表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/14

私の長い3日 中編

中編からは、エルフ視点で話が進みます。


創造神様のお告げを初めて聞いた。お告げと言うよりも、五雨唯璃の救助要請。


そして、私達エルフを迎えに来たのは、グリーンドラゴンの中でも早く飛べると言われる尖鋭飛翔隊。先鋭ではなく先鋭なのは、オーラ?を纏い飛翔するのだけど、先が尖り武器にもなるからと私は推測する。


『付いてきてくれて、ありがとう皆さん』

「あの料理を食べ、妻は回復し、娘の目も見えるようになったので、どうであれ、恩は返します。エルフにはエルフの袂もありますから」

「魔力体力傷すら回復できた今…やり返してやる…人間共!」


エルフ達は、唯璃に助けてもらったのを嬉しく思うし、少なからず気になる存在となっていた。

だから、助けに行くとなった時、皆頷いてくれた。ただ、赤ちゃんや子供、妊婦は残り、残るエルフを守るため何人かは集落に残らせる。


その時、上空からグリーンドラゴン数匹が舞い降りた。


「我等が領主様から、エルフを乗せるよう賜りましたわ」

「いかがする?」

「五雨唯璃、助けるか?」

「我等がドラゴンのみでも構わないけど、どうやら…貴方方エルフの解呪術が必要みたい」

『どういう事?』

五雨唯璃(いさめいる)に隷属の首輪、催眠呪術を使ったわ」

「「「「なっ!!!」」」」

『尚更行くしかないわ。首輪は私達エルフの作った物で、盗まれた物。エルフの解呪じゃなきゃ無理ね』

「なら、早く乗りなさい」

『ありがとう』

「…ふん…」

「シッカリ掴まれ」


ドラゴンの背に乗り、話を聞いた。


「ブルードラゴン、グリーンドラゴン、フェラーリドラゴン達は、人間達の国を制圧するため散り散りになった。

五雨唯璃の店に我等が領主様達とドワーフ領主のみ。

今回の人間の国に3ドラゴン半数、他の人間の国に残りのドラゴン達を振分けた。因みに、永世中立国グラナドもだ」

『人間達の王と妃全てを、現地に呼ぶの?』

「当たり前だ。我等がドラゴン達を助けてくれ、俺の片翼も生えてきた。再び飛べ闘えるなど無いと思い嘆いていたが…感極まりない!」


あのドラゴンが涙を流すなんて、五雨唯璃の恩恵は凄まじいな。


「……急ぐぞ」

『どうしたの?』

「サファイア・ザン・サファー様が…エンシェントドラゴンを縛りで押さえましたが、やはりエンシェントドラゴン様です、怒りを抑えられないと…」

『なーー!急げ急げ!』

「「「「「急いでる」」」」」


あのエンシェントドラゴンが、本気で怒れば世界は滅ぶ。

人間達だけでは済まない、草木に海川山、息とし生きる全てが焼き尽くされてしまう。それは、エルフとて見てみぬふりは出来ない。


『これだから、人間達は愚かなのよ…』


多分、エンシェントドラゴンは少なからず…いや…きっと、五雨唯璃を番にする。私の感は良く当たるんだから。




ようやく店が見えてきて、最初に目にしたのは、エンシェントドラゴンのシルバーの怒りで、赤い砂漠は…黒く染め上がり熱を帯びていた。

それは、早い侵攻で広がりつつあり、下手したら私の領地まで1週間だろう。


『まじか…降りれる?』

「大丈夫だ。同じドラゴンだし、アレはドラゴンの瘴気だしな」


そう言って、ドラゴン達は黒く染め上がる砂漠に降り立った。


『皆…』

「…今、人間国の国王やらを連れてきているわ」

「アイン国、グラナド中立国、シュバリエ国、タール国、の国王だな」

「唯璃お姉ちゃん…」


中の様子が全く分からない以上、手出しが出来ないのは、当たり前か。

だから、人間達の国の王を妃を呼んだ。ブルードラゴンの案らしいから、裏はありそうよね。脳筋だと思ったら間違い、彼は私達異種族の中でも獰猛で狡猾そして、頭脳明晰な思考回路をしてる。知らないわよ〜。まじで。


「若造が!」


とうとう、ブルードラゴンの縛りを解き放ち、エンシェントドラゴンはその身体を金色に染めた。

ヤバイヤバイヤバイヤバイ!!凄まじくヤバイ!!


『エンシェント!我等がエルフも助太刀するわ!

それに、唯璃の状況が分からないの!だから今は落ち着いて欲しいの!』

「……ならば」


金色のエンシェントは人間バージョンに姿を変え、どこからともなくグングニルを取り出した。

あー、確かエンシェントしか使えない剣だったわね。狙い定めた敵を百発百中で仕留め、必ずエンシェントの所に戻るのよねグングニル。お利口さんな武器なのよね〜。


「芥虫ども、女を開放しろ」


芥虫…ゴキブリ呼び。


「エンシェントドラゴン殿、女とはコイツかな?」


姿を表した五雨唯璃の服や身体を見て、怒りで血が沸騰した。私とて、彼女の事を好ましく思っていたから。


今の五雨唯璃は…娼婦すら嫌悪する姿だった。



読んでいただきありがとうございます。

誤字脱字、感想などお聞かせください。


次回は後編です。

後編は、後編1・後編2となります。


また、エルフ視点は完結編1・完結編2・完結編3で終わります。 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ