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ある異世界の現実設定集(ネタばれあり)

作者: 日陰茸

ネタばれを含みます。よろしければ「ああ、テンプレですね」からお読みください。

《エレ》

シリーズ主人公。幼馴染みのウッドの発言にしか名前が出てくることがなかった。

交通事故により死亡後、勇者送還における補充要員として異世界転生。発生能力が前世記憶系だったために神様に忠告めいた説明をされた幸運な人。


《ウッド》

ただの転生者。神様の説明も忠告もなかったため成り上がり系を行おうとして墓穴をほった。エレのうっかりも擦り付けられたために親に不気味に思われ、あげくに金になるとして売られた不運な人。転生成り上がり系知識を溜め込んでいたため思い出すのに時間がかかり生涯知識奴隷として過ごすこととなった。


《小住 憲人》

不幸系勇者。高校2年の夏休み中に召喚された。初めは異世界召喚に夢をもっていたが勇者の現実をみて絶望した。狂う前になんとか帰還したが極度のストレスでPTSDとなり夏休みを治療に費やした。彼が帰還後の事実を知らないことは唯一の救いかもしれない。


《召喚士》

召喚士の口伝を理解しきれずに王家に要請されるまま禁を犯して勇者召喚してしまったある意味元凶。勇者の疲弊具合をみて口伝の意味を漸く理解し死ぬほど後悔した。その後は勇者を軟禁せよという王家の命令をはね除け命懸けで勇者を帰還させた。勇者帰還後は命令無視の責をとると称して田舎に引きこもり、生涯を戦争孤児の保護にあてた。


《神様もしくはアレ》

いろいろしっている存在。実は地球側と異世界側の2人いる。全ては世界の法則に則った行動です。文明発展のために転生者の記憶を残したままにしたのは異世界側の仕業。PTSDを患うほど疲弊していた憲人の願いを聞き届け、二度と召喚が起きないようエネルギー補充(集団異世界転生)を行った。





<年表らしきもの>


神話時代(正確な記録はない、古代文書を読み解き推測したものである)

        魔獣と人類誕生。弱肉強食がはじまる

        魔獣により人類滅亡の危機に陥る

        天才魔導士ラーズ誕生

        ラーズ26歳、召喚魔法開発

        ラーズ35歳、(世界のアンバランスさを利用した)異世界召喚に成功、魔獣の王を倒す勇者を召喚

王歴1年   文明復興のため集まった者たちにより建国される。なお、この時勇者はすでに帰還したとされている

王歴205年 文明レベルが中世初期ほどに発展

王歴518年 歴史上4回目の勇者召喚。勇者のもたらした異世界知識により文明レベルが一気に上がる(中世後期レベル)


王歴523年 勇者帰還。文明レベルが停滞をはじめる

王歴530年 完全に文明停滞。勇者によりもたらされる異世界知識を求める声が上がり始める


王歴650年 高位魔獣と人類の住みわけのようなものが出来上がる


王歴742年 ”消された勇者の記録”の時代(まるで逆ハーレム系乙女ゲームのような展開になり、傾国の美少女が召喚されたことで上層部が機能停止に陥ったと上層部のみに伝わっている)


王歴958年 23代目勇者、小住憲人が召喚される

王歴963年 勇者、時間反転の魔術を使い17歳に戻ったうえで帰還。勇者召喚に貢献した召喚士が引退と報じられる

王歴964年 エレ、ウッド誕生

王歴970年 子供とは思えない知性や知識を持つ子供(通称:不思議な子供たち)が現れ始める

王歴971年 ウッドが売られていく、文明が進み始める

王歴974年 エレ、国立学園に入学

王歴980年 エレ、国立学園卒業、図書館勤務に内定、勇者召喚魔法陣が何者かに破壊され、上層部が騒然となる

王歴985年 文明が数百年から数千年発達する、不思議な子供たちの出現が完全に止まる



裏の背景

 はじめは人類存亡の危機から本気で救世主を欲し、切羽詰まって勇者召喚を行っていた。召喚される側も初めのほうは地球でも各家庭で動物をさばいたり、戦争している時代で戦うことに覚悟をもった人物が呼ばれていたので精神的にそれほど問題になっていなかったが地球側の時代が進むにつれて平和な場所で生き、戦ったことがない世代が呼ばれてしまうようになっってしまった。さらにある勇者がもたらした地球の文明が異世界より進んでおり異世界の文明が発展、それに味をしめた召喚側の召喚の意義がゆがみ始めたのが召喚される側の不幸の初まり。

 ある程度魔獣との住み分けができ、比較的に平和となった時自分たちの生活に目を向けた当時の上層部が伝承にある勇者のもたらした知識に興味を持って勇者召喚を行ってしまった。そのときに召喚する条件として討伐対象が必要だったため無理やり対象を決めて召喚を開始、成功してしまった。以降定期的な知識の摂取と称し勇者召喚を行い続ける。

 召喚される人物によっては上層部が壊滅ダメージを負うことにもなったが召喚を続け、とうとう最後の勇者、小住憲人を呼び出すことに。

 現代においてきちんと教育されていた憲人は戦いの中で上層部の思惑に気付き、自身が本当は戦う必要がなかったことに絶望する。疲弊した憲人に責任を感じた召喚士によって地球に帰されるが激しいストレスによるPTSDを患い、自身と同じような経験をする人がこれからあらわれないことを真剣に神に祈る。

 勇者だった憲人の真剣な祈りは神に届き、切羽詰まった状態じゃないならもう勇者召喚など必要ないだろうと願いを聞き届けることに。

 世界のエネルギーバランスの悪さが召喚のからくりだったため異世界側の神の要望により地球側の神が特に何のチートもない一般人の魂を複数送りこみエネルギーバランスを安定させる。ここで異世界の人間にすべてつくスキルに前世を記憶するものがあることに気付いた地球側の神は魂に憲人のような不幸が訪れないよう遠回しながらも忠告を残す。

 異世界側の神は文明発展のために異世界の知識を欲することが原因とし、ならば最新の知識を与えてしまえばもう召喚しようと思わないだろうと転生者の記憶を残したまま送りこむ処置を地球側の神に相談せず施す。これにより地球側と異世界側の神の喧嘩が勃発。転生者の魂が巻き込まれ産まれる時期に差が出るようになった。

 喧嘩に決着がついた神は召喚陣が放置されていることに気付き召喚陣を破壊。儀式以外で開かれることのないはずの召喚陣の間において封印がとかれることもなく破壊された召喚陣を発見した上層部は発狂寸前となる。

 結局召喚陣が破壊されたのは代々の勇者を利用し続けた神罰であり転生者たちの扱いに対する警告ではないかという結論に至った上層部は知識を出しつくしたものから解放することに。しかし幼少期から知識奴隷として軟禁されていた転生者たちがいきなり一般市民になって適応できるはずもなく、まずは希望者から一般奴隷としてリハビリさせることとなった。

 


以降、この世界に勇者や転生者が現れることは二度とない。









これでシリーズ完全に完結です。お読みくださった皆様、どうもありがとうございました。

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