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1、銀と金

目が覚める。視界に飛び込んできたのは見覚えの無い天井。


はたして、何故自分はこんなところにいるのだろう。

1、 夢を見ている。

2、 誘拐され、連れてこられた。

3、 どっかの国に拉致された。


因みに本命は1だ。






「 Are you all right ?」


いきなり声をかけられて驚き、声のしたほうを向く。


そこには、涼しげな銀色の長い髪ときれいに輝く金の瞳を持つ、同じ年ぐらいの少女がいた。



「…誰?」


思わず見とれながらそう言う。


少女は少し眉をひそめた後、悠斗の額へと手を伸ばした。


長い髪がさらさらと流れる。


手が額に軽く触れると

『聞こえる?』

と、どこからともなく声が響いてきた。


悠斗は驚き左右に目をやる。


『どこ見ているの?私は目の前にいるわよ。』


再び響いてきた声に目を丸くしつつ少女のほうを見ると、少女は微笑みながら首を縦に振った。


『体のほうも大丈夫そうね。』


少女は一切口を開いていない。しかし、その声はしっかりと頭に響く。


「どうやって…しゃべっている……?」


小さく呻く。


『念話。口に出さなくても聞こえるわよ。』


少女はクスリと笑いながら言う。


『ここ、どこ?』


今度は声に出さずに話す。


『私の家よ。』


そういい、少女は俺に手を差し伸べた。





※※※





不思議な人だなぁ。シルリアの謎の少年に対する第一印象はそうだった。


真っ黒な髪と目。初めて知らない言葉なのだがどこかで聞いたことのあるニュアンスの言語。気づいたら家の庭に倒れていて、怪我は無し。町から離れているここに武器も無く来ていて、体つきは屈強そうに見えない。


とりあえず相手がどんなやつであろうとも負けることは無いと思っているので、家に運び込んだが。この様子からすると賊の類では無い様だ。


(賊じゃないなら客でいっか。)


そう思い、手を伸ばして応接室に連れて行くことにした。


『私はシルリア。シルリア・ローリスヴィン。あなたは?』


『え、ああ。ユウト。カンナギ ユウト。』


どうやら姓が後にくる文化のところから来たようだ。


『はじめまして、ユウト。』


『はじめまして、…シ……シ………』


『シルリア。』


『あ、うん。はじめまして、シルリア。』





※※※




扉を開けて中へ促す。


ユウトはそれに従い中へ入る。

ソファーへと歩いて座り、向かいのソファーを手で指す。


そして、浮遊術を使って奥から紅茶のポットとカップを引っ張り出す。


ユウトはそんな簡単な魔法にすら目を丸くしていた。



魔法、見たこと無いのかな?だとしたらどれだけ田舎の出身なんだろ。

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