表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/150

22話:真相究明続けます!

 スキー合宿において、紅一点でミユが、スチュアート達のチームの一員に選ばれた理由。


 それはミユには婚約者がいる。よって第二王子のそばに置いても問題ないから――ではない。スチュアートは、婚約者がいるミユのことを好きなのだ。だから同じチームに加えた。


 大義名分は立っている。皆、スチュアートが好意でミユをチームに加えたとは、考えないだろう。


 そしてミユを手に入れたいスチュアートは、ブルースを貶めることにしたのでは?


 もしそれが正解だった場合。

 第二王子であるスチュアートの罠だと、証明できるかしら?


 山小屋でオーロラが見えることも。

 徒歩十分で到達できるという話も。

 言い出したのは、スチュアートである。

 そう、証言できるのは……ブルースだけだ。

 ブルースになりすまし、スチュアートがミユへカードを送ったことも、証拠がない。


 ブルースは公爵家の嫡男。しかしこの国の権力の座の頂点にいるのは、王族だ。第二王子という立場のスチュアートが「そんなこと言っていない」と言った場合。


 確固たる証拠がなければ、ブルースに勝ち目はない。


 夜間外出禁止を破り、さらに禁止行為を山小屋で、ブルースは自身の婚約者としようとしていた。それを誤魔化すため、ブルースは嘘をついている。それどころか品行方正な王族のスチュアートに対し、偽証していると言い出した。これはスチュアートの名誉を汚すことだ――と言われてしまう可能性もある。


 王族が、簡単に政敵や気に食わない貴族を死に追いやることができる刑。それがこの世界では、不敬罪だった。


 退学なら、まだどうにかなる。でもこの不敬罪に問われては……。


 つまり証拠がない限り、いくらこちらが公爵家でも、王族相手に迂闊に動けない。


 するとそこに、ため息をつきながらジェラルドが戻って来た。


 私達の部屋は、ベッドルームが三つあった。

 その一つに、ブルースを運んでもらっていた。


「なぜだろう。どうやらブルースは、第二王子であるスチュアート殿下に、嵌められたように思える」


 ジェラルドによるとスチュアートは、ミユの証言を聞くと、こう言い切ったという。校長達の前で。


「オーロラなんて、こんな場所で見えるわけがないですよね? 既に婚約しているのをいいことに、やはり婚約者を山小屋に呼び出し、破廉恥な行為でもしようとしたのでは?」


 これを聞いた校長は、ブルースのおイタ行動を確信することになる。教師達も、品行方正で知られるスチュアートの言葉を、信じる流れになっていた。


 やはり公爵家 < 王族という忖度も働いているのだろう。ジェラルドが学園の理事長でも関係ない。なにせ学園自体を創設したのは……王家なのだから。


 規則を破り、夜間外出したのは、スチュアートにそそのかされたからだ。しかもブルースは、ミユを誘いだしていない。カードは捏造されたが、その証拠もない。一線を越える気持ちなんてなかったが、それも証明するすべがない。この時点でも退学の危機なのに。スチュアートがブルースに「嘘をついている」と言えば、嘘の証拠もないため、不敬罪に問われる。


 しかも悪者にされるのは、ブルースだけだ。


 裏口に呼び出されたミユは、ブルースの被害者扱いとされるのでは?


 山小屋での計画を知らないミユは、婚約者を信じていた。

 オーロラなんて見えないのに、見えると。まさか山小屋でブルースに手を出されるとは、思っていなかったはずだと。


 こうなるとミユとブルースの婚約も、破談になる可能性もあった。不敬罪に問われたら、即破談決定だ。


 ミユはブルースを信じるだろう。でも周囲がそれを許さない。王族の目もあるのだから。


 そうなると泣く泣く二人は別れることになる。その傷心のミユにスチュアートは近づく。言葉巧みにミユの心の傷に入り込む。そして卒業までの時間をかけ、彼女の心を溶かしていくのではないか。


 ブルースは無実の罪で学園を追いやられ、命すら失う瀬戸際に立たされてしまう。


 この大ピンチな状況に、ふと思い浮かぶことがある。


 私はブルースを、立派な令息に育ててしまった。おかげでブルースはミユと相思相愛となり、二人はとても仲が良い。絶対婚約破棄しない状況を作ってしまった。


 だが小説の正しい流れは、第二王子であるスチュアートとミユのハッピーエンドだ。


 これは小説の神の力が作用し、ブルース自らが婚約破棄しないなら、婚約破棄せざるを得ない状況を作り出そうとしている……?


 さすがにジェラルドの死を回避できても、ヒロインに関わることとなると、見過ごしてもらえないのかしら。


 そうであっても、諦めるわけにはいかない。

 私は前世記憶を持つ転生者だが、ブルースの母親なのだ。


 何か、スチュアートを追い詰める証拠は、ないのかしら……?


「キャサリン」


 ジェラルドが私に声をかけた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【一番星キラリの作品を紹介】
作品数が多いため、最新作を中心にバナーを並べています(2025年12月の大掃除で・笑)。 バナーがない作品は、作者マイページタイトルで検索でご覧くださいませ☆彡

●紙書籍&電子のコミカライズ化決定●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢に転生したらお父様が過保護だった件~辺境伯のお父様は娘が心配です~
『悪役令嬢に転生したらお父様が過保護だった件~辺境伯のお父様は娘が心配です~ 』

●これぞ究極のざまぁ!?●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢は死ぬことにした
250万PV突破『悪役令嬢は死ぬことにした』

●商業化決定●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢はやられる前にやることにした
『悪役令嬢はやられる前にやることにした』

●溺愛は求めていませんよ?●
バナークリックORタップで目次ページ
平凡な侍女の私、なぜか完璧王太子のとっておき!
『平凡な侍女の私、なぜか完璧王太子のとっておき!』

●壮大なざまぁを仕掛けます!●
バナークリックORタップで目次ページ
婚約破棄された悪役令嬢はざまぁをきっちりすることにした
『婚約破棄された悪役令嬢はざまぁをきっちりすることにした』

●コミカライズ化も決定●
バナークリックORタップで書報ページへ
断罪後の悪役令嬢は、冷徹な騎士団長様の溺愛に気づけない
ノベライズは発売中!電子書籍限定書き下ろし付き
『断罪後の悪役令嬢は、冷徹な騎士団長様の溺愛に気づけない』


●もふもふも登場!●
バナークリックORタップで目次ページ
断罪の場で自ら婚約破棄シリーズ
『断罪の場で悪役令嬢は自ら婚約破棄を宣告してみた』
日間恋愛異世界転ランキング3位!

●章ごとに読み切り!●
バナークリックORタップで目次ページ
ドアマット悪役令嬢~ドン底まで落ちたらハピエンでした!~
『ドアマット悪役令嬢はざまぁと断罪回避を逆境の中、成功させる~私はいませんでした~』

●宿敵の皇太子をベッドに押し倒し――●
バナークリックORタップで目次ページ
宿敵の純潔を奪いました
『宿敵の純潔を奪いました』

●心温まる物語●
バナークリックORタップで目次ページ
悪役令嬢は我が道を行く~婚約破棄と断罪回避は成功です~
『悪役令嬢は我が道を行く~婚約破棄と断罪回避は成功です~』は勿論ハッピーエンド!

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ