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大型そうこ

宇宙ちゃん

作者: みつる

ある所に概念が生まれました。


もっと伸ばしたい!


ただ、それだけを強く思いました。理由は楽しいから。伸びれば伸びるほど、なんだか楽しいでしょ?彼は自分でルールを作りました。それはより早く、より大きくなるために自分にとって都合のいいルールです。それを決めた瞬間、その概念は爆発するように、いえ、そんな生易しい速度では到底理解が追いつかないような速度で自分を伸ばし始めました。


楽しい!もっと!


ただひたすらに貪欲に自分を伸ばします。一秒前の自分を置き去りに、瞬間には彼方に。自分の決めたルールによって自分を伸ばしていきました。あぁ楽しい何て楽しいんだろう。自分を伸ばすにしたがって大きくなるにつれ、意識は散漫に、喜びが躰を支配していきました。


その過程というか、自分を伸ばすために決めた必要なルールから様々なものが意図せず生まれていきました。自分さえ良ければいいという考え方なので、他のことは我関せずで、混沌は収まるところを知りません。自分が伸びさえすれば後はどうでもいいんです。そして、途方もない混沌を得て、偶然という名の必然で、生まれました。生まれた者達は、彼が決めた、伸ばすためのルールを解き明かし始め、それを上手く使いはじめました。だけど、その者達が解き明かすころには、途轍もないほど彼は伸びていました。あまりの大きさ故に観測した人達は、自分達では絶対に手の届かない存在、神様だと決めつけました。そして、考えます。なぜ、神様はこのようなルールを作ったのだろうか?きっと、この途轍もないスケールから考えれば、素晴らしく、崇高な目的のためにルールを作ったに違いない!なんと素晴らしい!そうして愛だとか天国だとか様々な憶測が膨らみ、そして大きくなっていきました。


今日も彼は元気に自分を伸ばします。そこに余計な考えは一切ありません。だって、楽しいんですもの。

宇宙の歴史を司馬遼太郎先生が面白くまとめて書いといてくれたらなぁ。

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