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「で、結局星太はどうしてこの学校に?」

「ふぁい❤」


僕味の飴を堪能しているところ悪いけど、質問に答えて欲しい。

いや、僕は悪くねぇっ!

僕は悪くねぇっ!!……よな?

もはや自分のことさえ曖昧である。


「んふうっ!ボクはあきがこの学校のパンフレット読んでたから受けただけだよ。」

「お前もかよっ! ってか僕の脇、甘すぎ……?」


うわっ…本気で自己嫌悪ですわ。

でもそれでも納得がいかない。


「でも、僕はこの学校以外のパンフレットも読んでいたはず!」

「この学校のパンフレット読んでた時間が一番長かったから本命だろうなと思って。あと。」


星太は頬を赤く染め、その頬を両手で押さえ、くねくねしながら言った。


「驚くあきが見たかったから❤」

「ちくしょうめ!」


どいつもこいつも僕を弄びやがって!

絶対に許さない、絶対にだ。


「もう許してやれよ、秋。」

「お前は僕の思考を読むんじゃない。」

「我々は寂しかったのですよ。我が友秋から見放されたような気がして。」

「本音は?」

「「「どっきり大成功。」」」


ぐぬぬ。

というか糞太は知らなかっただろ。

なんでそっち側にいるんだよ。


「もうそれはいい。だが、星太。お前の遅刻は許されないZE☆」

「あぁ、それなんだけど。」


星太が僕に一枚の紙を差し出す。

なんだ、これ名刺か。

なになに、ファッション雑誌十七歳専属モデル 成瀬 清夏。

もしかしなくても妹様の名刺ですぞ、これは。


「道案内してくれた子の名刺だよ。この子がボクを中等部の入学式に案内したから、と言えばわかるかな?」

「なんと!? 僕の身内のせいだと申すか!?」


確かに星太の見た目は小学生みたいだし、清夏が間違ったのもわからなくはない。

つまりは巡り巡って身内にお鉢が回ってきたと。


「あと『もし、モデルに興味があるなら連絡して。あなたとコンビを組めば世界を目指せる!』と言われたよ。」

「年齢だけじゃなく、性別まで間違ってるぞ清夏!!」


ドヤ顔で間違ってる妹が愛おし過ぎる。


「苗字から察して既に話は受けました。」

「急ピッチで外堀埋めに来やがったかビッチ野郎。」


僕のお尻は僕だけのものだ。

誰にも渡してなるものか。


「もう逃がさないよ、あーき❤」

「あぁ、はいはい。」


抱き着いてくる星太の頭をポンポンする。

相手を落ち着かせるためについ癖でやってしまう。

そういえば生徒会長にもやっちゃったな。

清夏や冬実姉さんには好評だったけど引かれてないかな。


「なぁ、蝋燭沢。俺は思うんだ。ああいう誰にでも優しくするタイプって最後はロクな結末にならないってことをよ。」

「最後は刺されて終了ですね。さすがに我が家の軟膏でも刺し傷には効きませんよ。」


二人の心配をよそに、このときの僕はまだ何も気付いていなかった。

まさかあんな結果になってしまうなんて。

いや、ごめん。

雰囲気的に乗っただけで他意はないです。

フラグはバキバキに折るのであしからず。


「それはそうとさっきの授業は何をやったんだ? さすがに初回から遅れたくないから教えて貰えると助かる。」

「あぁ、自己紹介やってお互いの交流を深めただけだよ。」

「レインの交換したり、グループを作ったりですね。」

「もうお昼の約束もしてるんだよ。」


ん? ちょっと待てよ。

聞き捨てならないんだが。

なに普通に青春してるのお前ら。

バカなの、死ぬの。


「安心しろよ、ちゃんとグループに入れてやるから。」

「なんで上から目線なんだよ! 俺を可哀想にするなよ!」

「我が友秋の話題で持ちきりですよ。」

「やめてよっ! 男とイチャついて、教師にビンタされた僕の話題が良い話題なわけないだろ!って文字に起こす酷いな!えぇ、おい!」

「ボクは公認嫁らしいよ。困っちゃうよね、あき❤」

「ホウトウニコマッチャウヨ。」


どうしてこうなった。

それもこれも目の前の星太(処女ビッチ)と天草とかいう女教師(アナル脆弱)のせいだ!

僕の脳内の汚いおじさんで酷い妄想してやる!

いけっ!おじさん!種○けプレスだ!


「失礼。成瀬君はいるかな?」


野生の生徒会長が現れた。

てめぇもひぃひぃ言わせたろか、われ!

妊娠ボテ腹エンドがお好みか、おおん?


「どうしたんですか、生徒会長?」


僕を見つけて笑みを浮かべる生徒会長。

眩しっ! 僕の穢れた妄想が消えていくっ!

おじさん! おじさーーーん!!


「お昼は暇かな? ちょっと二人きりで話がしたいんだけど。」

「えぇ、ちょうどあぶれていたところです。不本意ながら。」


やった!美少女とお昼だ!

でも端から見たら生徒会長は男ってことになってるんだよな。

やっぱり僕ってノンケとちゃうん?


「じゃあ、お昼にまた迎えに来るよ。」

「楽しみにしてますよ、生徒会長。」

「……僕のことは薫で構わないにょ。」

「あっ、はい。その……薫さん。」


ん? 今噛んだのか。

ちょっと声が小さくてわかり辛かったけど。

生徒会長も心なしか顔が赤い気がする。

追及はしまい。

僕はできる男なのだ。


「では、またお昼に。えと、その、秋君。」


それだけ言うと生徒会長は何処かへ行ってしまった。

自分が女の子だと隠す気があるのだろうか。

完全に乙女のそれである。

でも端から見たら、ホモォなんだよなぁ。


「あきはボクより生徒会長が好みなんだね!」


星太。蒸し返すのいくない。

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