橋の上殺人事件(お題 たまご/紫陽花/橋)
ここはクソミステリー世界!今日もクソミステリー世界で、三須照小学校五年生の米田 共作君は、ベタベタな探偵帽を被り、どこで買って来たのか、ウンコ型棒キャンディーをしゃぶりながら、クソミステリーに挑む!
「橋の上で今回も被害者が倒れてるよ~、共作ちゃーん」
チェックのリボンでツインテールを飾っているこの女の子は、幼なじみ妹分の小学四年生、柏木 小雪ちゃん。前回赤いリボンがチャームポイントとか、作者がほざいてた気がするが、共作と仲良くお買い物に行った時、気に入って自分で買って変えたもんだからしょーがない。それに、探偵ってチェック模様イメージありませんか? 知らんけど。小雪は助手ポジションだけど。
「説明お疲れ様小雪ちゃん! しかも後頭部に割れたタマゴが乗っかっていて、正直不謹慎な笑いが出そうだ!」
「なんでだろ~ね~? 橋の上で苦情でも受けてショック死したのかな~? 今は卵もお高いから、コロすなら浦沢投石とかした方が良いと思う~」
「普通に石投げたら危ないし、人をコロせるからな! 発想がエコロジーで良いぞ、小雪ちゃん」
「えっへっへ~」
兄貴分の共作ちゃんに頭撫で撫でされて和んでるのはいいんですが、橋の上で人が死んで転がったままです。まあ、ライトミステリーには良くある事ですね。コレバカミスっていうかクズミスだし。
「しかし甘いぞ小雪ちゃん! 真実はもっと頭痛がするような事ばかりなんだ」
「ええ~! 卵投げられてショック死なんて、豆腐の角に頭をぶつけて死ぬくらいくだらないよ~?」
「いいや、もっとくだらない事はあり得る! この橋の下に紫陽花があるだろう!」
「うん、でも、今は春だから咲いてないよ?」
「そんな事は関係ない。このアジサイは休眠状態になると卵を噴射して怪獣を産み出す怪物アジサイだからだ!」
「ええ~? そんなのアリ~?」
「有り得る! ここはクソミステリー世界だからな! そぅら!またタマゴが飛んできた!」
共作は小雪の前に出ると、博士の作った、強化型探偵帽で飛んできたタマゴをガード!
「これが橋の上まで飛んで、たまたま歩いていた被害者に当たったんだ。可愛そうに、クソミステリー世界に生まれたばかりに……」
「とか言ってる小雪達も、怪物アジサイが産んだ怪獣がにじり寄って来てるよ~。でもそんなに大きくないから可愛いかも~とか言ってる場合じゃないよ~どうしよ~共作ちゃーん!」
「大丈夫、あらかじめ警察呼んだし、自衛隊も来てくれるらしいから。僕達は帰ろう。宿題もあるし」
「うん、私、今日苦手な算数の宿題出てるから、教えてくれる~?」
「構わないよ」
というわけで二人は仲良く帰った。クソ事件ある限り、共作の戦いは続く! なお、前回使った時計型ミサイルは、弾切れだったので使えず、小学生らしく暗くなる前に帰るしかなかったのであしからず!