生物図鑑 ワイバーン編
・ベリーワイバーン
森の奥深くに生息している大型のワイバーン。体高約4m、体長13m、翼開長11m。
馬によく似た頭と、巨木の様に太い後脚が特徴。名の通り木の実、特にベリー類を常食としており、3〜4頭の小さな群れで暮らしている。翼は大きいが、飛ぶことはあまり得意ではない。
大人しい性格だが、一旦怒ると肉食のワイバーンすら退ける強さを発揮する。
肉は高級食品、骨は建材、糞は肥料と様々な資源を生み出すため、重宝されている。
・ハーピィワイバーン
森や高山に生息している小型のワイバーン。体高約60㎝、体長約2m、翼開長2.5m。
細い嘴と真っ赤な眼が特徴。常に群れており、獲物を見つけると大声で喚いて仲間を呼ぶ。
屍肉を好んで喰らい、時に家畜や人間も襲う。また糞害もあり、害竜扱いされている。
・ゼオ・ライジア
普段は起伏の激しい渓谷、産卵地は森にいる肉食のワイバーン。体高4m、体長9m、翼開長13m。
鼻先から生えた一本角、巨大な翼と鋭い鉤爪を備えた翼脚、後脚に生えた鉤爪と脛の棘と、全身に武器を持ったワイバーン。基本的に単独で暮らし、ペアを見つけた後はつがいで巣を守る。
ワイバーンであるにも関わらず、角や爪から高圧の電流を発することが可能で、敵への攻撃や狩りに用いる。
性格は凶暴だが、命懸けで巣を守るなど、誇り高い一面もある。
・ギノ・エレドノス
森の奥深くに生息している大型のワイバーン。体高約7m、体長約13m。翼は退化しており、なくなっている。
背中から突き出した2本の背ビレが特徴で、これは翼が変化して出来たものである。
翼を失った代わりに強靭な脚と尻尾をもち、巨大な顎は骨すら粉々に砕く。
性格は非常に凶暴であり、度々他の生物と縄張り争いをしている。
ゼオ・ライジアと並び、最強のワイバーンと言われている。
・ザガ・バザエダス
ユーラン・イルミラージュの海域に生息する巨大なワイバーン。全長約40m。
流線型をした頭部、四肢や翼は退化し、代わりにそれらが変化した巨大な鰭を持ち、尻尾も尾鰭のようになっている。牙は肉を切り裂く為ではなく、獲物を逃さないように反り返った形になっており、狩りの際は巨大な身体を巻きつけて絞め殺し、呑み込んでしまう。
他のワイバーンとは異なる進化をしており、更には目撃情報もほとんどない。空を飛ぶ大型ワイバーンを海面から襲った報告例もあるが、真相は不明。稀に海岸に打ち上げられる為、出回っているザガ・バザエダスの特産品は新鮮な死骸から採集されたものがほとんどである。
食べられるが、火で直接焼くと強烈な悪臭を放つ。煮物がオススメである。
・シャグ・ジャギアーダ
ユーラン・イルミラージュの海域に生息するワイバーン。全長約25m。
最大の特徴は頭部から前方に突き出した吻であり、巨大な刀剣の様なそれは鼻骨が変化したもの。成長と共に伸び続ける為、定期的に岩を使って研ぐ。
非常に獰猛かつ好戦的な性格で、自分より遥かに巨大な生き物にも襲い掛かる。海中を飛ぶ様に高速で泳ぎ回り、吻を振り回し、鋭い牙で肉を引き裂いて仕留めてしまう。船を襲う事例も多く報告されており、騎士団や傭兵団への討伐依頼も少なくない。
反面その身体から採集される特産品は希少であり、牙は装飾品、吻はナイフやハサミに加工される。肉も美味であり、生食が可能。