三十二話 …………話すとしよう! ※産◯注意
※今回のお話には性癖が歪む……かもしれないような表現が含まれております、ご注意下さい。
う〜ん、どうしよっかなぁ……
どっちかと言えば、言わない方が良いような気がするんだよなぁ……
でも前に、『それはもう少し、後の話だ』とか言っちゃったしな〜
それから何も無いと、忘れてるんだと思われそうだしな〜
……なら仕方ないか。
じゃあ、あんまり言いたくは無いんだけど、話しておくよ。
過去に俺が言った、『もう少し後の話』そのものである。
『パサレー加入後に俺のトラウマが再燃した』という話をね。
でもその前に、簡単におさらいしておくとしよう。
ルボワの町に来た当初。
(獣人は自分達の作った無精卵やミルクなんかを食材にする事もあって、そのお陰か料理は滅茶苦茶美味しかったはず……
でもどうしてだろう?その〝方面〟の記憶にはあまり良い思い出が無いような気が……)
俺がこんな事を思っていたというのは、前にも言ったよね?
だけど、パサレーの作ってくれたシチューセットが本当に美味しくてさ……それで、そのトラウマ的なものなんて、すぐに払拭出来たんだよね。
いいや、それどころか最高の体験で上書き出来たとすら言えるくらいだ。
……でも。
さっきも言った通りそれがまた再燃して、再び俺を苦しめる事となった……って言うのが、今回のお話なんだ。
思い出してもらえたかな?
それじゃあ、早速話を始めるとしよう……
全然、したくはないんだけどね。
これはある朝の事だ。
もう少し詳しく言うと、それはパサレーが仲間に加わってからニ、三日経ったくらいの頃だったと思う。
俺達三人はその時、次の目的地を目指している最中でね。でも近くに人里が見当たらなかったから、昨晩は野宿で凌いだんだ。
というワケで、俺が目を覚ましたのは洞穴の中。
そこにはいつも通り、まだまだぐっすりと眠り込んでいるピアンテと。後はパサレー……の荷物だけが置かれていた。
つまり、俺は二番目に早起きだったってワケだね。
まあそれはどうでも良いとして……起床した俺はまず顔を洗おうと、近くにあった川辺の方に向かったんだ。
すると、そこにはやっぱりパサレーがいて。
俺と彼女は普段通り、朝の挨拶と軽い会話を交わした。
そして、その『軽い会話』の中には、朝食をどうするかっていう話も含まれてたんだけどさ。
俺はその時、ピアンテが昨日もまたオムレツを食べていた事を思い出して、それで自分も食べたくなってきちゃったから、パサレーに初めてオムレツを頼んだんだけど……
「え!?……そ、そう。
ピアンテは知らないみたいだから仕方ないけど……せ、聖也君もなのね……
ううん、別にダメってワケじゃないのよ!?
ただ、ちょっと恥ずかしいっていうか……
や、やっぱり何でもないわ!!
ちゃんと作ってあげる!!」
何故か、パサレーにそんな事を言われてさ。
しかも彼女、随分恥ずかしそうにしてるし、顔も真っ赤にしてるし……
でも、その理由が全く分からなかった俺は『具合が悪いのかな?』とか色々と想像しちゃって、彼女の事が心配だったんだよね。
(ちなみに言っておくと、上記の会話からも分かるようにパサレーは俺の事を『聖也君』と呼んでいるんだ。「何かそっちの方が良いから」なんだって)
「じゃ、じゃあすぐ準備するから……ピアンテと一緒に待ってて!
こっちに来ちゃダメだからね!?絶対にダメだからね!?」
だけど、体調の事を聞く前にパサレーはまたそう言って、何でか木陰の方へと消えて行ってしまったんだ。
そうして一人になった俺は相変わらず、彼女がどんな調子なのか、何を考えているのか、あんまりよく分からなかったんだけどね……だからこそ余計、心配になってきちゃってさ。
それで、パサレーの後を追い掛けてみる事にしたんだ。
彼女には、絶対来ちゃダメって言われてたのは覚えてるんだけど……ただどうしても、気掛りだったからさ。
だってあの子はまだ旅慣れてないんだから、不調だとしたら休ませてあげたいし、何か悩みとかがあるんだったら解決してあげたいじゃん?
俺達、仲間なんだからさ!
まあそういうワケで。
俺はパサレーの向かった木陰へと、足を踏み入れて行った……
それから歩く事数分後。
パサレーの姿を俺は割と早く発見した。
とはいえ、数分は数分だ。
彼女が意外と洞穴から離れた場所まで来ているのは、紛れもない事実である。
しかし本当に彼女は、わざわざそんな所で一体何をするというんだろうか……?
予想通り具合が悪いのだろうか?
いやでも、それとは少し違うような気もするけど……とにかく、やっぱり心配だ。
……と、そのように。
何だか妙な胸騒ぎのした俺は。
ひとまずは一度パサレーに悟られぬよう身を隠してから、彼女の様子を窺う事にした。
「…………っ」
今現在、木陰にいるパサレーは屈み込んで何かしているようだ。
それと時々、何か痛みに耐えているかのような声も聞こえてくる。
……やっぱり、不調だったんだ。
原因は何だろう?風邪?病気?それとも獣人特有のものかな?
それは分からないがとにかく、パサレーは何かしらの不都合に悩まされていると確信した俺はその原因を特定するため、もう少し彼女に近付く……
「んっ……あっ……」
すると、声はより鮮明に聞こえてきた。
……そこで漸く分かったんだけど。
その声は、苦痛に耐えているのとはまた何処か違うような気がするんだよね……
けど、安心するのは原因を突き止めてからだ。
俺は彼女に気付かれぬよう、更に近付いて行く。
そしてとうとう、パサレーのすぐ側にまでやって来た俺は。そこでやっと気付く事となった。
「んっ!んん……あっ……」
…………彼女は今。そんな声を上げて。
ええと、その……〝アッチの方〟を露出し。
何かを捻り出…………取り出そうとしている事に。
そして、そんなモノを目撃してしまった俺は。
あぁ……〝ソッチ〟か……
不調じゃなくて〝ソッチ〟だったかぁ……
そっかそっか…………パサレー。
ゴメン!!本当にゴメン!!本当にすみませんでした!!
いや俺てっきり、具合が悪いのかと思っててさ!!
本当見ようとして見たワケじゃないから!!マジで違うから!!
本当の本当に、すみませんでした!!
絶対の絶対に!!もう二度と!!やらないから許して下さい!!
全力かつ全霊で、心の中で何度もそうパサレーに謝罪しながら、急いで洞穴に戻るべく歩き出した……
でも、それがいけなかった。
焦っていたせいで、慌てていたせいで。
俺は足元にあった小枝に気付けず、それを踏み付けてしまって。
しかもそれは何と、無情にも『パキリ』と乾いた音を周囲に響かせやがって……
「だ、誰!?…………って、聖也君!?
な、なんで……!?私、来ちゃダメって……!?」
そうしてパサレーは、俺の存在に気が付いてしまったんだ。
「あ……ご、ごめんパサレー!!
本当にゴメン!!ごめんなさい!!
俺てっきり、君が具合悪いのかと思ってさ……!!
だから決して!!決してわざとじゃないから!!
絶対の絶対に、わざと見ようとしたワケじゃないから!!本当ゴメン!!」
だから俺は、今度こそ全力で謝り倒したんだけど。
でも、本当に悲惨だったのはここからだ……
ん?これ以上の悲惨な出来事なんてあるのかって?
まあ、俺だって勿論そんな事は望んでなかったんだけどさ。
でも残念ながらね、あったんだよ。
…………だって。
「あっ……ダ、ダメ!!
止まらない……!!お願い、聖也君……!!
……………………み、見ないでぇ」
前よりもっともっと顔を赤くしたパサレーは。
そう言って、大……じゃなくて。
何と無精卵を産み。
「…………!?」
それを目の当たりにしてしまった俺は。
獣人が食材として使う卵やミルクなんかを採取するのは。当然、自分の体の色々な所から……等々。
そんな当たり前だと言えばその通りな〝あれこれ〟が、正直に言えば少し苦手だったという過去の記憶を思い出し。というか、がっつりと見てしまい。
パサレーは羞恥心に。
俺は再燃した過去のトラウマに。
二人揃って苦しめられるという。
誰一人として徳をしない、最悪の結末を迎えてしまったのだから……!!
まあ、よくよく考えればだけど、そりゃそうだよね……だってそうじゃなきゃ、オムレツなんて作れないもんね……
でもさあ、その食材は本人の…………
まあ、色々な所から生産されてるんだよ?
ただの魔物なんかとは違う、獣人とはいえ俺達と意思疎通の出来る、一応は普通の人々達からだよ?
そう考えるとさあ、何かちょっと抵抗がね……
気にしない人もいるんだろうけど、俺はちょっと苦手なんだよね……
今更ですがちょびっと編集しておきましたおーるぼんです( ´∀`)作者名を変えていましたが戻しておきました、ちょっと前にヘラったのは……そうですね、忘れてもらえると助かります✨




