6話 火傷
※ 本小説はmixiの日記にて投稿された内容のため、『日記』と題していますが、日記形式ではいことをご了承ください。
ここが、天国か・・・・
僕は・・・・
紗枝は、どうなった・・・・・・・
気がつくと、僕は、紗枝の近くで倒れていた。
どうなっているんだ?僕は、あの男に持ち上げられて、中華鍋の油のなかに放り込まれたんじゃなかったのか??
重たい目を見開き、懸命に辺りを見た。巨大なバーナーは、あいかわらず巨大な炎を吐き出している。でも、さっきと様子が違う・・・バーナーの上にあるはずの異様に巨大な中華鍋は、そこにはなかった。床に落ちたようだった。
床に落ちた巨大な中華鍋は、その中で溶岩のように煮えたぎった油をあたり一面に撒き散らしていた。その溶岩のような油にまみれて、あの男が倒れていた。
その後の警察の調べによると、男は油での火傷の他に、額にライターの破片がめり込んでいたということだった。警察が言うには、油の中にライターが落ちて、それに引火した結果、爆発してライターの破片が男の額に突き刺さったということらしい。その拍子にバランスを失って巨大な中華鍋にぶつかって、油をこぼしてしまったということらしい。男に放り投げられた僕は、奇跡的に油をかぶることがなかった。できすぎた話のようだが、現実はこんなものなのだろう・・・
あのライターのおかげか・・・偶然、僕のポケットからライターが落ちて、油の中に落ちたのだろう。今まで、ギャンブル運がなかったのも、この日に僕の一生分の運を使うために蓄えていたんだなと勝手に解釈してみた。まぁ、いずれにしろ、もうギャンブルからは足を洗おうと思っている。
そうそう、あの状況で助かったことも嬉しかったが、もっと嬉しい報告がある。
妻が妊娠していたんだ。
あのとき、夢の中にいた妻はこう言いたかったのだろう。「おなかの子を守って」と・・・
僕は、決してあの恐ろしい事件を忘れないだろう。でも、僕にとってのいい薬だったのかもしれない。あのときは、本当に妻を守ってあげたかったから・・・。これからは、守る家族も増えるんだから、もっとがんばらなきゃな。
やわらかい風が僕のこれからの人生を後押ししてくれるようで、なんとも心地よく感じられた。
・・・・・でも、今にして思えば、それもつかの間の平和だったのかもしれない・・・・これから体験する事件にくらべれば・・・・・
・・・・・・そして、物語は新たな展開を迎える・・・・・・
To be continued
真・???な日記
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