大戦の始まる前
今回は過去編てきな感じで行きたいです。
「あーさすがにずっと座ってると体が固まるなぁー」
「マスター、いくら体が痛いからってそんな大声で叫ばないでください、すごい注目ですよ」
羽田空港1Fの到着ロビー、そこでうきゃうきゃ騒いでる2人組がいた。修一とイーリである。
そんな2人ににある人が近づいてきた。
それに気づき修一が声をかけた。
「ん?あなたはたしか…」
「お初にお目にかかりますミスターS。私はアメリカ領事館の総領事を務めているジョン・ケイブルと申します。大統領の命により2人を領事館までご案内するように言われていますのでこちらに。外に車が停めてありますから。」
「ああ、ありがとうございますケイブルさん。それにしても日本語が随分をお上手ですね。」
「いえいえそれほどでも。ではこちらの車へ。」
そう言ってリースと修一は黒い車に乗り込んだ。一見普通の車に見えるのだが、その車は普段は大臣クラスが使われるもので、物理攻撃、魔法攻撃共に50%は防ぐことのできる特製のものである。
どうしてそんなやばい車に修一が乗っているのかというと…。
「そういえば大統領からミスターSはあの魔導大戦を生き残った一人なんだとか。さすが米軍の5本の指に入るだけの実力ですね。」
「いえいえ。それに魔導大戦を生き残ったっというのは事実のようで実は事実じゃないんですよ。実際に僕は死にましたから」
「え、でもいまここに…。あ、大変失礼しました。つい興味が湧いてしまいまして」
「いえいえ、それにそんな隠す話じゃないですからね。それにケイブル総領事もあの魔導大戦に参加されてたって大統領から聞きましたよ。一体その最前線で何が行われたのかをあなたには知る権利があると思います。ただまあ最重要機密ってことで話せないんですけどね。すみません。」
そうあのクソみたいな大戦の話は、たとえ参戦した者でも真実を知ってしまってはならないのだから。。。
〜・〜・〜・〜・〜
第1次魔導大戦。それは今から2年前に日本海を挟んで反対側の大陸側にある大国”中華連国"通称中連と呼ばれる国と日本が太平洋上で軍事衝突したことから始まった戦いである。
どうして日本海側の国が太平洋上で日本と衝突する羽目になったのか。それはあることから始まった。。
2197年10月。日本は紅葉シーズンとなりどこの道を歩いてもイチョウの木が黄色く輝いていた。来年も同じだろう、誰もがそう思う普通の日常がそこにはあった。
当時魔導学院中等部1年だった横寺修一はそんな黄色い道を喋りながら歩いていた。隣には少し背の低い頭から1本のアホ毛が伸びているかわいい青髪の女の子が歩いていた。
その少女の名前はルイスフィール。彼女は横寺修一の精霊であったりする。
そんな彼女が満面の笑みでこう言っていた。
「修君!私あれ食べたい!」
その目線の先にあるのはクレープ屋。ちょうど今日たまたまここで屋台として開いている感じだった。
「う〜ん…でもルイ?あとで何か買ってあげるから他のもにしないか?」
そう言って俺は自分の財布を確認する。あまりに中身が寂しい財布を…。
そんな俺にルイが追い討ちをかける
「えー、でも修君はさ、先週も同じこと言ってたよねー。それに今日、なんか軍部の人と話てて全然構ってくれなかったし?それに修君との夜の秘密、みんなにバラしちゃうよ?」
そう言って黒い笑みを浮かべながら俺に囁いてきた。そんなことを言われた俺は…。
「え…いやルイ、……。わかったよ買ってやるから頼むからそんなことは言わないでくれ」
「うん」
真っ青な顔をしていた俺にいつもの笑顔で受け答えするルイ。それはまさしく青い悪魔だった…。
そしてただでさえ寂しかった財布がより一層軽くなって家に帰宅した。魔導学院に通う生徒の大半は寮で生活をしているが一部の有力者にだけは近くに小さい家を構えてそこからの通学をするのが基本となっていた。
そう当時俺は中1ながらもかなりの有力者、特に日本の魔導界では天の上のまた上の人と呼ばれる存在であった。別名「セカンド」。軍事関連や魔導界ではこういう風に呼ばれていた。
次からは大戦の直前までを描きたいと思います。
当分イーリでてきません(泣)