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ハンバーガー

作者: うさまる

「今日、ハンバーガーショップ寄ってかない?ポテト安いってCMでみた!今日暇でしょ?いつもと違うとこ行こ?」

と言われたので

「うん」

と思わず言ってからこの町にハンバーガーショップは一つしかないことを思い出したのは乗り込んだ電車の中だった。

なのに友人はどこまでいっても降りようとしないのでどこで降りるつもりなのか聞こうと横を向けばその手をかたく握りしめいつになく真剣なようすで考え事をしていたものだから

「今から戦場に行くみたいな面下げてどした?」

と冗談混じりに聞けば

「そうだよ」

と真面目な顔で返されてしまいハンバーガーどこ行った?という至極真っ当な考えが頭をよぎりつつ、それでも頭の隅ではハンバーガーショップに行くのではないことを確かにわかっていた気もするのだ。

『終点 終点』

そんなアナウンスが聞こえる頃には僕ら以外には誰も居なくなっていた。

電車を降りそのまま駅の外に出てみると陽はすっかり落ちて薄暗かった。

やっぱり僕が考え過ぎていたんだ。この駅の近くには美味しいハンバーガーショップがあるのかもしれないと思い込んでしまいたくなるぐらいには僕はなぜか緊張していた。思い返せば二人でいるのにこんなに長い間一言も話していないのは本当におかしなことだった。

「ねぇ…」

ハンバーガーショップは?と続くはずだった僕の言葉は××の唇に消えた。

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