勇者召喚を潰す
先の展開を楽しみに読んでくれていた方には申し訳ないのですが、この話で一旦完結とさせて頂きます…
勇者召喚をどうするのか…というところは最初から考えていたのですが、そこまで書く道中をどうするか最初の投稿から空きすぎてしまい自身が面白いと思わない話を捻り出すのは無理がありました。
このままダラダラ続けるのも嫌なので、
【勇者召喚を潰す】ための主人公の悪意を見せて終わりとします。
16歳になった。
15歳で新たにスキル【改造】を得て、勇者召喚妨害のアリとあらゆる手を打った。
そのいくつかを紹介しようと思う。
が、その前に勇者召喚の仕組みを説明しよう。
勇者召喚に必要なものは大きく分けて3つ。
1つは神が作った魔法陣。
1つは魔法陣を起動させられるだけの魔力。
1つは王族の血。
1つ目は下準備として勇者召喚をするための魔法陣が世界各国にあったのだが、俺がいるグラサ王国以外の魔法陣を全て破壊した。
グラサ王国だけ残した理由は12歳の時に全ての魔法陣を破壊した瞬間に、全ての魔法陣が復活したからだ。
翌年グラサ王国以外の魔法陣を破壊したら、魔法陣が今まで復活していない。
恐らく、神の掟とやらに縛られているのだろう。
コレにより、この国で勇者召喚を妨害してやれば勇者は召喚されないだろう。
2つ目は勇者召喚のために魔力量の多い魔術師が10名必要なのだが、そのうちの1人に選出され、魔力量の【少ない】魔術師を9人選出されるように仕向けた…
上で彼らの体内に爆弾を仕掛け、魔法陣を使用する時に起爆するようにした。
3つ目は魔法陣発動に必要不可欠な王族の血。
俺は魔法陣と同じように王族が全て死ぬと王族の復活、あるいは他の血族が代わりになるなんてのは容易に想像がつく。
なので俺はミナとルナは敢えて殺さずに、王と王妃を殺した。
そしてスキル【改造】でスラムにいた住人の外見を王と王妃と同じにして、闇魔法の洗脳で完全に王と王妃として過ごさせている。
その頃から何かを感じ取ったルナから距離を置かれたがミナを洗脳したから問題はない。
あのコミュ障1人放って置いても俺の敵になり得ない。
などなど、様々なことを行なって来た。
ここまでやれるなら勇者召喚そのものをやらないという選択肢もあるのだが、魔王復活から24時間後、世界中に毒のようなものが満ちて勇者の持つ特殊な力が無ければ全生命体が死んでしまうらしい。
その毒のようなものは勇者召喚という神が介入出来るイベント、神の力により防ぐことが可能だという。
別にそれも防ぐ手がないわけではないが、どうせなら神に対抗してみたいから、俺は勇者召喚を途中まで行うことにした。
そして16歳の誕生日、魔王が誕生したのも何故か今日。俺の誕生日は勇者召喚の日となった。
魔法陣の元へ、俺と魔術師9人。
王の外見へと【改造】されたスラムの住人、
さあ、勇者よ。
俺の妨害を乗り越えられるかな?
――
「さあ、勇者召喚を行おう」
王の姿をした男が右腕にナイフ突き刺し、血を流しながら魔法陣に近づく。
魔法陣に血が付着すると魔法陣が白く輝く。
まるで王族と下民の血など等しく変わらないものだとあざ笑うように。
ボフン!バフン!
魔法陣に魔力を込める魔術師達が爆発四散した。
しかし、魔法陣は青く輝き始める。
魔力など初めから必要なかった。
爆発四散した魔術師たちを触媒に過去に村を消滅させた魔法を発動すると…
時が止まった。
「やれやれ、君は本当に化け物だなぁ」
時が止まった世界で誰かが呟く。
「けど、ルナには感謝しないとな。
彼女が神である僕の正体に気付かなければ、このような力は使えなかった。
ある意味、君にも感謝だな」
時が止まった世界で誰か…ゼロはジルアを見ながら笑う。
「君が不要だと文字通り切り捨てられたライアを見ていたのに何も出来ないとたかを括って無視しただろ?
アレのおかげでルナは正気に戻って僕を頼ってくれた。僕に力を戻してくれた」
ジルアの頭を掴みながらゼロは笑う。
「あはっ!僕の勝利だ!
君のような悪を殺す僕は神たちの中でも英雄とされ、更なる力を得られるだろう!」
ゼロは笑う。
ジルアに感謝をしながら……
血反吐を吐き出して……
「ガハッ!?」
そして止まっていた時は動き出した。
「あれ?何でここにゼロがいるんだ?」
ジルアはガッカリした表情を浮かべながら口を開く。
「それにその血…ふむ、時でも止めていたのかな?」
「んな!?グボッガハッ!」
「何故それを!」と言葉を続けようとするが、身体が黒ずみだし、身体がボロボロと崩れ始める。
「実はね。この部屋には毒や呪い、魔法etcあらゆるものが充満してるから、長時間過ごせないようにしてたんだ。神の介入で時が止められる可能性を視野に入れてたけど正解だったようだね。
備えあれば憂いなしだ」
ジルアはゼロの頭を掴み…
「【改造】」
スキルを発動させ、ゼロの…神の力を手に入れた。
そして同時に神としての制限。
掟も理解したが、不敵に笑う。
「神の力を得ただけだから掟なんて面倒なものは意味がないね」
ジルアは人の身でありながら神の力を得た。
「はぁ、つまらないな。
魔法陣の光も消えたし、勇者召喚は失敗。
俺は神に勝った…あ、そうだ。
神には勝ったけど、勇者は分からないか。
俺の妨害には負けたから期待は薄れたけど」
ジルアは神の力を使い魔法陣を再び動かす。
「さて、勇者よ。
俺を越えられるかな?」
勇者が召喚された。
色々な設定や、こうしたかった展開などを何個か、もしくはまとめて1話、更新してから本当の完結とします。
これから何個か新しい小説を書いて、自分に力がついて、望まれたらリメイクしたいなと思います。
こんな終わり方しといて烏滸がましいですね…




