで、闇からこの世界に光をもたらしたと語り継がれている……HIKARI」

 ――「いや、間違いない。じゃあ、あの伝説も本当なんだ。無限の彼方から5人のHIKARI(光)が現われし時、この世の闇が光に帰す」


 どうやら、前世達が以前にコールディンを救った事が伝説となっており、再び現れた時に、また、この世の悪から光を取り戻すと信じられていた。

 それに対し、自分達には、それほどの力も無いと否定するリュウセイ達。

 そして、アウルから、この旅の目的と、現在の世界の状況についても告げられた。


 ――「この世界の基礎を司る4つのマナを作りし神。風を司る神獣『グレイオ』。水を司る神獣『マリモア』。土を司る神獣『ガルダンテ』。そして君達が探している火を司る神獣『フェニックス』。この四体の神獣のお陰でこの世界にマナが存在し、生命が育まれている」

 ――「4体の神獣は、この世界の生命を育んでいるのと同時に別の役割もあるんだ」

 ――「今から、約800年前に、闇の勢力がこの世界を飲み込もうとしたんだ。その時に、4体の神獣は人間と協力し、闇の勢力を封印した」

 ――「だが、今現在、その扉の4つの鍵の内3つが破られている」

 ――「いや、殺されたんだ。『セーデン』と言う魔術師が闇に堕ち、この世界を闇で覆い尽くそうと、神獣を……。あと残るはフェニックスのみ」


 フェニックス、即ち不死鳥が最後の要素であり、その要素が無くなってしまえば、世界は再び闇に沈むと言う事だった。


 長い旅路の末、バーンニクス城に到着した一行は、不思議な口調で呑気者のペトレ王に招かれ、歓迎パーティが開かれた。

 そこでアウルの兄でもあり、勇者の血を引き継ぐロイド=ヴェルターナが兄弟の再会を果たす。

 楽しい晩餐も続く中、リュウジは、貧困に喘ぐ民の姿が目に入り、事情を聞くことに。

 どうやら、この国の民は、ペトレ王の裕福な生活により、貧困に苦しんでおり、今夜の晩餐の食材も、ペトレ王が、奪い取ったモノだと知ったリュウジは、激怒。

 ペトレ王に手を出そうとしたが、護衛のロイドにより、一同と、空賊でもあるガイと共に、牢屋に閉じ込められてしまう。


 ガイと共に、脱獄をしようとしたが、ロイドが現れ、全員を解放した。

 そして、炎の社への通行証をアウルに渡した。


 バーンニクスに急接近したガイが船長を勤める飛空船、巨大空賊船エクスフェリオンに乗り込むが、急接近していたのは、空の神獣ディアグロドラゴンに襲われていたからであった。

 そのまま、リュウセイ達は雲の上でドラゴンと死闘を繰り広げた。


 ディアグロドラゴンの野生的な猛攻に苦戦を強いられる中、アンリがドラゴンに咥えられ、逃走した。

 必死に抵抗する中、マリカに覚醒したアンリにより、ディアグロドラゴンは瞬殺され、召喚石になった。

 しかし、覚醒したマリカはアンリに戻る事なく、彼女によると、余りの脆弱ぶりに、アンリとマリカの精神を交替したとの事。

 アンリは、マリカの中で最後の試験を受けていた。

 その試験に落ちれば、もう二度とアンリには戻れない。

 暫くの間、リュウセイ達は、マリカを仲間にし行動する事になる。


 炎の社に到着した一同は、褐色の鳥獣=不死鳥に会い、全ての事情を説明したが、不死鳥は動こうとしなかった。

 卵を温めていたのだ。

 その代わりに、バーンニクス城を含んだ広範囲の台地に結界を張り巡らせた。


 ディアグロドラゴンとの戦った場所から炎の社へ行くまでに、一つの商業国が闇の軍勢に瞬時に壊滅させられていた光景を目の当たりにした一同は、直ぐにバーンニクス城にも押し寄せると察知し、不死鳥と分かれたあと、エクスフェリオンで城へと向かった。

 だが、そこで待っていたのは、リュウセイ達を脱獄囚としての歓迎だった。

 何が、敵なのか?

 生きる事とは?

 命を捨てる価値があるのなら、それは今じゃないのか?

 リュウジとリュウセイの説得により、心を入れ替えた民は、ペトレ王に反旗を翻した。

 ペトレ王の長い政策により、争い事と言う概念が無かった国民が、何かを守る為に一つとなったのだ。


 闇の軍勢は、地平線を暗黒に染めている。

 僅かな戦力の中、結界からの侵入者に対抗する軍と、エクスフェリオンでセーデンの塔へ向かう軍に別れ、最後の大戦が始まった。



 一方、宇宙船の中で謎のオーラと共に消え去ってしまったソラは、目が覚めると、闇夜の草むらで倒れていた。

 そこで、一人の男と知り合う。

 平安最強の陰陽師、安倍清明あべのせいめい

 ソラは、清明の援助もあり、平安の時代で生活する事になる。

 ソラが到着したのは、元の地球の過去であって、惑星コールディンではないのか?

 だが、地図を見る限り、今まで見てきた地形とは全く異なるモノだった。


 そんなある日、ユキと言う女の子が現れた。

 見かけは、アンリに瓜二つであり、ソラは終始困惑する。


 都に帰ってきたと噂される、悪の陰陽師、蘆屋 道満あしやどうまんに、両親を殺されたユキは、復讐すべく、清明がいる陰陽寮へ入る事を懇願した。

 女が陰陽師に入る事など異例だったが、ソラのユキを見る態度に、ソラの正体が掴めると思った清明は入学を許した。


 ソラの正体は依然分からず、「悪しき星のきざし」が平安の世を危険に曝すと予言されていた事から、一時、ソラがそのきざしだと思われる事もあった。


 次第に、惹かれ合って行くソラとユキ。

 真っ直ぐなユキの思いとは裏腹に、それは禁断の領域なのだと二の足を踏むソラ。

 住む世界が違うからだ。


 暫くして、都に鬼が頻繁に現れるようになった。

 そして、それはやはり、道満の仕業だった。

 道満は、鬼と闘うソラの中に悪の力を感じ、その力を利用せんとする。


 御影山に、ソラとユキを呼び出した道満は、ソラを痛めつけ、ユキを傷付けた。

 助けに現れた清明と源 博雅みなもとのひろまさの動きを封じ、目の前で、ソラの体から、もう一人のソラを引き離した。

 それはスピリットから現れた前世の思念体。シオンだった。


 道満は、開放したシオンに、命令が効かない事を悔やんだ。

 思念体であるが故、洗脳できないのだ。

 シオンは、道満の許を離れ、仲間と合流する方法を探そうとする。


 そんなある日、ソラの前に現れたシオンは、「禁断の地」に行けば求める答えがある事を知ったと告げる。

 ソラは、シオンと共に、その地に向かう事を決めたが、話を聞いていた清明、博雅、ユキが強く同行する事を望んだ為に、一緒に行く事になる。


 道満の呪いもあり、激しくも厳しい長旅になったが、一向は、禁断の地へ到着した。

 その地域から、禁断と呼ばれるその森がある。

 近隣の村の村長の案内で、禁断の地の中核へと赴いた時、目の前に、古くなり、苔塗れの宇宙船が現れソラとシオンは絶句した。

 そして、村長から語られた真実が、ソラを絶望のどん底へと叩き落した。


 ――「親から子へと先祖代々伝わる話では、この世界には当時、闇の軍勢とそれを従える悪の魔術師がいたそうだ。悪の魔術師は、この地に眠る不死鳥を殺そうとし、完全に世界を制圧する所まで来ていた。じゃが、ある伝説があった」

 ――「五人のHIKARI(光)の戦士が現れる時、その光は闇を飲み込まん。この世は再び浄化されん。とな。じゃが、当時現れたのは四人じゃったそうじゃ」

 ――「やはり、いくら光の戦士でも五人揃わなくては意味が無い。不完全な伝説では駄目じゃった……。結局、激しい戦争の末、不死鳥は殺され、光の戦士もろとも全滅してしまったのじゃ」


 その真実を整理し、シオンが推理をした。

 ――「此処は間違いなく、惑星コールディンだ。そして、お前の仲間が辿り着いた所も惑星コールディン。違うのは……」「時間だ」

 ――「恐らく、ブラックホール内部でお前をさらった虹色のオーラ。あれが時間と次元のひずみから生まれた波。言わば『タイムウェーブ』だ。それで俺達は二千年後のコールディンに飛ばされたんだ。そして残されたあいつ等は、今より二千年前のこの地で、大戦争に巻き込まれたんだ。そして……」

 ――「その事実から考えられる事だとすると、そこに居る松之宮 杏里にそっくりなヤツこそ、お前と結ばれるはずの松之宮 杏里の生まれ変わりだと言う事だ」

 ――「マリカから引き継ぐ魂の記憶では、俺の生まれ変わりと出会えば、お互いが惹かれあうようになっている。ソウルメイト以上だったからな。だから、お前もソラが気になって仕方が無かったはずだ」


 つまり、ソラが、捜し求めている仲間は、この世界の過去で死んでいたのだ。

 絶望と悲しみの中、意気消沈し、シオンに愛想をつかされたソラは、暫くの間、全てを塞ぎこんでしまう。

 そして、清明の言葉に救われたソラは、この世界で生きて行こうとケジメを付けた。


 そんな時、道満の策略が最終段階へと突き進んだ。

 みかどを殺め、平安の地を魑魅魍魎ちみもうりょう跋扈ばっこする虐殺と怨念に満ち溢れる世界へと変えてしまったのだ。

 道満がいる、浮遊城にユキがいる事を知り、ソラは、清明と博雅と共に、救出に向かう。


 浮遊城に乗り込んだソラの前に現れたシオンが、ソラを城外に連れ出し、地上での肉弾戦を繰り広げる。

 清明と、博雅、ユキの前に現れたのは、道満と、もう一人の男、織田おだ 信長のぶながだった。

 また、彼も、シオンが言う、別の世界から来た存在であり、「きざし」の正体だったのだ。


 激しい戦いの中、道満と清明の戦いの不意を付き、信長の一閃が清明の命を奪った。

 そして、信長は道満までもを殺してしまう。

 鬼の力を手に入れた信長は、この世全てを鬼で溢れさそう計画していたのだ。


 ユキは、ソラの未来、この世の幸せを願い、自らの命を清明に与えた。


 地上で、戦っていたソラにシオンから、さらなる真実が告げられ、何故、地上での戦いを選んだのかを聞かされた。

 ――「この巻物は、安陪清明が書いた事は間違いない。だが、この時代の安陪清明ではない」

 ――「ここに書かれているのは、当時の安陪清明の伝言板のような物なんだ。この時代の安陪清明へのな。だがこの時代の安陪清明が手にする前に道満が盗んでしまった。それを俺が見つけ出し盗んでおいた」

 ――「当時の安陪清明もまた、道満や信長と浮遊城にて戦っていた。だがそこにユキは存在していない。そして、この時代の清明はお前とも、それほど深くは関わっていなかった。だが、最終的には世界を守る為に、共に戦った。当時の時代で、まず先に倒したのは織田信長だった。その中で奇妙な物を目にしたらしい」 「丸い小さな水晶玉で色は橙色」


 そして、その頃、信長も清明に水晶玉の事を話していた。

 ――「そう、俺はあの時……燃え盛る本能寺の中で業火に身を包まれるはずだった。だが、そこに現れたのだ。眩い七色の光と共にこの玉がな。俺は願った。ここから出して欲しいとな。すると、この玉が弾け輪が出来あがった。その輪には見慣れない風景が映っており、緑の匂いがした。ここから抜け出せるのではないか? 俺は無我夢中で飛び込んだ。そしてこの世界にやってきた。これは神の贈り物。神が俺に生きろと言っておるのだ。ならば、それは覇業を成し遂げなければならんと言う事」


 同じ内容をシオンからもソラに告げられる。

 ――「俺は、さっき信長が持っていた水晶玉をこの目で見て、全てを悟った。あれはスフィアだ」

 ――「あれは無くなったんじゃなかったんだよ。お前がここに来たのと同じ、タイムウェーブに飲み込まれ、織田信長の所に落ちた。恐らくその時の凄まじい衝撃で、スフィアに時間や空間を転換させる力が宿ったんだろう。それを使って平安時代にやって来た」

 ――「そして、こう書かれている。道満は、お前の体を乗っ取り、水晶玉が開いた約千年前の世界に逃げてしまったと。安陪清明も追いかけ飛び込んだが、清明は、道満が逃げ込んだ時代よりも少しズレていたそうだ」「清明が飛び込んだ世界は、既に道満により、暗黒の世界へと変わっていた。名前をセーデンへと変え、新たなる邪神として君臨していた」

 ――「清明は、セーデンを倒そうとしていた戦士達と一緒に同行し、その中で若い女がセーデンを倒したそうだ。だが、未来の世界でも同じ事が繰り返される。そこで清明は陰陽の術を更に進化させ数多の術を書き記した呪術書を未来の清明の屋敷に届くように計らった」


 シオンは、そう伝え、今も信長が時間を越えるスフィアを持っている事を告げた。

 そして、ソラに全ての力を与え、一つとなった。


 更なる力を手にしたソラは、清明と博雅と協力し、信長を葬ったが、死に際にタイムスフィアを使用し、別の世界に逃げようとした信長。

 咄嗟に、行き先を燃え盛る本能寺へと変化させたソラは、信長を火炎の中に叩き込んだ。

 だが、最後の信長の一撃でタイムスフィアが砕け散ってしまった。


 壊滅的な被害を被った平安京も復興する中、清明の力で回数制限付きで復活したタイムスフィアによって、ソラは、歴史を変えるべく、この時代で手にした勇者の剣=スフェニスソードを手に、タイムゲートを潜った。



 過去の世界では、遂に、セーデンとの光と闇の戦争が始まった。


 闇の軍勢は、不死鳥の結界に進路を阻まれて動けないが、唯一通り抜けられるロックスパイデスに寄生して、結界を通り抜けて来た。

 その群れと、リュウジ、アウルが闘う事に。

 セーデンの塔を目指すエクスフェリオンを、様々な敵、そして闇の神獣「邪龍王」と戦い、苦戦を強いられる。

 リュウセイと、ロイドは、地球から持ち込んでいたバイクに跨り、閃光弾で敵を消し去りながら地上を激走し、セーデンの塔を目指す。


 何とか、セーデンの塔に到着できた、二人が頂上の塔屋に到着すると、目の前に、ソラの姿をしたセーデンが現れ、リュウセイは驚いた。

 だが、ロイドがスフェニスソードでセーデンを斬るや、その姿はみるみるペトレ王へと変化した。

 そして、二人は恐ろしい事実に直面する。

 セーデンは、既にバーンニクスにいるのだ。


 その頃、不死鳥の前には、ペトレ王の姿から戻ったセーデンがいた。

 セーデンは、不死鳥の弱点でもある、人間の血を剣に塗り、不死鳥を斬りつけた。

 直後に、結界は崩壊し、闇の軍勢は力を増す。

 邪龍王も群れをなし、エクスフェリオンは崩落。


 セーデンが、消えた後に、タイムゲートから現れた清明が不死鳥を復活させ、再び開かれた結界により、バーンニクス城付近の闇の軍勢は掻き消された。

 異変に気付き、不死鳥の元に戻ったセーデンと清明が二度目の決戦を繰り広げる。


 崩落したエクスフェリオンと共に、地上に落ちるアンリを、宙を飛ぶスフィアボードに乗るソラがキャッチした。

 ――「もう二度と離さない」

 ――「もう、お前の悲しむ顔は見たく無いんだッ!! 俺が変えてみせる。守ってみせる!!」


 より一層、心も強くなったソラの変わりように驚くアンリ。

 二人は、セーデンの塔で闘うリュウセイとロイドと合流すると、今度は、リュウセイとアンリを残し、ロイドを連れて、バーンニクス城へと向かった。

 勇者の血筋しかセーデンを倒せないからだ。


 バーンニクスでは、セーデンの呪術で、闇の神が現れ、清明が平安京から連れて来た、四神と対決。

 そして、セーデンまでもが、歪な巨大モンスターへと変貌し、猛威を振るった。

 そこへ到着したロイドが勇者の力でスフェニスソードの力を引き出し、立ち向かうも、逆に殺されてしまう。

 死に際に、同じ血を受け継ぐアウルに剣を託す。


 更に、全身をバラバラにされた清明が、巨大な白狐=光の神獣に変化し、セーデンと激しい戦いを繰り広げた。

 リュウジは、自分のポケットに残っていた最後の閃光弾を取り出し、負傷を負っていた為、ルナがパルと共に、セーデンに接近。

 閃光弾を投げつけ、光が爆発し、セーデンの歪な暗黒の体表を吹き飛ばした。

 白狐の攻撃がセーデンの体を破壊し、その隙に、アウルの最後の一撃がセーデンを捉えた。



 再び平和が訪れたコールディン。

 アウルからスフェニスソード、そして不死鳥の御霊を託され、皆と別れを告げた一同は、宇宙船に乗り込み、自分達の宇宙、地球へと帰った。



 はずだった……。



 そこに、地球はなかった。

 いや、崩壊していた。

 時間は、リュウセイ達が地球を出発してからおよそ半年。

 この半年で何が起こったのか?

 目の前には、巨大な暗黒の化け物。


 破壊の神……ガジャル。


 既に銀河系は崩壊。


 宇宙船も崩壊する中、最後のタイムスフィアを展開し、一堂は、まだ、フォースライドが存在する時を願い、無我夢中で飛び込んだ。




 そして、彼等は、更なる試練と遭遇する事となる。



 第4章 魂の絆編 突入。


 ゲラヴィスク教との全面戦争が勃発!!


 戦いの舞台は、市街地、アーケード、地下街。


 はたまた、天空の城ラピュタ!?


 全てが3章から始まる。


 ソラの暗黒面。


 リュウセイの病気。


 ゲラヴィスク教の最強部隊。


 第3の勢力の介入。


 友情・愛情・疑惑・裏切り……


 そして、何と、アンリとルナがコンビで歌手デビュー!?



 乞うご期待下さい。


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