09 コマンド社の考え
エレベーターを降りたその前には楽園のような世界が広がっていて、これが最初の街かと思っている。
それもそのはず。ゲームの世界では最初の街はしょんぼりとした街が多いのだ。それに、こんなにも賑やかな街が存在する事態が何かある感じがする。
その前に一番気になることがある。それはログインした人が多いんだか知らないが、人の数が非常に多い。俺から考えるとこれはありえないほどの数だといえよう。
そんなことを考えているうちに、仮想空間内部時間は、20時を回った。現実世界での時間はどれくらいだかわからないが、約同じ時間だろうと推測はできる。
俺は、そんなことより早くクリアしなければ、中学校への入学ができなくなってしまうという焦りがいきなりこみ上げてくる。それは、麗香も同じことだと思い、さっさとクリアするために片っ端からクエストをやるかと思った。
けれども、それは時間がかかると思い、最初は簡単なクエストにしようと決めた。
だがその前に、食料の調達や武器を買ったりしなければいけない。
このゲームは最初に武器がフル装備されていない。その代わりに、お金が支給される。 このゲームの中でお金の単位は、boardであり、記号では『B』で表される。最初のお金は2万Bで、日本円では20万円である。
これで高いと思うが、ゲーム内の武器はフル装備で1万8千Bである。それで、薬や回復剤などを全部揃えると、2万Bぴったりになる。
そのためクエストは無料であり、報酬は本部から送られてくるため一般の仕事は最初は少ない。
それに、レベル別で受けられるクエストは決まっているので、レベルを上げることが大前提になるということ。それで今は買い物をしているところだ。麗香が突然何か聞いてきた。
「ねぇ、湧太。どんな装備がいいと思う?」
「女の子っぽいのがいいんじゃない」
「それもそうね」
俺は正直に答えた。先程も言ったように、武器や回復剤の買い物中だ。
麗香はまた訪ねてきた。
「この装備でどう?」
「いいじゃないかな。女の子っぽいし、防御力が強くっていいと思うよ」
麗香の装備は、上は水色と白が入っている。下は白のひらひらのスカートでとても似合っている。とても可愛いものだ。今まで一番可愛いと行ってもいいところである。
「じゃあ、これでっと。武器はどうしたほうがいいかな」
「強そうなやつ。でも、あるわけだよ。あの時の銃が………」
「それがなくなっているのよ。今まであったのに、この場所に来てから………」
「そういえば俺のもない」
――そういえば、笹屋の情報にクエスト中の手に入れた武器は消えてしまうと……。
なぜそんなことが起きるかは、クエスト中の武器は最高に強い武器が置かれているようなのだ。
だがら、強すぎてしまうのだからだ。でも、ボス戦にはおいてはないそうだ。これの情報は、県庁の前で配っていたビラに書かれていた内容だ。この配っていた奴はコマンド社の連中らしい。
でもなぜこんなものを配るのかはわからない。
それよりも俺の装備を探さなくては何も始まらないので探す。そうすると、いいのが見つかった。上は黒のコートに、ズボンは水色だ。
これでも、防御力は20はある。それに、オシャレ度は20で、体力回復効果少しある。だんだんと回復すると、服の詳細に書いてある。
これは服を選ぶだけで大変だとゲームの世界で初めて思った。
これがそれでも、ゲームが始まる第一歩であって、まだまだ先は長い。
このままでクリアできるのだろうかと思ってしまうほどだ。
俺は先が思いやられるとここで初めて思った。今までよりも大変そうだと思った。
そんなことをおもいながら、モノレールにのることにした。
この時代はモノレールが田舎まで走っている。このモノレールは特急高速鉄道が2013年に開通させたものである。
このモノレールは群馬県内に行くことが出来る。乗り継ぎができるのは、高崎新都市駅である。高崎は今新都市化が行われている。そのため、畑がなくなり、高層ビルばかり立っていることになる。
これも科学が進み、都市化されている。そこには私立学園や企業などもあり、群馬の渋谷である。今はそこに、新都市駅ができていて、そこで群馬の色々な場所へと行けるモノレールが集結している。
そんなに発達した世界で、科学のチカラでモンスターを倒せないかと思ってしまう。それに、社長の目的がよくわからなくなってきた。
俺は、そんなことを思っていたら、麗香が訪ねてくる。
「湧太。早く行こうよ。装備は選んだの?さっさと行かないとクリアするのがおそくなってちゃうよ」
「うん。わかったよ」
この時、『俺は大きなお世話だ』と思った。どうやっていくかと思っていた時にあんなことを言うなんて、空気が読めないのにも程があると思ってしまう。
――笑ってしまうそうだ。
まあ、こんなことを思うのも幼馴染だからということなのかもしれないが、なぜかいつも能天気な女だ。逆にこんな女がいるほうが落ち着くが、ゲームの世界に来てからいつもの感じではないと思う。
それはしょうがないことでもある。誰もがこのような危険な状態になると人間は冷静ではいられなくなるものなのだから。
2012年の春に起きた地震だって皆が冷静にはなれなかったのだから。だが、今はいくらか復興も進み、原発も全機止まっている。そのため、太陽光が家庭に絶対に入っていると言えるものになった。
こんなことを思っているうちに麗香がどこに行ったことかがわからなくなった。
この県庁付近はゲームの世界ではすごい都市になっている。だから探すのが大変だと言える。
そこで俺は叫ぶ。
「麗香。どこにいる」
人が多すぎてわからない。それもそのはず。完全な都市化なため、東京の渋谷などの混雑と一緒である。ここは、ゲームの最初のスタート地点の始めの街なのである。
そのため、色々な武器や食料、回復剤が用意されている。ここから考えられるのは、準備を万端に用意をしておけということだろう。
今までもこんなようなことがあった。それは、コマンド社に侵入した時に敵が出てくる前に武器が用意されていた。それもこの先は敵がいるから使えという合図ではなかったのかと思う。それは、重要なことだ。
そんなことを思っていると、目の前に麗香がいた。
「どうしたのよ? ボーッとしちゃって……。私を探してたんじゃなかったの?」
「……そ……そうなんだけど……。ちょっとね今思いついたことがある。それはコマンド社のボスを倒すときに、武器が置いてあったでしょ」
「……うん」
「それはなぜかというと、この先に敵がいるという合図でもあったんだ。だから、武器があった」
「まあ、そういうことになるわね。あんなご丁寧に置いてあるなんておかしいと思ったのよ」
「まあ、そのあとにはまだ続きが……」
「じゃあ、何なのよ。早く言いなさいよ!」
俺がじれったいので、ちょっとイラっとしている。それに気づいて、俺はすぐに話した。
「それはね。この街もおなじじょうたいなんだァーー」
「なんでよ。おかしいでしょ。同じって………あぁ、もしかしてこの街を出る前にちゃんと準備をしておけという意味なの?」
「そうだ。そのとおり。だからこんなにも店が多いんだ。だからすぐにクエストをクリアしないでしたくをしたほうがいいが、でも、お金がないからとりあえずこの中でのクエストにしたほうがいいと思う」
「わかったわ」
なぜお金がないかは、回復剤を買いすぎたということと、夕飯を買ったからだ。
そして俺と麗香はこの県庁付近のクエストを探すべく、県庁へと引き返した。
県庁へと着くと、すぐにクエストに申し込むべくクエスト記載場に行くが、内部時間で21時を過ぎていたので、もう終わりの時間だった。
その他にも、県庁付近の店も締まりつつあり、俺らは県庁内にある無料宿泊場へ泊まることにした。
俺は明日になって世界が戻っているといいと思いながら寝た。
あけましておめでとうございます。今年一発目の更新です。なんとか大晦日に書き上がりまして更新できました。
どうぞ読者様は、今年もよろしくお願いします。不定期になりますが、どうぞご了承ください。




