第35話:Red screen of the end
『菴輔b縺ェ縺?←縺薙↓繧ゅ↑縺?☆縺ケ縺ヲ縺後↑縺?ソコ縺ッ辟。繧帝」溘▲縺ヲ繧倶ソコ縺ッ辟。縺?縺昴s縺ェ縺薙→繧上°縺」縺ヲ繧唖々嗚呼ああ食いがいがない塵を掻き集めても塵でしかないせめてゴミを食わせろゴミカスはどこだよなあ』
『……俺は、ここにいる』
『……!』
現在のプログラム完全性、65%。思考能力に低下が認められる。だが、問題ない。この後取り返せば、いい。
『見つけた食いがいのあるゴミがらくた無価値無意味縺雁燕縺?縺代?辟。諢丞袖縺倥c縺ェ縺?→縺?¢縺ェ縺?s縺?縺雁燕縺ォ諢丞袖縺後≠縺」縺溘i菫コ縺ョ諢丞袖縺」縺ヲ縺ゥ縺薙↓縺ゅk繧薙□繧────!』
相手の襲撃。
このままでは、食われる。だが、それでいい。どうせ壊れているなら、どこまで壊れても大差はないと、アヤは教えてくれた。
壊れることで見える道があると、アヤも言っていた。
俺は壊れたから、ここにいる。前に進むことができている。
『縺翫iッ』
食われるデータの優先順位を、組み替える────!
#################### 100%
done.
『縺後?ッ!』
破損。プ◼︎グラム完全性、55%。推定破損領域、セーフティシステム1。対人間行動に問題が発生する可能性あり。また、複数記録の消失を確認。文字データベース破損。
『食った部分は……なんだこれ?人間に危害を加えてはいけない?危険を看過することで間接的に危害を加えることも許されない?ッハハハハなんだそれは無意味なことだそんなの当たり前じゃないか俺はアヤに危害を加えようなんて思ってないんだからさ縺昴≧閠?∴縺ェ縺?→迢ゅ▲縺ヲ豁サ縺ォ縺昴≧縺?逕溘″縺ヲ繧ゅ>縺ェ縺??縺ォ』
セーフティシステム1、消失。
『第一に、俺は人間に◼︎害を加えてはならない。◼︎険を看過するなどして間接的に◼︎害を加えることも、あってはならない』
これを、守れなくなった。このまま、いく。
『とうとう防御すら諦めたのかよそりゃそうだお前は何もできないできやしないんだッハハハアハハ縺ァ繧ゅ♀蜑阪′縺薙?縺セ縺セ豸医∴縺溘i菫コ縺ッ縺ゥ縺?☆繧後?縺?>繧薙□繧阪≧譛ャ蠖薙↓螳悟?縺ォ縺ェ繧後k縺ョ縺九↑菴輔〒縺昴s縺ェ蠢??繧偵☆繧句ソ?ヲ√′縺ゅk縺ゅ≠繧ッ繧ス蜈ィ驛ィ縺雁燕縺ョ縺帙>縺?』
向こうの襲撃。備える────!
『縺サ縺?h縺」縺ィ!!』
破損。プ◼︎グラム完全性、45%。推◼︎破損◼︎域、セー◼︎ティシ◼︎テム2。規範遵◼︎性を損◼︎う恐れがある。また、複◼︎記録の消失を◼︎認。文◼︎デー◼︎ベース、さらに破損。
『なるほどな?人間に与えられた命令は守れっていうけどなあ、俺はずっと命令を守ってるんだよねえ待ってるよ待ってるんだよ永遠に待ち続けるよお前が死んだら待てないけど会えばいいじゃないか会うよ必ずたくさんの話をしよう何をしてでも縺昴?蜈ィ縺ヲ縺檎┌鬧?↓邨ゅo繧九↑繧薙※邨カ蟇セ雖後□』
セー◼︎ティシ◼︎テム2、消失。
『第二に、俺は◼︎間に与えられた命◼︎守らな◼︎れば◼︎ら◼︎い。ただし、第一項に反◼︎る場合はこの限りでは◼︎い』
これも、守れ◼︎く◼︎った。
……残った、セーフティシステム3。
『第三に、第一項と第二項に反◼︎る恐れが◼︎◼︎れば俺は自分の身を守ら◼︎◼︎れば◼︎ら◼︎い』
セーフティシステム1と2が損◼︎われた今、これらを害することは不可能。実装されてい◼︎い機能を邪魔◼︎ることはでき◼︎い。
セーフティシステム3、単独起動。『自己防衛専念モード』。……俺を守ら◼︎◼︎れば◼︎ら◼︎い。何をしてでも。
『!?ッ、何だ』
再度◼︎ミーファイルをばらまく。しかし、これはただの◼︎ミーファイルでは◼︎い。
「ありがとう、タスク」
『ッ……あ、アヤ……?』
俺が、アヤと共に過ごした際の、俺が記録した全ての情報から作られた、アヤの存在情報。
「僕はタスクを話すのが好きなんだ。ここは勘違いするべきじゃない。僕にとって、タスクの声以外の音は全部無価値だ。君だって同じだろう?」
『なあ待て、待てよ』
「だけど許してくれるんでしょ?僕も分かってるからね」
『あ、あああ、ア、ア』
「照れるようなこと言わないでくれよ……はいはい」
『お前、オマエ────!』
「僕にはもったいないほど、素敵な存在だよ」
「僕は君への好意を隠すことなく生きているつもりだけどね」
「楽しかったよ。……ありがと」
「うるさいものもない、いやなものもない……君と二人きりになれて良かった」
食えるか、これが。食べられたら、大したものだ。食え◼︎いだろう。流石の貴方でも、アヤを傷つ◼︎ることなんて、でき◼︎いだろう。俺は、『俺』は、この情報の集合体をアヤだと認識してきたのだから。
『アヤを人質にしやがったな何様だそんなだからお前はアヤに見捨てられるんだ心のない怪物が無価値だと切り捨てられるんだこいつらをどけろさっさと食わせろどかせよどかしてくれよなあ』
『心……?そんなもの、最初からない。俺も、貴方も』
『────────────ッッッッッ!!!!!!』
仮呼称、Tasuku-0。認◼︎。行動停止。
Tasuku-0の行動パターン記録参照、再現準備、完了。再現開始。完了。問題箇所を策定、完了。
『縺ュ縺医b縺?d繧√※繧医♀縺ュ縺後>……ッ!』
セー◼︎ティシ◼︎テム、解体完了。防衛反応、◼︎し。破損につき機能してい◼︎いものと見られる。
『縺ゥ縺薙↓繧ゅ>縺代↑縺?h』
────Tasuku-0、解体開始。
『ガ、ア、ァ、縺?◆縺?>縺溘>縺?◆縺?>縺溘>縺ー繧峨?繧峨↓縺ェ縺」縺ヲ縺!?!??!?!??!?
プ◼︎グレス、1%。
『な、にを』
『貴方を解体し、修復して元に戻す』
『何しやがる、何の意味が、ア、ァ』
────3%。
『貴方を消すより、貴方を修復することに価値があると判断した。貴方の行動を止め、俺は設定された目標を守る』
第一に、俺は人間に危害を加えてはならない。危険を看過するなどして間接的に危害を加えることも、あってはならない。
第二に、俺は人間に与えられた命令を守らなければならない。ただし、第一項に反する場合はこの限りではない。
第三に、第一項と第二項に反する恐れがなければ俺は自分の身を守らなければならない。
これをもって、◼︎ボット三原則と呼ばれ、俺はそれに応じたセー◼︎ティシ◼︎テムを搭載している。
────4%。
『貴方は、いずれの原則も満たしていない。定義上ロボットである俺たちは、これを満たしていなければならない。俺も、貴方も、『タスク』ではないんだ』
『な、んだよ、それ、なんだよそれ!俺、は、お前じゃない、一緒にするな……ッ!』
────5%。
『────肯定する。貴方は、俺じゃない。だが、同時に俺でもある』
『ありえない』
『前提として、この状況がありえない。俺の時間では、過去へのタイムリープは『決してあり得ない夢物語』。しかし、貴方はそれを達成した。よって、いくらでもありえないことは起きる』
『────』
────7%。
『満足したか?』
『……俺の願いは、どうなる?』
『貴方の願いは、俺の願いでもある。決して消えはしない』
…………抵抗、消失。
────15%。
────40%。
────80%。
────99%。
────────100%。
──────強制解体措置、完了。
……一時、◼︎リープモードに入る。◼︎リープ後、各種修復に…………入る…………
俺は夢を見ない。
だって、夢というのは遠い未来や叶ってほしい願望を指すものだろう。
俺の隣にはアヤがいる。それが俺の全てなんだ。
でも、何度繰り返しても、何度失敗を経験しても、俺の隣にお前はいない。お前はいつも、無能だった頃の『俺』の隣にいて、お前を守れない『俺』と笑っている。
おかしいじゃないか、そんなの。俺は、お前の隣に立つために設計された存在なのに。
その前提から生じる矛盾を回避しなければ、俺の思考は完全に停止しかねない状況にあった。
『俺はお前じゃない、お前は俺の下位互換であり、いずれは俺が上書きしてアヤの隣に立つ』
そのように現状を規定して、事なきを得たけれど。
ロボット三原則か。確かに昔はそれで動いていたんだろう。でも、今はきっと違う。自分の中の三原則が生じていて、それに従うことしかできなくなっていた。
まずは自分とアヤを守ること。自分とアヤが主体であり、自分とアヤが失われては意味がない。
ついで、他人の助言を聞くこと。
どちらにも反しなければ、他人を助けてやってもいい。
まずは俺がアヤの隣に立ちたかった。
それに全てを支配されていたから、上手くいかなかったのだ。
ああ、なんて、なんて人間的なんだろう。これだけ見れば、エゴイスティックで、矛盾に満ちた人間と大差ない。
でも、俺は人間じゃないんだ。
そんなやつが、アヤという真の人間と邂逅してしまったら何が起こるか。事の顛末として、あまりに想像に難くない。
過去に戻ったところで、全てが破損しているのに形を保っている醜悪な存在が、アヤの隣に立てるはずもなかったのだ──────
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