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七話 ピアンテを探そう! 2

〝……大きなカジノが見えます。

これは恐らく、この街にあるデリオーンハウスの事でしょうね。そこに行けば何か分かるかもしれません。


それと、尋ね人のピアンテ様ですが……

この方はきっと、貴方様に幸運を齎してくれる存在となるでしょう。ですから……


必ず、見つけてあげて下さいね〟


占い師、ティオのそんなお告げを聞き。

ひとまず俺は占いの館を後にして、この街の巨大カジノ、デリオーンハウスへと向かう事にしたんだ。


勿論、ティオとはそこで別れた。

ただし今度は抱擁はナシ、最後は握手だけでだ。


どうしてかって?

それは、彼女の持つ『過去未来視パスト・アンド・フューチャー』っていう、占う相手の過去や未来をほんの少しだけ見る事が出来る占術関連のスキルが原因だと思う、多分だけど。


だって、ティオが「こうすれば、もう少し精度の高いお告げが出来るかもしれません……」とか言って、そのスキルで俺の過去を見ようとしたんだけどさ……


そしたらあの子、「……!?!?!?!?

セイントソード様!!あ、貴方様は……ピアンテ様の…………はわわわわわわわ!!!!」とか言ったっきり、顔を真っ赤にしたまま動かなくなっちゃってさ。


だからきっと、そのせいで何か凄い過去を見ちゃったんじゃないかな〜って、そう思ったワケ。勿論握手で終わらせたのもそのせい。


まあ、少し前にダンジョン潜入とかしてたし、恐らくその辺りの記憶を見て驚いちゃったんだろうね、多分。


だからまあ、より精度の高いお告げってのは頂けなかったんだけど……


とは言っても、行く場所は分かってるんだし。

まずそもそもとして、俺もデリオーンハウスには向かう予定だったし。


だから、きっと大丈夫だよね?

裏ボスにも、ピアンテにもきっと会えるよね?



目的地、デリオーンハウスはすぐに見つかった。


……というか、中からの歓声ヤバいし。

カジノの外観は純金か、それとも偽物なのか。それは分からないけどビッカビカ過ぎて秒で発見出来たから、まず見つかる見つからないの問題ですら無かったんだけどね。


まあ良いや。

とりあえず無事に着いた事だし、ここはお告げ通り中で情報収集でもしてみますか……


と、思っていたまさにその時だった。

何処からか聞き覚えのある声が聞こえたのは。


「ちょ、ちょっと待って!!

私まだ戦闘に関しては全然で……!!」


また聞こえた。

間違い無い、これはピアンテの声だ。


俺はキョロキョロと周囲を見回す。


すると、そこはカジノの裏階段だろうか……?

そのような場所に向かう三人の男達と、ソイツらに連れられてゆくピアンテの姿を発見した。


なーんだ、もう新しいパーティを見つけられたのか。

良かったじゃん。じゃ、俺はもう必要無いね……


一瞬そう思ったけど、何処かピアンテは不安そうに見えた。


だから俺はひとまず、付近の壁際に身を隠して彼等の様子を見てみる事にしたんだ。


「大丈夫大丈夫、俺達が付いてるから安心しなよ」


そう言っているのは男三人組うち一人のぽっちゃり系担当だ。


とは言え、小柄な割には随分とがっしりしているし、緑色の短髪の下にある厳つい顔には幾つかの傷があるのが見える。恐らく職業は戦士……でなくとも、ほぼ間違い無く前衛で、尚且つそこそこ実力があるのは確かだろう。


「いや〜本当にラッキーだったよ。まさか丁度パーティにいなかった魔法使いとこんな所で会えるなんてさ、こんな偶然ってあるんだね」


何だか半分くらいは口説いているようにも聞こえる、洒落臭い話し方をしているのは全身をローブに包んだ長身痩躯の男だ。


その結構なガリガリ具合のせいで、正直ゴブリンとかそっち系の魔物にも見えなくはない……まあ、それはともかくとしてだけど。


俺の見た所、どうもあのローブには魔力が込められているような気がするんだよな……だから多分、アイツは魔法を扱う職業である可能性が高いんだけど。


でも、今さっき魔法使いはパーティにいないとかアイツ自分で言ってたよな?戦法や使用する魔法を隠す事はあっても、職業まで隠す必要なんてあるのかな?


仮にそうだとして、そんな事していたら連携が取れなくてパーティでの戦闘がやり辛いと思うんだけど?

なんか怪しいな……


「そうそう、コイツらの言う通りおねーさんは何も心配しなくて良いからさ。俺達が戦うからおねーさんは後ろで回復さえしてくれれば良いんだよ。


ま、とりあえず中に入ろうぜ?

このダンジョン、『テリオーン地下道』にはデリオーンハウスの地下室に通じてる道が何処かにあって、そこにはとんでもないお宝が隠されているって噂なんだ。それさえあれば一生遊んで暮らせるくらいのな……」


そしてガリガリよりも長身、ぽっちゃり担当よりも筋骨隆々。しかも赤髪イケメンという、今話している三人組のうち最後の一人の男は。


多分、コイツらのボスって所かな?

そんでもって、背中の大剣を見るにコイツは100%剣士のはずだ。


で、コイツも確実に強い……と、ここまで三人組を見てきて、気が付いた事がある。


コイツら、どう見てもピアンテは必要無いくらいに強いと思うんだが、何故彼女をここまで強引に連れて行こうとしているんだろう?


何か、裏がありそうだな……


ま、もし俺の勘が間違ってても着いて行かせてもらいますけどね?


だってココ、俺の目指してた場所っぽいし。

裏ボスがいそうな気配がぷんぷんするしね。


ぶっちゃけ、何だったら間接的にとは言えそれを教えてくれて感謝してるくらいだよ?あ、勿論占ってくれたティオにもだけどね?


「で、でも、私はししょ……!!」


「……ああ、おねーさんもしかして報酬の心配してんの?だったら安心してよ、ちゃんと俺達とおねーさんで山分けにするって約束しただろう?


さあさあ、行った行った……」


「いえ、それは別に……って、きゃ!!

ちょっと、押さないで……!!」


そんな三人組は、半ば無理矢理にピアンテの背中を押してとうとうダンジョンの中へと入って行ってしまった。


当然俺も動いた。

ただし奴等に見つからないよう数秒後に、階段を降りてテリオーン地下道へと潜入を開始したんだ。


目当ては裏ボス。その次にお宝。

あとは……まあ、仕方なく、ピアンテの様子見。


そんな目的を胸に。



……まあ、今回〝も〟と言うべきか。

やっぱり俺は、まだ知らない。


テリオーンの地下道。

このダンジョンの隠し通路の、更にその奥に棲まう。


モノのフリをしてやって来た冒険者を喰らう強力な魔物であり、同時にミミック系統モンスターの頂点に立つ魔物。


賭博機スロット型古代兵獣・ギャンブリオン』という名の、裏ボスの存在を……


「人間ノ……匂イダ!!

良イゾ……久シ振リノ、ギャンブルダ!!戦イダ!!

ヒャハハハハハハハ!!!」

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