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八話 ピアンテを尾行しよう!

最近では二つ目の潜入となるダンジョン『テリオーン地下道』、ここは。


地下道というよりは下水道みたいな感じで。

視界は暗くて良いとは言えず。しかもそのクセ、道幅は無駄に広いから音も響くし、それで魔物達に発見される恐れだってあるし……


まあ一言でいうと、『中級……いや上級者でも、ちゃんと準備しなければ入るべき場所ではないね、コレは』って感じのダンジョンだった。


勿論、ちゃんと(?)魔物達も沢山いるみたいだ。

俺には近付いて来ないみたいだけど、物凄い数の気配がするから嫌でも分かる。


ちなみに今回の魔物は。

半分が水を求めてここにやって来たのだろう。ワニや蛇のような両生類、爬虫類系の魔物で。


もう半分が……コイツらはもしかして、カジノで渦巻く欲望や、怨念なんかに引き寄せられたりでもしたのかな?っていう、アンデッド系魔物達と言った具合だった。


……いやー、凄いね。

入り口に結界が張られているから良いものの。


『一匹でもコイツらの侵入を許せば、三日でテリオーンは壊滅するだろう』っていうくらいには強い魔物達のオンパレードだよ、ここは。


でも、同時によく分かった。


コイツらのお陰で、『その先にいるボスはもっともっと強いんだろうな』って事がさ……間違い無い、裏ボスはここにいるよ!


ヤバい、めちゃくちゃ興奮して来た……!!


…………おっと、ダメだダメだ。


まずはピアンテと三人組の様子見をしなくちゃね。アイツらだけだと絶対マズいはずだからさ。


でもその前にこれだけは決めておこう。


一つ、基本的には見守るだけ。

二つ、でもヤバそうなら助ける。

三つ、もしもアイツらと上手くやれそうなら、ピアンテはそのままにしておいてあげる。

ま、こんな感じかな?


じゃあ、バレないくらいの距離は保つけど。そろそろアイツらの所にまで行くとしようか。


そうしないと、ココ薄暗いし。気配が多いしで。

流石の俺でも、見失いそうだし……



時には広く、時には狭い。そんな幾つかの道を曲がって。階段を上って、下りて。


「うおぉ!?」


まあある時は曲がり角にいた、生前冒険者だったのであろう強そうな装備を身に纏ったアンデッドとぶつかりそうになり、一瞬ビビって……


俺は三人組の男とピアンテをこっそりと追いかけ続けた。


いや〜、流石に疲れるな!!

しかも道はずっとこんな感じだし、アイツらを見失うどころかいつ迷子になっちゃってもおかしくはないよ。


……普通の冒険者ならね。

俺は慣れてるから全然大丈夫だけど。


それに、道標はちゃんとあるから無問題。


そう、『魔物に慌てるピアンテの叫び声』っていう、凄ーく分かりやすいアイツらへの道標がね。


「〜〜〜〜!!」


そんな事言ってたら、すぐにあの三人組……今は四人組か。とにかく、アイツらのだいぶ近くにまで来てしまったらしい。


何を喋っているのかは分からないけど、何か騒いでいるからすぐに分かった。


そんな四人に追い付いてしまった俺は、壁際に身を隠して頭だけを出し、その様子を見守る。


今の四人は……かなり体力を消耗しているように見えた。まあ、そりゃそうだよね。俺と違って、アイツらは魔物に狙われまくり、襲われまくりな四面楚歌の状態なんだから。


でも、やっぱり俺の見立て通り三人は強かったらしくてそこそこ戦えてる。


ぽっちゃり担当が前に出て爬虫類や両生類のような、近接戦闘を仕掛けて来る魔物達と戦い、そして引きつけ。


そこにガリガリが攻撃魔法を放って魔物達を一掃し。


最後に赤髪イケメンがなかなかの剣捌きで仕留め損ねた魔物を排除するって具合に。


ふむ、思っていたよりも良いチームなんじゃないかな?戦法がシンプルだからこそ分かりやすいし連携も取り易く、最早それは熟練と言っても良いくらいのレベルにはなってる。


だから、そうだな……冒険者の中で言えば、『中の上』って所じゃないかな?さっきも言ったけど、やっぱり結構強い方ではあると思うからね、まあまあ良いんじゃない?


けど、逆に言えば……


下手に強かったからここまで来てしまった。

いや、ここまで来れてしまったんだ。


もう後戻りは出来ない、『最悪の状況』に陥るまで。

進んでしまったんだ。進めてしまったんだ。


もうそろそろ、限界だと思うよ。


「はぁ、はぁ……クソ!!

コイツら何処までも追って来やがる!!」


「倒しても倒してもキリが無いぜ!!」


「ああ……そろそろマズいな」


事実、三人はそんな様子でやっぱり限界が近いように思えた。


その声には不安と焦りが混ざり、時折後悔しているような発言も垣間見える。


「ぎゃー!!○×△□!?」


一方で、ピアンテは……まあ大丈夫そうだ。


三人の後ろで後半何言ってるか分からないくらいに叫んでいるし。うん、まあ、コイツだけは無駄に元気なのは確かだと思う。


でも、俺はまだ奴等を助けるつもりは無い。


だから手を貸してもやらないし、当然ここを動くつもりも無い。


何故かと言うと。

かくいう俺自身、似たような状況に陥った経験なんて何度もあるからだ。それはそれはもう、数え切れないくらいに。


……あ、勘違いしないように言っとくけど。


別に『俺も昔はこうだったから!!だからお前らも頑張るんだよ!!』とか、そんなパワハラ上司みたいな理由で助けないワケじゃないよ?


ただ、どうするのか知りたいだけなんだ。

それが分かったらちゃんと助けるからさ。


こういう、絶対絶滅って言うのかな?


そんな時に、コイツらはどうするのかって事をさ。


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