表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/14

私の長い3日 中編ー3

次回から後編になります。

多少の肥満ならまだ良いけど、国王夫妻は2人で400kg近くあるだろうし、息子も五雨唯璃が42kgならば…4人分はあるわね。

作物すら少ないのに、コレだけ肥えられるのは…国民にかなり負荷が掛かってるはずだわ。


『で、彼女を離してくれる?』

「無理な話だ。あーんな美味い飯食ったことがない!」

「そうよ!」

「パパママ!僕を助けて!」

「お前なんかより、この女のがはるかに使える!しかも…ぐふんぐふん…可愛らしいからなぁ」


頬をベロリと舐めた瞬間、エンシェントドラゴンが咆えた。


ヤバイヤバイヤバイヤバイ。何とかしないと、そう思いドラゴンの長達を見回せば、脂汗をダラダラ流し、立ち竦み、今にも倒れそう。


『クラナド国、ドラゴンの長達は咆哮に立ち竦んでます。同胞ならではのアルアルですね』

「……」

『残りの国々の率直な意見を聞きたいわ。返答次第で、世界は滅びるわ。エンシェントドラゴンだもの、生きながら焼かれ死すら出来ない…確かな生き地獄が待ってるわ』

「聞いてくる。返事は…」

『はい、のみよ』

「いいえが多かったら」

『一蓮托生、中立国とは言え…エンシェントドラゴンは、焼き尽くすわね。勿論、私達異種族やドラゴン族にも慈悲はないわ』


返事すらせず、国王達がいる場所に足早に向かうクラナド国王の姿は、あまりにも滑稽に見えた。

いくらなんでも、自分は他人の尻拭いなんてしたくない、と後ろ姿が言っていた。


『グリーン、ブルー、フェアリー、どうする?』

「もう…莫迦なの!アイツ!」

「馬鹿だよ!エンシェントドラゴンに喧嘩を売るなんてよ!」

「唯璃お姉ちゃん…」

『まー、中立国が国々の率直な返事を聞いているわ』


全速力で走り、息を切らしてまでこちらに来る、各国の国王女王達が姿を表す。命や世界崩壊の危機だし仕方ないわね。


「満場一致で…カナデイル国の制裁を決めました!」

「当たり前だ」

「当たり前よね」

「うんうん!」

「待て待て…グングニルは使えんし…俺の武器を使う」

「ミョルニルをか…」

「面倒くさいだろ…あの人数の武器」

『確かにね。でも、芥虫夫婦や兵士達は生け捕りよ。人間同士のやり方が有るわけだし、それが終わればシルバーの制裁があるわ』

「うむ。では皆は後ろに」


そう言うと、形が独特な武器ミョルニルを背中から降ろすと、「カナデイル国の兵士と国王の持つ武器の破壊!」とミョルニルに指示を出しぶん投げた。


ミョルニルは横にクルクル回りながら、カナデイル国の兵士の武器のみを壊しながら回る。


「鮮やかね」

「グングニルに比べたらまだまだだな」

「グングニルも三叉槍も凄いわよ…」

「ホントだよね!」

『フェアリーは三叉槍だし、ブルーは勝利の剣、よね』

「エルフのアンタは…ドラゴン殺しの魔法使えるじゃない」

『あらやだ、ドラゴン種全員相手にしたら…エルフなんて全滅よ。協定通りに、暴走してエルフに危害を加えたら使うだけよ』


次々と敵の武器を破壊していくミョルニルに、私はどうであれドワーフにも勝てない。対策は出来そうね。戦で学べることは学んで、対策する、それがエルフのやり方よ。


「ほれ、終わった終わった」

「ならば、こちらの出番…」

「「「「広範囲拘束魔法発動!!」」」」


人間とて莫迦ではない。

余計な争いはしたくないから、拘束魔法を磨き上げてきて、それはドラゴンの…まだまだ幼体なら拘束出来る。


『やるじゃない』

「俺達は…民を守らなければならない」

「そうよ、無用な争いをし異種族全員敵に回すには…マイナスしかないわ」

「じゃな…」

「ですね」


利己的思考回路ね。分かりやすくて私は好き。


「離せ!お前達…まさか俺達を」

「同盟国裁判をした後エンシェントドラゴンに身柄を渡します。

彼女はエンシェントドラゴンの番になる女性、ですから」

「な…なら、手など出さなかった!」

「クラナドを含む国は、あの店はどんな店が分からない、防御結界など複数の結界が張り巡らされていて、神のなせるワザと考えたはず。

ならば、今は静観しておこうと会議で決まった。それを破り、各国を危機的状況に追いやった」

「そうね…危うく世界崩壊する所だったわ!」


そして、フェアリードラゴンとドワーフの長が、エンシェントドラゴンに近づき…気絶させた?あの、エンシェントドラゴンを?


「成功したな」

「えぇ…今回は2人の努力の賜物ね」


……どういうこと?



読んでいただきありがとうございます。


誤字脱字、感想等お聞かせください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ