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第三十九話 旅立ち

本日は二話更新します。


本日の二話目になります。

そして、最終回です!

 リラクは首を捻った。

 カロウセの街を旅立つ当日である。リラクはリスティと二人、小鳩亭の前に立っていた。マリアナとミーニアも街を出るリラク達を送り出すために、小鳩亭の外に出ている。と、思っていた。目の前で起きている出来事を見るまでは。


「何でこっち側に立っているんだ?」


 なぜかリラクの横に立っているミーニアに訊く。

 その姿は、まさに旅装束という格好だった。いつもの街歩きとは全く異なり、動きやすい服装に、丈夫そうな革のブーツ。どうしてそのような格好をしているのか不思議に思っていたが。

 リラクの問いにミーニアはにっこりと笑い、


「リラクさん達について行くことにしました。はい、用紙」


 リラクはミーニアから渡された用紙を読む。その用紙には専属受付嬢という文字が書いてあり、その下にはその詳細。一番下には名前を書く欄があり、受付嬢にはミーニアの名前。ハンターの欄は空白になっていた。どうやらミーニアは、ここにリラクの名前を書いてほしいようだ。


「……どうして?」


 状況が呑み込めず、ミーニアに訊く。専属受付嬢の意味は理解したが、なぜミーニアがリラクの専属受付嬢になろうとするのかがわからなかった。

 ミーニアは顔を赤く染めながら、


「そ、それは……、リラクさんがリスティさんに良からぬことをしないか監視するためです。男女二人だけの旅なんて危険すぎますからね」


「俺はどれだけ信用されていないんだ……」


 リラクは肩を落とす。ミーニアには、リラクが発情した獣にでも見えているのだろうか。


「リスティは知っていたのか?」


 リラクが訊くと、リスティは首を横に振った。


「わたしも昨日初めて知ったよ。荷造りしてたからどうしたのかなと思って訊いてみたら、一緒に来るっていうんだもん。驚いちゃった」


「ということなので、よろしくお願いしますね」


「よろしくお願いしますって……、あのなあ……」


 ミーニアの言葉にリラクは当惑した。

 街を出ると言っても簡単な話ではない。移動中には魔獣も出るので危険もある。

 普通、街を移動する場合、街と街をつなぐ駅馬車で移動するのが基本だ。その馬車には護衛が登場しており、道中に出てくる魔獣や盗賊を退治するのである。

 だが、ハンターであるリラク達には必要ない。馬車自体は楽でいいが、値段はそこそこ張る。別に急ぐ旅ではないので、徒歩で行く予定だった。


「おい、リラク。ごちゃごちゃ言ってないで、男なら黙って頷きな。女の子にここまで言わせておいて、ダラダラ文句を言うんじゃないよ」


「マリアナさん……」


 リラク達を見送りに来たマリアナがイライラしながら、キセルから煙を吹かしていた。


「どうせお前のことだ。道中の心配でもしてるんだろうが、そんなのお前が守ってやればいい話だろ」


「でも万が一ってこともあるからさあ」


「万が一なんてどこでも起きることだよ。街でも外でも変わらない。お前はミーニアを守る自信もないのか? 情けないねぇ」


 マリアナが煙と一緒にため息を吐く。

 リラクはやけっぱちになった。もうどうにでもなれという感じである。


「わかったよ、わかりましたよ! やるよ! いくらでも守ってやるさ!」


 リラクの宣言に、ミーニアは嬉しそうに笑い、


「では、よろしくお願いしますね、リラクさん。不束者ですが、末永くお願いします」


「お、おう。任せとけ!」


 何か意味が違くないか?


 と思いながらも、承諾する。


 マリアナがニヤリと笑い、ミーニアに話しかける。


「よかったな。言質は取ったな」


「はい、そうですね。もう離すつもりはありません」


「えっ、どういうこと……?」


「あはは……」


 リラクはミーニアとマリアナの話の意図が読めず、端から見ていたリスティは苦笑いを浮かべていた。


「ほらっ、さっさと行きな! わたしも仕事で忙しいんだ」


 ミーニアが鬱陶しそうに、片手を振って追い払う仕草をする。


「……んじゃ、行こうか」


「はい」


「うん」


 どこか腑に落ちない感じのあるリラクの掛け声でミーニアとリスティは頷き、三人は旅立った。新たなる街を目指して。


 空は青々とどこまでも突き抜けるほどに澄み渡っていた。

お読み頂きありがとうございました。


今回のお話のテーマであるブラックユニオン(ブラック企業)についてのお話が終わり、全ての伏線を回収しましたので、ここで筆を置かせて頂きます。


一話から最終話までお読み頂き本当にありがとうございます。

ブックマーク、評価をしてくださった読者の方には改めて謝意を伝えさせていただきます。

最終的に5000PV、1000ユニーク、ブックマークも目標の10件を突破することができました。

全てはお読み下さった読者の方のおかげです。

ありがとうございます。


もしも、うつ病の方がお読みになっていたとしたら、わたしが作中で書いたメッセージが伝わっていたら幸いです。


今後については、新連載を予定してます。

まだ設定とプロットを練っている段階ですので、公開は未定です。

明日、活動報告にて本作を書いた反省と一緒に、もう少し詳細を書きたいと思います。


最後になりましたが、ここまでお読み頂きありがとうございました。


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