表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
未来の星での物語  作者: 凡人(ぼんど)
18/31

アリの女王編 18話 グンタイアリの少女

あなた達、アリ塚の中を見たのですか?


振り返ると少女が立っていた。


その少女は人で言えば、14歳ほどだろうか、しかし、

幼さは残ってはいるものの、その目には意思の強さが表れていた。


「私はグンタイアリの末裔です、あの塚の中を見たのなら、その様子を聞かせてください

 私の祖母が捕らえられているのです」


ハスは少女に聞かれるまま中の様子を話した、

地下の迷路、石造りの地上部の建物、そして、その構造


少女は捕らわれた祖母が自分達種族の女王であることを明かした。

女王が捕らわれていると思われる場所はなかったか、

ハスに必死に尋ねたが、特定できる情報はなかった。


それでも、どんな小さなことでも、もらさず聞かせてほしいと言われ、

町からほど近い集落にあるその少女の家に行くことになった。

タウ達にしても、トキトの救出作戦を考える必要があった。


「女王を捕らえておくのに、大勢の者と一緒というのは、考えずらいですね

 地上部のどこかに幽閉しているのかもしれないですね」


ハスは自分の記憶をたよりに予想した。


「ところで、何故あなた達の女王が別のアリ達に捕らえられているのか、

 聞いてもいいかしら?」


タウの質問に、少女はためらわず答えた。


「私たちグンタイアリはこの平原で新蟲の中にとけ込み、静かに暮らしてきました

 そして陰ながら平原の治安維持にも力を注いできたのです、

 でも、あるときあのアリ達が西の平原に塚を築いて町や集落の者を

 さらい始めたのです、 

 そこで私たちの種族の代表が話し合うために会談を申し入れたのです・・・」


しかし、会談は決裂、代表として会談にのぞんだ女王も護衛の者も

捕らわれ幽閉されてしまった

女王を捕らえられたグンタイアリ達は手出しができなくなり、

西の塚のアリ達は今も町の者をさらい、

労働者として働かせているのだというのだ


「どっちにしても、トキトをあまり長くはほっとけないね、

 ねえタウ、明日にでも助けに行こうよ」



状況をいろいろ確認しているうちに、すっかり夜になっていた。

暗がりの中、やみくもに動くより明るくなってから

一気に救出するほうが良いということになり、

この少女の家で待機させてもらうことになった。


ちなみにトキト救出作戦は単純明快だ

トキトの居場所に見当がつけば、そこに行って助け出す

つまりは、力ずくでの作戦である。


「それならオレがもう一度、今夜のうちに、あの塚に行ってトキトに会ってきます

 今日の作業内容を聞いてみれば明日のことも、予測できるかもしれない」


「そうね、そうすれば居場所を特定しやすいわね、ハスお願いするわね・・・アリンコどもめ、」


タウ・・・怖いな、





ここまでお読みいただきありがとうございました


ブックマーク そして 評価


是非 よろしくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ