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17、乱戦‐See from Silrare‐

更新遅くなってスイマセン。

戦いの展開を考えるのに手間取ってしまいまして……

とりあえず書き終えた二話同時投稿。

張っていた防御結界に攻撃がやってきたのは突然のことだった。


「澄みし光、結ぶは六に等しきものよ―晶輝包しょうきほう―」


前の結界は簡易的なものであり、少し強力な詠唱魔法で崩されてしまうので新たに張り直す。


…強い弱いの基準はシルリア自身の中での基準であり、一般のそれとは大きく異なっているのだが…



次から次へと飛んで来る魔法は防御結界に弾かれ様々な方向へ消えていく。


(…邪魔…)


後ろを振り向くが、魔法が着弾したせいで土埃が大量に舞っており攻撃元が見えない。


簡単な魔法で迎撃しようと左手を上げると、ちょうど同じタイミングで魔法がやんだ。


怪訝に思いつつも周りの土埃を霧散させる。

そうして見えてきたのは2m以上はあるであろう紫の筋肉質な体躯を持つ外獣、デーモンが二匹。その後ろに五匹のキマイラ――少し前にスプーン一本で瞬殺した外獣――がこちらに狙いを定めており、更に後ろに魔法の集中砲火を行ったであろう何人かの人間が歩を進めている。


その光景を見てシルリアは眉をひそめる。



外獣とは、害獣が元からこの世界にいた人間に害を及ぼすいきものであるのに対し、世界の外側に満ちているものが形をなしたものである。

それ故に外獣には害獣の持っている生存本能や種の保存の本能といったものを持っていない。

何故なのか知らないが外獣に存在するのは破壊衝動のみなのだ。


つまるところ外獣がおとなしく共同戦線を張る事など有り得ない筈なのだが、今視線の先にいる外獣は自分のみを敵視し周囲のものを適当に破壊のような行動に出ていない。

すると自分が開発した外の人形(アウトドール)と同じく、外獣から一切の行動意欲を無くし自分の意のままに操っているのかとも考えたが、デーモンの目からは明らかに敵意が投げ掛けられいる。


ならばあの外獣はいかなる理由で無差別破壊の手を止めているのだろう、と知識欲がくすぐられるシルリアへデーモン二体は破壊衝動を解き放った。


デーモンがシルリアを挟むように両隣へ来て拳を振り上げる。

それを見てシルリアは移動し拳は空を切り地にぶつかる。



そんなデーモンを置き去りにしてシルリアは攻勢に出る。


使用するのは初歩無詠唱魔法、炎弾(ファイアーショット)数50個。


その攻撃に反応したデーモンは左の平手で掻き消そうとする。


左手が炎弾の表面に触れた瞬間……爆発した。


例え初歩無詠唱魔法であろうとも、放ったのはシルリアである。

その威力はやはり通常の威力を軽く越える。


ただ、今回は相手も相手で強い。


デーモンはスライムと同列に扱われる程の強さを持つ。

シルリアにとっては攻撃対象が小さく、なかなかのスピードを持ち、攻撃の種類を限定されるスライムよりはデーモンの方がかなり殺り易く相性がいいのだが。


爆発の奥から左手の表面を少しだけ焦がしたデーモンが飛び出す、がそこにシルリアはいない。


シルリアは大爆発を目眩(めくら)ましとして、先程と同じ移動方法――結界を利用し移動先とは反対方向から爆発を起こし推進力を得て、風で微調整する高速移動術――で大きく移動していた。


(ただ)闇に染まりて、繋ぐものを破棄し、(ただ)(いたずら)に舞いて、絶望を貪り喰らえ、終焉と対極にありて同種たるものよ。―禍業渦―」


稼いだ時間で詠唱をし放つのは無数の闇の刃。


スピードこそ無いもののその個数と切味は一級品である。無数の刃は二体のデーモンの動きを止め、他に攻撃を仕掛けるキマイラをも襲い、魔法を繰り出そうとしていた魔術士たちを牽制する。


そんな広範囲な魔法さえも布石とし、連続の詠唱魔法で畳み掛ける。


闇の刃の腹を叩き砕いたデーモンへ地面から槍が飛び出し、被害を薄皮一枚でしのいだところへ広場にあった噴水の水を使ったウォーターカッターが迫る。

そんなことをしてる内に隙をついてもう一体のデーモンが突撃してきたのに対し、空気の塊をぶつけて押し飛ばし、落下地点を地割れさせる。

ウォーターカッターを足に裂傷一つで耐えきったデーモンを火の雨で追い立てた上で、背後から木をぶつける。

デーモンの手で真二つに割られた木は、風に流され地割れから脱け出したデーモンを挟撃し、割れた地面の奥からは岩が出てきて木の次はこいつを割ってみろとデーモンに叩き付けられる。

どちらも辛くも避けた二体のデーモンへ水を使い太陽光を屈折・収束させ照射し一ヶ所に集める。


流れる様な連続詠唱魔法をボロボロになりつつ紙一重で避けていくデーモン。


そんなデーモンへ放った次の攻撃はそよ風を起こすだけの威力ゼロの無詠唱魔法。


しかし、風はボコボコになった広場にあった土埃をまとめて吹き上げ、そこに収束された太陽光が当たり…


ドゴォォォオオォォォ


いきなり早くなった連続攻撃の間隔に吹っ飛ばされるデーモン。


一区切りつき、デーモンとの戦いに気を取られて人間に逃げられると色々と聞きたいことが聞けないので今の内に捕まえておこう。


「支えるは束縛を逃れ、(うごめ)きて手を伸ばさん、大地よ胎動し全てを(いざな)え。―浸泥伸手捉(しんでいしんしゅそく)―」


地面が液状化しシルリア以外は皆一様に捕われ少しずつ沈んでいく。捕えられて尚逃げようとする魔術士へ大地は泥の手をいくつも伸ばしその動きを制限する。

魔術士が腿の(なかば)辺りまで沈んだところで魔法を中断。デーモンが起きてきていた。

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