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ハートブレイカー

みなさんお久しぶりですこんにちは。そしてこんばんは。

作者の代弁者紫乃宮綺羅々(しのみやきらら)でぇ~す。今回もこの前書きだけの出番で本編には出てませんよ? あはは!

ところでみんなは元気にしてた? 作者がやっと最新話を書き上げたからさっそく投稿しま~す。


でもその前に前回は凪紗ちゃんの元キャラをぶちまけようとしたけど、作者さんに止められたからできなかったけどぉ、今回こそはぶちまけま…いたっ! …頭いたぁ~なにか降って来たぁ~えっタライ? ん? なんか紙が張り付いてる?


なになに「言ったら設定からすべて消す。いなかったことにするよ? 作者」


えっと作者さんへ。ごめんなさい。もう二度こんな事はしないので消さないでくださいっと。これでメール送信っと。


…あ~っと、では第八話『ハートブレイカー』をお楽しみください。

それでは!

(震えてない。震えてないけど……)

 震えていない事は確信した……でもまだダメだ!


 涼葉さんとアンブレイドで打ち合う。打ち合うお互いのアンブレイドの振動が心地いいリズムを刻んでいく。


「いいで、凪紗! ホントにもう大丈夫みたいやな!」

 涼葉さんが目を輝かせて叫ぶ。そんなにうれしいの? 何がそんなにうれしいのかわたしにはわからないよ。


「ずいぶん嬉しそうですね!? なんでそんなに嬉しそうなんですか?!」

「言うたやろ! あんたと白黒決着を付けられるのがウチ心底嬉しいで! 嬉しくてあんさんを壊してしまいそうやで!」

「そんな事で……」

 そんな理由で……こっちは生死をさまようくらいとても痛い思いをしたのに……こっちは後悔するかもしれないくらいとても悩んだのに……親友がとても心配しているのに……壊れるくらいに悩んで、痛がって、苦しんでいたのに……


「いくで、凪紗ぁ!」

 だからわたしは……アンブレイドを降ろして騎士の構えを解除して無防備になって……


「なっ!」

 無防備な状態で涼葉さんの一撃を受ける。


「ぐっ、はぅ……つぅぅ……」

 吹き飛んだ時に受け身もせずに流されるまま地面を転げ落ちる。小さく二回、三回とはずみガードレールに背中からぶつかって回転は止まった。

 その直後わき腹に受けた痛みが走る。たぶん涼葉さんから受けた一撃。

 そして地面に転がった時の痛み。それに加えガードレールに突撃した背中の痛み。それらが体中を駆け巡る。もちろんアンブレイドを持ったままだ。持ったままじゃないと意味がない。痛覚が向上してるこの状態でじゃないとダメなんだ。


「いっつ〜〜〜〜」

「な、なんで? あんただったら避けれたやろ?」

「過大……評価しすぎじゃないですか……?」

 横わたったまま涼葉さんに言う。確かに涼葉さんの言うとおり今の攻撃はギリギリで避けられたかもしれないけど……けど避けちゃダメだったんだよね。この一撃は受けることに意味があるんだ……


「ううっ、痛い、すごく痛いけど……よし震えてない……大丈夫。戦える」

 手足をじっくりと見る。うん大丈夫。震えてない!


「自分もしかして……攻撃を受けても痛みで震えないか確かめるために……?」

 涼葉さんが核心を突いた言葉を降らせる。


「……」

 その言葉にわたしは何も答えない。そう、そのとおりだこれで震えるようならわたしはそこまでの騎士だ。刹那くんへの思いも、アイリーンの優しさもすべて無駄。わたしの苦しみも苦悩も一時いっときの痛みに負ける。心に一生の傷と痛みを負っていくことになる。でもこれでホントに大丈夫!


「いっくぞ! 涼葉さん!」

 下半身を丸めスプリングのように跳ね起き、そのまま涼葉さんへとダッシュ!


「おっしゃあ来いや! 凪紗!」

 涼葉さんは相変わらずぶっきらぼうにアンブレイドを構え迎撃体制に入った。その涼葉さんも視界に捕らえわたしはダイヤルをAスロットに合わせスキルの『加速』を使い移動速度と攻撃速度を上昇させる。


「はあぁぁぁぁぁぁ!」

 『加速』で移動と攻撃の速度を上げた攻撃。これは当てる!


「くっ! 『加速』かい!」

 涼葉さんは迎撃体制から防御へと構えをシフトした。けど構わずに突進!


「いっけぇぇぇぇ!」

 攻撃速度上昇と加速を加えた『天地』で涼葉さんを捕らえるまっすぐに落ちる。


「軌道が正直すぎるで!」

 攻撃速度と加速を加えた『天地』は涼葉さんに身体をつま先回転軸にしてバレリーナのようにクルっと回って『天地』を回避して私の攻撃は当たることなく空振り。


「チョロいで! 凪紗ぁ!」

「ぐっ……っ!」

 そして回転を利用した反撃の回し蹴りを食らってしまい私は大きく吹き飛んだ。


「くっそぉ!」

 今度はさっきと違い受け身を取り、身体制御を行い倒れることなく後ずさりながら体制を立て直す。


「もう加速に対応してるの!?」

 二、三回くらいしか『加速』の速度は見せてないはずなのに……涼葉さんはそのスピードに対応してきている。


「いいや違うか……私の騎士道の攻撃がわかってるんだ」

 たぶん涼葉さんは加速に対応してるんじゃなくて私の騎士道に対応してる。


『騎士道の戦いかたは捨てたほうがいい』


 刹那くんの言葉が身に染みる。でも、私はこの戦い方を捨てる気はさらさらない! 最後まで紫電のごとく貫き通してやる!


「ぼーっとすんなや!」

 涼葉さんがまっすぐに私に駆けてくる。


 どうする!? どうする!? どうしょう!?


「おらっ!」

 涼葉さんが突進してきてそのまま攻撃態勢に入った瞬間!


「これだぁ!」

 思いついたままカウンター気味にすれ違う間際に相手を斬りつける剣術の『疾風(はやて)』を仕掛ける。さらにスキルの『加速』も追加発動させて突進力を加速させる。


「甘いで!」

 涼葉さんはさっきと同じくそのまま速度を落とさずに突進してくる。


「斬空一迅、疾風(はやて)!」

 叫ぶと私は腰に辺りまで引いていたアンブレイドを抜きもせずそのまま涼葉さんの横を走り、駆け抜けた。


 駆け抜ける直前で私が攻撃をすると括っていた涼葉さんは横目で見た感じは体勢を崩したように思えるけど、確実に崩したかどうかはわからない。だって、今も私は走っているんだもん。


「へっ……?」

 後ろから間の抜けた涼葉さんの声が聞こえたけど無視。とにかく私は「疾風」の攻撃動作の特性とスキルの「加速」を使っていわば「疾風」を『囮』につかったのだ。そうしてかなり涼葉さんから距離を取ったらそのまま駆けて手頃な扉からパルモの中へ。


「なんでやねん!」

 そんな大声でツッコんでいる涼葉さんには耳を貸さずにさらに奥まで侵入!


「よし、しばらくは時間を稼げるか……」

 パルモの中に入りある程度速度を落とし、パルモ一階にあるお菓子専門店の「おかしタウン」に入って即、滑るようにしゃがみ息を潜ませる。そーっと販売棚から頭半分を出して辺りを見渡す。ここはさっきのスノバから近い位置にあるお店だ。というか目と鼻の先にあるくらい近い。


「おっ、シルバーサンダー」

 おかしの棚に置いてある『白銀の雷神』と銘打ってある包装紙の小さいお菓子『シルバーサンダー』に目をやる。

 この小さいお菓子はクランチチョコがさくさくでおしいんだよな。値段も手頃だし。うん。このバトルが終わったら食べよう。刹那くんと一緒に。


「えっなに!? ばなっしーのお菓子もあるの?」

 シルバーサンダーの隣には船橋市非公認ゆるキャラの『梨の妖精ばなっしー』の梨味のクッキーが置いてあった。


「これおいしそうなっしー」

 うん。ちょっと高いけどこれも買って食べよう。刹那くんと一緒に食べるなっしー。


 ……う〜ん、緊張感ないなわたし。ばなっしーの口癖なんて言って。ダメダメバトルに集中、集中。


「さて、灯台もと暗し効果があるといいな」

 気持ちを切り替えて、もう一度ゆっくりと棚から顔を出す。逃げ去った場所からかなり近いこんな場所に潜んでいるなんて、涼葉さんは思いも寄らないだろうな。これが灯台もと暗し効果だ! って偉そうに『効果』なんてつけちゃっても……よくよく考えたら大したことないな……


 う〜んでも結果がどうあれ逃げちゃったな……火燐先輩が見たらきっと怒るだろうな。


「ううっ……怖い怖い」

 火燐センパイの地獄のお仕置きを思い出したら別の恐怖がこみ上げて震えてきゃうよ……ううっ、おしっこちびりそう。


「うん、追いかけてこない」

 追いかけてこない事を確信して私は制服のポケットから一枚の『マテリアルプレート』を取り出す。


「涼葉さんが『加速』に対応してきてるならこれを使ってみるかな」

 取り出したマテリアルプレートは『滑走』これは、お姉ちゃんが私のアンブレイドに入れっぱなしにしてたプレートだ。


「確か……こうだったよね?」

 たどたどしい手つきでアンブレイドの柄の部分を引っ張る。ガシャンと大きな音と共にプレートスロットがじゃばら状に開き装着されている二枚のマテリアルプレートが姿を現す。


「オッケイ、開いた」

 開いたAスロットから『加速』を取り出し、そのまま『滑走』を装填した。


 スロットを手で閉じると今度はショートカット起動でステータスを表示させる。


「スキルキャパは21か……」

 意外と少ないな。これじゃ、スキルが一回しか使えない。


「……よし、とりあえず捨て覚悟で一回使ってみるか」

 ステータスを手で払い消して今度はクリスタルパネルを起動させてマップを表示させる。


「たぶんこの二つの赤い点が重なってるのは位置的に刹那くんと対戦相手のひとだと思うから……でこの黄色い点が場所的に私のいる場所となると……」


 このひとつだけ私の近い位置でぽつんと黄色い点が光ってるのがたぶん涼葉さんだ。


「ん?」

 その黄色い点が突然、私の場所へまっすぐに猛スピードで向かい動き出した。


「えっ、なんで……あっ!」

 そ、そうだ! 私がマップを見て相手の場所がわかるなら……それは涼葉さんだって同じ事……つまりこれは『涼葉さんがマップを開いて私の場所を確認した』って事だ!


「や、やばい! これはやばいよぉ!」

 相手に位置の特定が可能な以上、ここに留まるのはかなり危険! かなりやばい! 位置的にもかなり近い!


 マップを払い消して、早急に下ろしていた腰をあげておかしタウンを出ようとしたところで『凪紗ちゃん、みぃつけた!』と声が聞こえ隠れていた真横の棚にアンブレイドが振りおろされた。


「うおっ! 危なっ!」

 反動で後ずさり、そのまま通路へと踊り出る。


「あかんわぁ、マップの存在をすっかり忘れとったわぁ〜」

 あっけらかんと言う涼葉さん。くそ、迂闊だった……クリスタルパネルで出来る事は相手も同じだって事を私は認識してなかった……


「もっと早くマップの事を思い出しとったらさっきの電気店でワナを張ることはなかったなぁ〜どう思う凪紗?」

 ワナ? ワナってスマホのボイスレコーダーと防犯ブザーの合わせ技のワナの事か……


「イヤイヤ、あのスマホアプリと防犯ブザーの仕掛けはよかったと思いますよ」

 と、私は正直に答えた。だってひっかかった本人が言うんだから間違いない。


「おおきに、んでもう逃がさへんで」

 言葉に重みのある言葉を私に放ちアンブレイドを構える。


 もう、逃げられないか……でも私も目的は果たした。この時間はマテリアルプレートの交換の為に作った時間だ。


 でも……また『加速』を使いたくなったらどうしょう……


 そんな事を思いながら私もアンブレイドを握り、騎士の構えをとったのだった。


 ◆


「イヤイヤ妹さんは強いね、『お兄さんよりも』ね」

「うっさいわ!」

 刹那は男の攻撃を華麗な体捌きでかわし、そしてアンブレイドでいなしていた。


「本当に強い相手とは刀を重ね合っただけで実力がわかるってのはホントだね」

「なんやそれ? 心理戦か? 心理戦なのか我ぇ!」

「心理戦? そんなモノを仕掛けられるほど頭よくないよ俺は? それにこれは俺の先輩の受け売りだよ」

「なんやそれ! 知らんがな!」

 ふたりはそんな問答を続けていたが攻撃の手はやめない男とそれをかわす刹那。この構図は変わっていない。


「チョロチョロと動くなや!」

「ちょっと! 動かないと当たるでしょうが!」

 まったく動きを止めずに男性の攻撃をかわす。


「動くなって言うてるやろ!」

 アンブレイドを垂直に振り下ろした男の攻撃を刹那はアンブレイドで頭上で受け止める。


「アンブレイドで受けたなぁ?」

 男の口の端が卑しく吊りあがった。


「押し潰れろぉ」

 男のアンブレイドが突然重くアンブレイドを持つ刹那にのしかかってくる。


「な、なんだ?」

「このまま地面に埋めたる!」

 さらに重くなる男にアンブレイド。そして刹那の足下のコンクリート舗装が砕け代わりに丸いクレーターが出来ていた。


「くっそこの重さ……しまったな、これは重力のスキルか」

「ははっ! 潰れろ! 潰れろぉ!」

 醜い笑いを吐き出し歓喜の表情を浮かべる男。その反面刹那は苦悶の表情を浮かべている。


「もっと重くしたるわ!」

 男はさらに重力のスキル発動させスキル効果を重ねがけして重力の効果を強化させる。


「くっ、これはまずい……」

 アンブレイドを受け止めたまま動けない刹那の足下のコンクリート舗装はどんどんと砕けクレーターが広がっていき、脚が地面に埋まっていく。


「おらおら! どうしたん!」

「ぶっ、ぐっ」

 アンブレイドを両手で持ってさらに腕は頭上にあり動けない。また刹那の腹部は丸裸状態。そこを狙い男は強烈な蹴りを入れていた。


「おらっ! いいかげん潰れろや!」

「がっ……」

 何発も、何発も男は刹那の腹部に蹴りを見舞う。


 蹴りは鳴り止むことなく刹那の腹部へと容赦のない攻撃が続く。続くこと約二分。『しぶといやっちゃで』との言葉と共に雨のような蹴りの止まった。


「これで決めたる!」

 男はアンブレイドを頭上に掲げ、そして刹那に振り下ろす。もちろん、スキル『重力』を発動したまま。


「なっ!」

 しかし、刹那はこの機を逃さなかった。一瞬の重力から解放で刹那は自分の名前の通り刹那のごとくの速度でその場を移動して一瞬にして男の後ろに回った。


「そのまま押しつぶしていれば勝機はあったかもね」

「ぐっ!」

 その一言と共に男に一撃を加え、男は遙か天空へと打ち上げられてた。


「くっそ、重力を反転させて……体勢を」

 スキルの『指針』と『重力』で重さの方向を空へと反転させて空へと落ちる。


「これで決めるって言ったよね?」

 刹那も同じく天空へと飛び上がり重力の反転の効果を受ける。その周りには同じく重力の反転に巻き込まれた七つの『車』やゴミ箱や自転車、段ボールなど様々な物が空へと落ちていた。


「そのセリフ、貰うね」

 刹那は舞い上がった七つの車を足場にして縦横無尽に太刀回り、天空から天地から、四方八方から、上下左右から流れるような華麗な連続攻撃を繰り出していた。


 そして、空中での目にも止まらぬ速さでの怒濤の連続攻撃。


 男には余りにも高速で攻撃を仕掛ける刹那を目で捕らえる事ができずに、それと同時に防御なども出来ない。男性自身の平衡感覚が狂ってしまい、今自分がどこから攻撃を食らっているのか、上からのか下からなのか、右なのか左なのかもわからずに攻撃を食らっている状態だった。


「はぅ……がっ……」

 最後は男から見て真上、重力が逆転しているので正確には地から天への落ちての刹那の一撃。その一撃で男性は気絶して同時にスキルの『指針』と『重力』の効果は切れた。


「夢の中でじっとしててくれ」

 ひと足早く重力の反転から解放された刹那は一足早く着地していた後から落ちてきた男のアンブレイドをキャッチ。


 さらに一拍おいて空から落ちてきた男性に向かいそう言葉を投げた。


「確かに手応えがあったからこれで三十分以上は起きないだろう。……でも、またむくっと起きたらどうしょう?」

 男のアンブレイドをもてあそぶように上下に動かし刹那は誰に言うわけでもなく自分に囁いた。


「ふぅ空中版『瞬華終刀』っていった所か。でもこれでも桜子先輩には追いつけてないな。でもしかしなぁ……」

 刹那は空を見上げて何かを思っていた。いや正確にはなにかを思い出しているのだろう。


「俺も腕が鈍ったな。神速を使ってやっと高校の時くらいの速度か。これを見たら桜子先輩は『鍛錬が足りん!』って激励もない叱咤だけをされるんだろうな……おおうっ、怖い怖い。あ、おしっこ漏れそう」

 言葉を漏らし刹那は視線を戻し、クリスタルパネルを起動させてマップのアイコンをタッチしたその時。


「ま……待てや」

 刹那の瞬華終刀を食らって気絶したと思われていた男性が立ち上がる。


 だがしかし、男は顔を下にさげていて表情は伺えない。さらには息が上がっていて肩が上下している。その動作で呼吸を整えているようだった。


「……やっぱり腕が鈍ったかな。俺」

 クリスタルパネルを払い消して刹那は男にそう答えた。


「俺の……くっ、ア、アンブレイド返せや」

「もしかしてその状態でまだ戦うの?」

「ちゃう……わ、また放られてマンホールに落ちかけたらたまらんからなぁ、それに……」

 男の息は整うところかさらに息は乱れて、肩の上下が激しく動き上下している。


「同じ相手に二度も気絶()とされるワケにはいかんのや……」

 顔を上げ鬼のような形相で刹那をにらむ。


「わかった」

 刹那は男に向かい歩きアンブレイドを持ち変え柄を、つまり取っ手の部分を男性に差し出す。


「はい」

「すまんなぁ……それとギブアップや。あんさんは強いわぁ」

 男はアンブレイドを受け取った直後、そう言うと刹那に倒れ込むとように気を失った。それを刹那は抱きしめるように抱き止めた。


「おやすみ」

 ゆっくりと男性をアスファルトに寝かせ、クリスタルパネルのマップをタッチしたのだった。


 ◆


「うっひゃあああああっ!」

「なに?」

「停めて! 涼葉さんとめてくださぁぁぁぁぁい!」

「なんでやねん!」

 そうツッコんで涼葉さんは私の体を抱きしめて停めてくくれた。


「なにしとん!?」

「いや、ちょっと『滑走』を使ってみたら余りにも滑るんでとまれませんでした。えへっ」

 私はとてもかわいく右手を後頭部に当て口からペロッと下を出し可愛さをアピールして涼葉さんに言った。。


「なんでやねん! なんでやねん!」

 涼葉さんは同じ事を二回言った。う〜ん、アイリーンも

『大事なことだから二回言いました』って言ってたし『なんでやねん』は大事なことなのかな?


「ところで……はよ、離れや」

「へっ?」

「いつまでウチを抱いてるん? このまま攻撃してもいいねんで? ……凪紗、あんたまさか百合とかそっちの気があるんかい?」

「あっ、ごめんなさい」

 私は慌てて涼葉さんから離れた。


「えっと、停めてくれてありがとございます。それと私、そっちの気はまったくありませんから」

 もしそうならわたしは刹那くんを好きになんて、大好きにならないって。


「あ、でもゆりって……」


 なんですか? と口に出そうと思っていると涼葉さんはアンブレイドを構え攻撃態勢にはいる。


「でも凪紗。あんたウチが抱きとめんかったらどうするつもりだったん?」

「へっ?」

 あっ……考えつかなかった……確かに『滑走』でとまれないあの時のわたしはかなり無防備で、スキだらけのはずなのに……涼葉さんは受け止めてくれた。


「あ〜〜えっとぉ〜〜〜し、信じてましたよ?」

「何をやねん!」

 涼葉さんのツッコミは続く。う〜ん、思えば涼葉さんに『停めてください』はかなりの冒険だった気がする……でもあの時はとにかくとまらなかったし、かなり焦ってたしぁ〜わたし。


「まったく、ホンマ凪紗と話していると調子狂うわぁ〜今戦闘中なんねんで」

「ま、まぁ、そうですね」

 と、私はそう返すしかなかった。だってホントに戦闘中だもん。


 でも、意外と涼葉さんってやさしいのかもしれない。さっきだってわたしを受け止めくれたし。ウソついてたことも謝ってくれたし。ホントはいいひとなのかも?


「では、改めてぶっ殺しますんでよろしゅう」

 満天の笑顔を向けて微笑む涼葉さん。ううっ……笑顔はとてもカワイイのに……言ってる事が狂暴すぎる……笑顔はとてもカワイイのに。怖いよぉ。


 ピピッ


「ん? あれ?」

 突然、アンブレイドから電子音が響きかなり小さい、申し訳ない程度のクリスタルパネルが開き、「お知らせ」の文字が飛び込んできた。


「なっ、これマジか!?」

「なんなの? バトル勝利ブレイダー?」

 そのお知らせには『バトル勝利ブレイダー:Umblade Serial No:Sb1589057834-001』と長い英数の羅列映し出されていた。あれこの英数って確か……


「兄貴、負けたんかい!」

 どうやらわたしと同じ内容の『お知らせ』を見て涼葉さんが嘆いていた。


「兄貴が負けたって……じゃあ、もしかして!」

 涼葉さんが『兄貴が負けたって』って事は刹那くんが勝ったの?


「そうや兄貴が負けて、あんたのパートナーのイケメンさんが勝ったって事や。そんでウチは絶対に負けられんようになったってことや!」

「涼葉さんがふたりに!? これって幻影!」

 涼葉さんはスキル『幻影』を発動させ二体目の『自分』を具現化させてわたしに襲いかかる。刹那くんの勝利を喜びたいけど、喜べる状況じゃなくなったよ! これぇ!


 幻影の涼葉さんの攻撃を受けては離れ、離れては受け止める。


「ウチを忘れたらあかんで!」

 そして涼葉さん本人からの攻撃はジャンプでかわす!


「甘んや!」

 その声とと同時に真横から突然の幻影涼葉さんが襲いかかる!


「くっ!」

 空中でアンブレイドを受け止めて横へ吹き飛ばされ、さらにもう一体の幻影涼葉さんの真上からの攻撃を同じくアンブレイドで受け止め地面に着地。


「もろたで!」

 着地と同時に走り込んで来た涼葉さん本人。


 着地の直後と硬直で体勢が立て直せない。なら!


「ここでっ!」

 さっき『滑走』を使ってみたから感覚は掴んだ。このなめらかさだったらかわせる! 確信あり!


「くっ! ここで『滑走』!?」

「うっひゃゃぁあああああああ! いたっ!」

 滑走を使ってかわしたけど、結局また止まらずに体勢を崩して転がりながら、なんとか止まって体勢を元に戻す。


「いった〜〜〜ぁぁぁぁあああああああっ!」

 立ち上がった瞬間に上空からの涼葉さんの攻撃が落ちてきた。


「あっぶな!」

 バックステップで後方へ退き、そしてダッシュ!


「はあぁっ!」

「……っ!」

 私のアンブレイドでの横凪の攻撃は見事に涼葉さんにヒット! でも当たった瞬間に霧になった!?


「幻影!?」

 ヒットしたのは幻影のスキルで造られた方の涼葉さんだった。


「まずっ……ってあれ誰もいない……?」

 臨戦態勢を解除せずに辺りを見渡す。でもどこにも涼葉さんの姿がない……幻影も消えてる。


「幻影は二十秒だけって言ってたけど……でも涼葉さんも消えるなんて」

 わたしの視界に入る範囲には姿はない……後ろも見たけどいない……なら……


「上!?」

 また上からの攻撃かと思い空を見たけど……


「いない……」

 姿が見えない……ならどこに……ん?


 その時、ふわふわと文字が反転してビルの側面に掲げられてそうな大きなのぼりが落ちてきた。


「クリスマスセール全品……?」

 と文字が反転していて最後まで解読できないが、そんな宣伝が書いてあるのぼり旗がゆっくりと降ってきている。


「なんなの?」

 と、見ていると……


「おっしゃぁぁぁぁぁぁぁ!」

「えっ?、そこぉ!」

 大きな宣伝用のぼりをアンブレイドで振り払って涼葉さんが現れた!


「んな、なにくそっ!」

 完全に虚を突かれた形になり、涼葉さんの落下攻撃を急いで上段で構えて両腕でアンブレイドを支え受け止める。


「凪紗ウチな、あんたのプレゼントを考えてやったで」

 わたしの目の前の涼葉さんは口の端をつり上げてニヤけている。


「くっ!」

 涼葉さんのアンブレイドを払いのけ、後方へとバックステップ。


「あんたにふさわしいモンやで!」

 追撃をかける涼葉さんの攻撃をアンブレイドで受けとめては距離をとるために下がる。


「受けとってくれるか! 凪紗!」

 さらに追い打ちのために追撃をかけてくる。


「はっ!」

 涼葉さんの追撃を『滑走』を発動させて後に下がりながら受け止め、止めてはかわす。そう『滑走』を使わないと今の涼葉さんの攻撃は防げない。だって、涼葉さんは今もそうだし、さっきから『滑空』を使い滑りながら攻撃をしているのだから。


 『滑空』を起動させ流れるように攻撃を仕掛けてくる涼葉さんに対しわたしは『滑走』を発動させてかわして受け止めている。だけど……決定的に不利な状況だよ、これぇ!


「くっ! 攻撃が……あっちこっちから」

 涼葉さんは『滑空』の特性の『地面じゃない所でも滑れる』を最大限に利用して攻撃しているのに対してわたしの『滑走』は『地面しか滑れない』これが最大限で痛い。痛すぎる。涼葉さんは時にはガードレールの上を滑り、時には車をも滑り、時にはビルをも滑る。そしてそれがまずい事に攻撃にも転じてる。それに対して私は……地面だけ。


「建物に……は、ダメだ」

 一瞬、建物に入って回避しようと思ったけど建物だとわたしの動きが制限されるばかりが逆に涼葉さんに有利になる可能性が高い。それに天井があるから上からの攻撃もあってどう考えてもわたしが不利。


「どうする!? どうしょうわたしぃ!?」

 自問自答してたって、答えがでるわけもないし解決策も出ないし突破口も見えないし奇策もでないよぉ!


「おらっ!」

 涼葉さんのアンブレイドでの横薙ぎの攻撃。それを滑りながら受け流し後方へと滑る。


 さらにすぐに涼葉さんは追撃のためにわたしとの間合いを詰め追撃。


 視界に入った山積みの大きな白い袋をジャンプで飛び越えると涼葉さんがその白い袋ごとアンブレイドで打ち上げる。袋は強打の衝撃で裂けて中からふわふわと大量に降ってくる白い雪……を表現しているかもしれない綿(わた)。クリスマス装飾用だと思う綿に気を止めているわけにもいかない。


 綿が粉雪のように降り注ぎ、まるで雪が降っているよう。それと同じくらいに涼葉さんの攻撃もわたしに激しく降ってきている。


 一撃、一撃をアンブレイドで受け止める度に綿が風圧で弾き飛び、ゆっくりと落ちる。


 空を舞っている綿は何度も何度も風圧で吹き飛んでは落ちる……それだけ涼葉さんの攻撃が繰り返され、わたしは繰り返し攻撃をなんとか防いでいる。


「くっそ……!」

 このままじゃ何もできないまま、いづれは涼葉さんの攻撃がわたしに通る。このままじゃいけないのに反撃の手がいっこうに見つからない。見つからないよぉ!


「当たれぇ!」

 わたしは涼葉さんの攻撃を弾いた直後、無理矢理で強引に火燐センパイ直伝の槍術である高速の突き技の『雷光一閃・紫電』を繰り出す。


「苦し紛れの攻撃はアカンで!」

「くっ、ダメかぁ!」

 わたしの紫電は涼葉さんにあっさりとかわされた。やっぱダメだったかぁ!


「おらっ!」

「うっ……!」

 直後、激痛が腹部に走る。


「あっ……しまっ……た!」

 紫電の繰り出した直後のスキを涼葉さんは見逃さなかった。そのスキ狙い、涼葉さんはお腹に強烈な蹴りを一発わたしのお腹にめり込ませていた。


「吹き飛べ!」

 腹部にめり込んだ脚をそのまま振り抜く。


「ぐっ、いっ……」

 涼葉さんの言葉通りにわたしは後方へと吹き飛ばされた。そして大きな音と共に背中に何かが当たり激痛が走った。


「ううっ……痛い……」

 泣き出しそうに痛い、痛い、すごく痛い。でも、もうわたしは刹那くんに『大丈夫だから、この子はわたしに任せて』って言ってしまった。だからわたしは痛みを堪えて、泣き出しそうなくらい痛い痛みに耐えてなんとか腰を上げ立ち上が……っ!


「うっ、が……!」

 今度はわたしの左の肩に走る激痛。


「凪紗。ウチからの贈り物を贈るで」

 気絶しそうなくらい痛い痛みを押し殺し、視線を左肩に向ける。肩には涼葉さんのアンブレイドの先端がめりこむように押し込まれていた。


「受けとってや、『絶望と敗北』を」

 涼葉さんはさらにアンブレイドを押し込む力を増して肩にめり込ませてくる。


「ううあぁぁぁああっぁああぁああああぁあああ!」

 悲鳴。わたしの悲鳴が痛みに比例して大きくなり驚くくらいに、絶望的に思うくらい響きわたる。


「凪紗あんたは勝てない。あんたは負ける。ウチに負ける」

 絶望に誘うかのように涼葉さんが囁く。


「騎士道や武士道みたいな『道』はアンブレイドバトルにはいらんのや」

 淡々と囁き、さらにアンブレイドは肩にめり込んでいく。


「はよギブアップしいや。せんと肩にアンブレイドが突き抜けて後のバスまで届いてまうで」

 肩にかかる痛みが増していく……ホントに肩が突き抜けちゃう……なら、ここで……


「ギブアップ……」

「そうや、ギブアップていいや」

 肩に突き刺さっているアンブレイドを掴み。わたしは涼葉さんに視線を向ける。


「なんて……しませんよ……」

 アンブレイドを押し戻しわたしは立ち上がる


「離せや」

「こんな絶好のチャンスは……逃しません!」

 涼葉さんのアンブレイドを掴んだまま、自分のアンブレイドを右手に持ち変えそして、


「雷光一閃・紫電!」

 ここぞとばかりにわたしは右手で紫電を繰り出す。ゼロ距離からの紫電。これはかわせない。この距離なら当たる!


「甘いんじゃ!」

「あぅっ!」

 涼葉さんはそのままわたしを押し倒し繰り出すはずだった起死回生を狙っていた紫電は不発で終わっていた。


「ぐっ……」

「アホかい。いうたやろ? 苦し紛れの攻撃なんぞ当たるかい!」


 倒れたわたしを涼葉さんは見下ろしている。


「どうやらあんたを負かすには、かんぷなきまで叩きのめして、もう一度気絶させないとアカンようやな?」

 わたしを見下す涼葉さんの目は冷たく、何も考えていないようだった……


 気絶……またあの痛みが襲うの? でもわたしは、わたしは……


 それっきり何も言わずに涼葉さんはアンブレイドを振り上げる。


 そして、振りおろす。また振り上げて振りおろす。


「ぐっ、いっ……はぅ……!」

 上げては振りおろし、振りおろしては上げる。一撃、一撃は弱いけど……その動作の繰り返しはわたしの意識を確実に持っていってる。


 その一撃、一撃は食らうごとわたしのココロを絶望に満たされていく。敗北へと導いている。


 何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、

 何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、

 何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も。


 アンブレイドはわたしに降り注いでくる。


 意識を削られ、絶望を届けている。


 痛みが全身をかけめぐる。涙が溢れそう……痛い。痛い。痛いよ……


「凪紗。最後に聞くでギブしいや」

 アンブレイドの攻撃をやめて、涼葉さんがわたしに問う。


「もう凪紗の持ってるモンは全部出し切ったやろ? それであんたはウチに勝てんかった。あきらめや」

「ぜ、全部?……あきらめる?」

 全部? これがわたしの全部? 刹那くんから借りたプレートもお姉ちゃんのプレートも? 騎士道も火燐センパイ直伝の天空も天地も紫電も疾風も? わたしはこれで全部? わたしの覚悟も思いも、これが、これで全部なの?


 こんなにボロボロのわたしにはこれが全部なの?


「そうなのかな……刹那くん……」

 せっかく刹那くんがあの男のひとに勝ってくれたのに……わたしは……負ける。それでいいの? 刹那くんは勝ってくれたのに?


 本当にそれでいいの?


「いいわけないでしょ……わたし」

 刹那くんが勝ってくれたんだ。わたしは『この子はわたしに任せてね』って言ったんだ。


 これで全部? 全部出し切ったからなんなの? それで負けるの? わたしの限界を他人に勝手に決められてそれでいいの?


「涼葉さんごめんね。わたしやっぱりギブアップできない。刹那くんが勝ってくれたんだ。それなのにわたしが負けるわけにはいかないんだ」

 アイリーンは勝ち負けなんてどうでもいいって言ったけど、刹那くんは勝ったんだ。ならわたしも勝ちたい! 同じでいたいよ!


「そうかい。なら気絶()ちろや!」

 アンブレイドを振り上げて思いっきり振りおろした直後にわたしはアンブレイドを広げ傘布を展開した。


「くっ!」

 展開したアンブレイドが大きな盾になって広範囲からの攻撃を防ぐことができる。これでよける動作はいらない。


「でりゃあぁぁぁぁぁ!」

 アンブレイドを開いたまま倒れていた脚を地に膝をバネのように縮めてそして、思いっきり伸ばす。


 涼葉さんの一瞬のよろめきのスキを逃さずに後方へとジャンプ。バスの上に乗りアンブレイドの赤い開閉ボタンを押し展開していたアンブレイドをたたみ、トリガーを引く。そして留め金はアンブレイドをまとめあげる。


「くっ、凪紗ぁ!」

 涼葉さんがわたしを殺意の籠もった眼でにらむ。だけど負けられない、泣いてなんかいられない! この試合わたしは勝つ!


「刹那くんと笑ってこのバトルを振り返るために……刹那くんとの初めての思い出を綺麗な色で染めるために、わたしは涼葉さんに勝ちます!」

「凪紗ぁ!」

 涼葉さんはわたしに向かって大きくジャンプしてバスに乗り上げてこようとしている。




「わたしの青春は……純白だぁぁぁぁぁ!」

 叫び騎士道の構えで迎え撃つ。



 ピピッ、ピーーーーーーッ!



 その時、アンブレイドから電子音が鳴り柄から白い光と煙が漏れ出す。


「な、なんや」

 目の前が一瞬輝きに包まれ、涼葉さんはたぶん緊急停止したのだろか攻撃はこない。


「な、なに……イタっ!」」

 光と煙が収まりアンブレイドを見たら、アンブレイドから何かが飛び出しわたしのおでこに直撃。


「いったぁぁぁぁぁぁ……ってなに?」

 わたしのおでこに当たった何かが空を舞っているをおでこをさすりながら見た。それがなんなのかわからないけど舞って落ちきた『それ』を手のひらで受け止める。


「白い……マテリアルプレート?」

 落ちてきたのは半透明で白くて、まるで雪の結晶のような感じの、初めてみる色のマテリアルプレートだった。刹那くんから借りたプレートもお姉ちゃんのプレートも全部黒色だったから白い色の? プレートなんて初めて見る。


 でも、なんだろ、このプレート……どこかで見たような? 暗くてとても寒い場所で、雪が降って……誰かいたような……


「い、色付きやと!」

 涼葉さんの驚愕の表情と驚きの声がわたしに響いていた。


 続く。

お久しぶりです。間宮冬弥です。

今回も最後まで稚拙な小説を読んでいただき誠にありがとうございます。


この『アンブレイドバトル~』もそろそろ佳境にはいってきました。

そろそろ完結の予定ですが、あと何話で完結できるかまだ決まっていません。なのでもうしばらく続くと思いますが次回も読んでいただけるとありがたいです。なので次回もおつきいのほどよろしくお願いします。


では、これで…ん? 『あいつ』からのメールか。

では改めて、これで失礼します。

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