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過去なんて語っても何もいいことはない

短めに

当時中一にして日本軍最強の魔道士の一人としていた俺、横寺修一。そんな俺がなぜ先の大戦で敵対していたはずの米軍側についているのか。もちろん原因はその大戦である。当時中1で国立魔道学院中等部に通っていた俺はその帰り道に開戦の情報を聞き、すぐさま参戦をした。ただその時、俺には生涯を一緒に過ごすと誓った相棒がいた。いたはずだった。なのにあの大戦の最前線で俺は…同士に殺された。


確か後ろから魔力剣でグサっとだったかな


「な…んで……、ど……してな…んっ…だっ………ルイッ!」


「なんでって、そんなの決まってるでしょ修君。私はあなたのものじゃない。私は第三使天様のもの。あなたみたいなただの権力も何もない魔力の塊に生涯一緒になんて馬鹿でしょw」


「お…ま………えっ…。な………ん……………で………」


そうあの時彼女は泣きながら俺を罵倒した。そして俺が尽きる前に…本当になんで………。


「ごめん…ね……修君……」


ものすごく小さな声だったけど、だけどなんで謝ったんだあいつは…。


そして死んだのだ。いや正確には今生きてるし、こうして語ることができる時点で死んではいないんだけど、心臓が止まったのを自分で感じたし、確実に死んでるはずなのだ。ただ、目を覚ましてしまった。それも異国の、当時敵国だったアメリカで。。。


目を覚ましてすぐ視界に入ったのは一人の女性だった。その女性は俺のことを心配するのと同時に疑っていた。そりゃ戦場のど真ん中にこんなガキがいる時点でおかしいわけだし。そこで俺はその女性に全てを打ち明けることにした。だってもう日本に戻っても周りは敵しかいないし俺は死んだことになってるわけだし。。。


「まさか戦場のど真ん中であなたみたいなガキが転がってるなんて思いもよらなかったわ。しかもそのガキがまさかのセカンドだなんて。それをあの戦争中に暗殺するなんて、本当にあの国本当に何考えているの。いいわ、あなた私の息子になりなさい。ちょうど欲しかったのよね。これからビシバシ鍛えてあげるから覚悟してね、いくらセカンドだからって容赦はしないわよっ!!」


まさかこんなことを言われるなんて、思うわけもなく…。


結局その後俺は2年間、お母さんと言っていいのかわからない存在のアイリス・スフィールにビシバシ鍛えられた。日本でも最強の一角だった俺がどうして鍛えられちゃったかって?そりゃ相手があの米軍最強と呼ばれたセブンスと呼ばれる一人だったからだ。セブンスというのはアメリカの魔道士の中で最強の7人をさした名称で俺がセカンドと呼ばれていたのと似た様なものである。


そんなアイリスに俺は2年間鍛えられ、またアイリスのお手伝いという形で米軍にも関与をしまくった挙句、米軍所属の最強の魔道士の息子と呼ばれるようになってしまった。

そして今に至るわけである。とある任務で日本へ、2年ぶりに戻ってきたのであった。


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


「ミスター、到着しましたよ」


「あ、ありがとうケイブルさん。ではまた後ほど」


「はい」


そうやって修一はふと我に帰り急いで車を降りた。

(あの裏切りの記憶を思い出していたらもう着いてしまったらしい。はぁ、いくらもう振り返らないと決めたものでも振り返ってしまうものだな…)

そんな風に思っていると車を降りてすぐイーリが修一の耳に顔を寄せて呟いてきた。


「ねぇマスター、もしかしてまた、思い出してたの?大丈夫?」


まさか自分の大切なものにまで心配させちゃうなんて…全く…


「ああ大丈夫だ。ごめんな」


そう言って修一はイーリの頭を撫でた。


「んっわかった」


イーリの満面の笑顔を見れたことだし、さてさっさと依頼終わらせてせっかくの日本なんだし。イーリとデートでも楽しみますかっ。

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