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シャドーピープル都々逸事件(お題 時計/シャドーピープル/都々逸)

 ここはクソミステリー世界!今日もクソミステリー世界で、三須照みすてり小学校五年生の米田こめた 共作きょうさく君は、ベタベタな探偵帽を被り、どこで買って来たのか、ウンコ型棒キャンディーをしゃぶりながら、クソミステリーに挑む! っていうかココ、クソミス、バカミスだからな!って念押しのコピペ文章だから別に飛ばしてもいいよ!


「共作ちゃ~ん、今日の事件はな~に?」


 まったりとした喋り方のこの女の子は、共作の幼なじみ兼妹分兼助手の柏木小雪かしわぎ こゆき。リボンで結んだツインテールがチャームポイントの女の子だが、今日のリボンは真っ黒。ちょっと喪服っぽい、黒に近い紺色のコートに合わせたかのような格好だが、特に意味はない。


「ああ、小雪ちゃん、今日はこの、米田こめた市の割と広い駅中にある休憩スペースで起きる事件を調べるんだよ」


 割と広い、自販機とかが壁際にいくつもある感じの休憩スペースで、共作は壁にかけられたまあるい時計を見ながら言った。あ、この自販機ドクターペッパーあるじゃん! 作者はドクターペッパーが好きで、自販機とかスーパーで見るとつい買っちゃう。


 えっ、作者のくだらん個人情報なんぞ興味ない? じゃあキャラの小ネタ情報! 共作君と小雪ちゃんは、ドクターペッパーの缶をいつも半分こして飲むらしいです!


「こんなところで事件なんて起きるの~? 平和だよ~?」


 言ってるそばから、小雪ちゃんがベタベタながま口財布から小銭を取り出し、ドクターペッパーのジュースを買いました。スペース中央にある、ロの字型に並んだベンチに座って、コクコクと飲んだ。可愛い女の子は、ジュースをゴクゴク、ではなく、「コクコク」と飲むものです。ガサツな作者とは違うのだよ!


「はい共作ちゃん、半分どうぞ♪」

「あんがと」


 特に気にせず回し飲みしてる辺りから、年季の長い気安さが出てますな! えっ、作者が自分で言うなって? じゃあ引っ込みます。


「そうそう、事件の話だったね。この休憩スペース、実はメチャクチャ治安悪くてさー、夜の人があんま来ない時間になると、変なもんの取引やら、何してもいいと思ってるカップルやら、男の人同士のハッテン……もとい発展的な行為やらカオスで、元々地元住民や駅の利用者から苦情が来てたらしいよ」

「じゃあ、今日はその張り込み?」

「そんなの大人の刑事さんの仕事だよ。僕が今回頼まれたのは、そういうろくでもない奴らを懲らしめては、都々どどいつをするシャドーピープルを止めることさ」

「どどいつ? シャドーピープル?」


 普段馴染みのない言葉にちんぷんかんぷん、首を傾げる小雪ちゃん。立派にワトスン役を果たしています。


「都々逸は、江戸時代に出来た、七・七・七・五の音数律に従って作られる定型詩。シャドーピープルは、コゲくさい臭いとかポルターガイスト現象とともに現れる謎の現象……らしいよ」


 共作の奴、スマホでウィキペ◯ィアをカンニングしてやがります。何を隠そう、この小説もスマホで書かれる事が多々ありまするが。


「こんにゃろう 大バカ野郎 小学生で スケベな事か」

「きゃ〜! 共作ちゃんが説明してくれた瞬間、私達を都々逸的な詩で批判してくるシャドーピープルが!」


 この真っ黒な人影とコゲくさい臭いは、まさしくシャドーピープルだぁ! ていうかコイツのつかんだ手の先で人がコゲてます。


「あのコゲてる人は、最近この辺りで怪しいお薬を取引してるめっちゃ悪い奴だ! 赤いジャケットの背中にもちゃんと、「私は怪しいお薬を売る人です」って書いてあるしね!」


 んなもんとっとと捕まえとけ。


「コゲてる人はクズだからどうでもいいけど、さっき小雪ちゃんからもらったこのドクターペッパーを喰らえ! 」

「ギャァアアアアア! オレはドクターペッパーが大嫌いなシャドーピープルなんだぁ〜! 杏仁豆腐みたいな味がする癖に、炭酸が入ってて、色も風邪薬シロップみたいに真っ黒なのが受け付けねえ〜! 」


 そう! 我らが共作は、事前に聞き込みをして「米田市に出現するシャドーピープルは、ドクターペッパーが大嫌い」という情報を入手していたのだ! すごいぞ共作!


 それにしてもドクターペッパーが嫌いとか怪奇現象の癖に生意気。作者権限で地獄に落としてやろ。


 「シャドーピープルはドクターペッパーを嫌ったので、ドクターペッパーの良さがわかるまでドクターペッパーに漬けられる地獄に落ちました」と。ふう! これで良し!


「こういうフワッとした事件だと、警察の方々も忙しいから、僕みたいな小学生探偵にお呼びがかかるんだよね〜全く、僕だって宿題とか、小雪ちゃんとデートとかで忙しいのに」

「ドクターペッパーはんぶんこしそびれちゃったね、共作ちゃん」 

「良いじゃないか、僕らはいつも一緒。日常もはんぶんこ、くだらない事件もはんぶんこさ」


 アレ?作者を無視して共作が小雪ちゃんと仲良く手を繋いで締めに入ってる? よしよし、このどさくさに紛れて、シャドーピープルは悪い奴だけ懲らしめる感じだから許そう。みたいな流れにしようとして完全に忘れてたのは、なかったことにしよう!


 そもそも共作達みたいな小学生男女コンビ見ても誤解するような怪奇現象だし。怪しいお薬取引してるやつも何かコゲて死んだっぽいから、めでたしめでたし。って事で。

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