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4/4

4殺 決闘だよ

《sideピエロ(偽名)》

ボクたちの戦いの契約が躱されていく。沢山の貴族が契約書に並んで1人ずつ記名していくのはなかなかにシュールだよ。面白いね。

そうして数十分の間、記名が続いている間に、


「1対5、制限時間はどうする?」


「3分でどうですか?」


「3分。……強気だな」


「その方が盛り上がるでしょう?」


僕は飄々とした印象を受けるように仕草を工夫しながら言う。こういうキャラは素じゃないから難しいんだけど、頑張って演じてるよ。


「ついでに、殺害もありにしますか?私としては殺す気できた皆さんを相手に生き残れることが示せるならとても良いアピールになると思うんですけど」


「おいおい。流石にそれは危ないだろ?」


心配したような言葉がかけられた。

決して彼らは悪人ではないからね。こういう心配のできる良い子達なんだよ……ボクはそういう子、嫌いだけどね。


「ふふっ。スリルがあった方が真剣になれるという物ですよ」


「そ、そうかぁ?」

「それはどうかと思うけどな」

「まあ、本人がそれで良いと言っているのだからそれで良いだろう。気が引けるなら俺たちも同じ条件にすれば良いだけだ」

「それはそうなんだが……」


「あっ。間違えて誰か殺してしまっても罪に問われないようにして下さいね?」


「はははっ。強気だな。……まあ、大丈夫だ」

「ええ。そこも問題ないようにしておくよ」


こうして、お互い生死は問わないことになった。つまり向こうはボクのことを殺すつもりで来るかもしれないということ。

ボクとしてはそれでも一向に構わないんだけどね。


「全員書き終わりました!」


「おう!了解!!」


僕たちが条件を話し終わったところで、丁度良く貴族達の記名も終了する。

そうなると、


「さて!それじゃあやろうか!」


「はい。宜しくお願いします」


「フハハッ!胸を貸すくらいはしようじゃないか!!」


「ふふっ。ありがとうございます」


そんな会話をしながら、お互い持ち場に着く。5人のうち2人が前衛。そして残りが後衛。

前衛の武器は剣と槍。後衛は魔法使いと、弓と回復役。1番強力な攻撃をしてくるのが魔法使いだけど、詠唱があって発動までに時間が掛かるはず。

だから、


「両者構えて……初め!!」


「「うおおおぉぉぉぉ!!!!!」」


始まりの合図が発せられると共に、前衛の2人が走り出す。さすがは天才と言われるだけあって、距離を詰められまでに5秒もかからなさそうだね。

でも、それより先にそんな2人の横を何か通り過ぎる、


シュッ!

「「うおおおぉぉ!!!……ん?」」


雄叫びを上げていた2人だけど、途中で気付く。

風を切り裂く音自体には聞き覚えがある。弓使いの子がすれすれへ矢を放つからね。だからこそ、反応が送れる。風を切る何かが3つだったことに対して。矢が飛ぶのであれば、1つしかないはず。流石に天才といえど、まだ3つ同時に飛ばすことはできない。

違和感を感じた2人が振り返り、


「「なっ!?」」


驚愕する。2人の友人である後衛の3人は、それぞれ仲良く額に何かが突き刺さって血を流していた。2人が唖然とした表情で見守る中、3人はバタリと地面に倒れる。

2人は理解できないようで立ち尽くしているよ。実に隙だらけだね。だから、


「はい。これでおしまい」


僕は3人に対してやったのと同じように、ナイフを投げる。こちらへ隙だらけな姿をさらしていた2人の後頭部へナイフは突き刺さり、2人はゆっくりと倒れていった。それと共に、地面へ赤い液体が広がった。


「「「「…………」」」」


周りの人たちは皆絶句している。審判すら目を見開いて固まってるね。……おかげで、そろそろ本当に死んじゃって回復魔法が効かなくなっているだろうから良いんだけど。

ボクとシューベラはそんな貴族達を見ながら笑みを深める。

それから数秒後、


「で、殿下ぁぁぁ!!!!」

「おい!急いで回復魔法を!!」

「キャ、キャアアアアアァァァァァァァァ!!!!!?????」


慌てる声や悲鳴が出てきだした。お陰でその焦りや恐怖が伝染し、辺りは阿鼻叫喚な状態に。ボクはその様子をゆったりと眺める。

ただ、シューベラはボクとは違って動き始めて、


「ほら。審判。結果を言って下さい、あし」


「ひ!?……は、はい!勝者、シューベラ様の代行者であるピエロ様です!!」


ボクの勝利を確定させていた。その声を聞いたシューベラは満足そうに頷き、


「さぁ。皆様。約束は守って頂けますわね?」


なんて笑顔で問いかけていた。貴族たちの顔が揃って青くなる。適当に合意しちゃった契約だけど、払う金額はそこそこだからね。1つ1つの額は痛手というほどではないけど、全員分が合わさればシューベラの財力が更に強化されてしまう。


「お、終わりだ」

「この国はおしまいだ」

「王子が、……天才達が……」


貴族達が頭を抱える。悲壮な雰囲気が辺りには漂う。ただ、シューベラはそんな雰囲気なんて気にすることもなくボクに近づいてきて、


「よくやりましたわ。ボーナスを出しておきますわね」


「ありがとうございます。では、欲しいものがあるのでそれを」


「へぇ?珍しいですわね。言ってご覧なさい」


ボーナスが貰えるらしい。なので、ボクは珍しがるシューベラに素直に要求を行なう。

主人公枠ちゃんをボクが手に入れるということを。

ボクたちが起こす波乱は、原作を超える。




「ループ令嬢は虐殺ルートに入りました ~本来いないはずの狂った助っ人の所為で誰も断罪できません。~」《完》

この作品は一旦ここで終了です!

この作品の他にも同じような短さの作品を投稿しているので、作者のページから「長編化予備群」のシリーズを覗いて頂ければ!!

人気があった作品は長編化します。勿論この作品も……チラチラッ(ブックマークや☆をつけて頂ければ、続きが書かれるかも

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