2話 「この国の外と変な奴」
東の国へ行くため旅の支度をする
テントに毛皮の寝袋、地図にコンパス
玩具に・・・護身用のナイフ、これはこの手があれば必要無いが、一応持って行く。
支度を済ませ、出発する
国の外はまだ見たことはないが、数年前国の外から来た冒険者の話しによると、化け物がうようよいるらしい。
もうすぐ国を囲う外壁を越える
越えた先には・・・なにもない。
少しがっかりしながら地図を見て東の国を目指す。
少し歩いていると冒険者の話し通り化け物があちらこちらに見える。
例えば、今数メートル離れたところにいる蛇のような化け物
大きさは30mほどだろうか、地を這って わたし の様子をうかがっているようだ。『・・・ねえ』
話しかけるが返事はない、やはりわたしのことは餌だと思っているようだ。
警戒しながら歩いていると、遠くから音が聞こえてくる。
巨大な何かが引きずるように動く音
何かの声・・・人?
音は徐々にこっちに近づいている
音の方向を見るとそこには・・・
わたしを狙っている化け物と同じ化け物が1人の人間を追いかけていた
多分女性と思われるその人間は
茶髪のショートヘアで身長は160くらいだと思う。何故遠いのにそこまでわかるのかはわたしにもわからないが、そんなことをぼんやり考えてられないと思わざるをえないものが目に入る。
それはわたしを狙っている化け物とおんなじ化け物だった。
同じ種類の化け物、ただ違うのは・・・大きさ
こっちにいる化け物と比べ物にならないくらい大きい
見た感じ130m・・・それ以上かもしれない
そして気付いた、化け物に挟まれてる。
巨大な化け物に追いかけられてた人間もそのことに気付いたようだ
「きゃああああ!?挟まれた!?もう駄目!死ぬうううううう!」
うるさい そう思った時、巨大な化け物が大きな口を開けてこちらを襲おうとする
うるさい声にイラッとしたので、左手を強く力んで巨大な化け物を水晶のような爪で引き裂き、化け物の頭から緑色の血らしき液体が飛び散る。巨大な化け物はそのまま倒れ、動かなくなる
キシャアアアアア!ともう一体の化け物が叫びながら地面に潜り逃げる
『(ちらっ』
うるさかった人を見ると、腰を抜かし震えながらわたしを見ていた
「う・・・嘘、あの化け物を・・・どうやって・・・??」
声も震えている、相手するだけ時間の無駄だと思うので無視して歩きだす
「ちょっちょっと待って!待ちなさい!」
震える体を必死に堪え、立ち上がってわたしを追いかける
変な奴(引っ付き虫)
がついてきて 鬱陶しい とわたしは思った