表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハルカアキ  作者: 珈琲之助
生徒会長は抽選で選ばれました。
4/55

第4話

ここでF女3という名の女子3人組が登場します。これは不良っぽい女子3人組の略です。なので彼女たちは不良ではありません。

ある日、雨が降っていた。冬丸が2年の成績最下位の常連である事実を知ってしまった冬子は生徒会の活動の為、夏休みにも関わらず最寄り駅に現われた。傘を広げて駅構内を離れようと一歩踏み出したその時、傘を持参していない冬丸が声をかけた。


冬丸「会長! 会長会長会長!」

冬子「ん?」

冬丸「入るよ」

冬子「は!?」


冬子はどうして冬丸と自分の傘をシェアしなければならないのか。首をかしげて冬丸を無視した。すると冬丸が「滑り込みセーフ」といわんばかりに冬子の隣に入ることに成功した。


冬子「やめてください!」

冬丸「いいじゃん」

冬子「あのねぇ」

冬丸「電車で居眠りしてさ」

冬子「傘を電車の中に忘れた」

冬丸「正解!」

冬子「誰でも思いつきますよそんなこと」

冬丸「ってな訳で失礼しま~す」

冬子「嫌です。離れてください」


冬子がスッと冬丸から離れた。すると冬丸がスッと冬子の傘に入る。2人は何度か同じことを繰り返した。


冬子「いい加減にして下さい」

冬丸「なんで?」

冬子「相合傘してるとこ誰かに見られたらどうするんですか」

冬丸「相合傘してますって言えばいいじゃん」

冬子「あのねぇ」

冬丸「行くぞ」

冬子「もう」


冬子は思う。冬丸という人は女子と相合傘をすることに抵抗はないのかと。


冬丸「今日なにすんだろうな」

冬子「そうですね」

冬丸「なに? 怒ってる?」

冬子「別に」

冬丸「別にって怒ってんじゃん。それもそうだよな。初めての相合傘は好きな人としたい! うんうん」

冬子「じゃっそういうことで」

冬丸「おいっ」


結局、2人は相合傘で登校した。そんな2人をスマートフォンで隠し撮りをしていた人物がいた。それはここに来てしまった不良っぽい女子3人組「F女3」だ。どうして彼女たちは2人を撮ることにしたのか。それは単なる話題作りだった。


ララ美「ヤバいの撮れた」


ララ美というリーダー格の女子がルル香とリリ子に撮った写真を見せてはキャッキャしていた。その後も何度か彼らを尾行して盗撮を繰り返した。こんなことをして何の得になるのかと思わせながら……。


冬丸「ありがとう」

冬子「どういたしまして。帰りは1人でお願いします」

冬丸「いいよ。雨もうすぐ止むから」

冬子「そうですか」

冬丸「なになになに?」

冬子「なんでもありません」


なんだかんだ言って2人は同じスピードで生徒会室にやってきた。時間になってやってきたのは御茶野ではなく珈琲谷だった。


珈琲谷「本日、御茶野先生はお休みです。代わりに教頭である珈琲谷が担当します」

冬丸「教頭先生って珈琲谷って言うんですね。知らなかった」

珈琲谷「珈琲の谷って書きます。覚えといてください」

冬子「今日は何をするんですか?」

珈琲谷「いい質問ですねぇ」


冬子の問いかけに珈琲谷が内容を説明する。それが終了したのは午後13時だった。お昼までと聞かされていたので昼食を持って来なかった2人は腹を空かせた状態で帰路についた。


冬丸「なぁ、俺の言った通りだろ」

冬子「そうですね。あぁ暑い」

冬丸「暑いねぇ」


帰路につく2人をF女3が待ち伏せしていた。一緒に会話しながら歩く冬丸と冬子をスマートフォンで撮影していた。当然のことながら2人はそれに気づいていない。


冬子「なんでついてくるんですか?」

冬丸「俺もこっちだから」

冬子「それもそうですよね」

冬丸「どうしうたの?」

冬子「だってあたしと先輩って同じ苗字ですから。同じ方向でも不思議ではないかと」

冬丸「ホントだぁ。冬冬コンビだ」

冬子「なんですかそれ」

冬丸「冬丸と冬子で冬冬コンビ」

冬子「なんかヤダ」

冬丸「あっそう? いいと思ったのに」


冬丸と冬子はなんだかんだいって気があっているのか。それとも冬丸が変なヤツなのか。2人は仲の良い感じで途中の駅まで一緒に帰った。その後、暑い日も涼しい日も雨の日も晴れの日も嵐の日も生徒会の活動は続いた。その間もF女3は冬冬コンビの仲良く歩く姿や仲良く会話をする姿をスマートフォンで撮影しまくった。


園子「今日から新学期です」


園子の長すぎる話によってバタバタと生徒が複数人倒れる事態が発生した始業式が終わった。それを見計らってF女3が冬冬コンビの例の写真を拡散した。


夏男「お前やるじゃねぇか」

冬丸「ニャ?」

夏男「これ見ろよ。春子(ハルコ)から送られてきたんだ」

冬丸「ニャニャ?」

夏男「お前と副会長のラブラブ写真だってよ」

冬丸「ニャニャニャ!? お前の恋人は盗撮魔か」

夏男「春子がやったんじゃねぇよ」

冬丸「またまたまたぁ」

夏男「なんだよ」

冬丸「ん? その写真さぁ」

夏男「どうかしたか?」

冬丸「よく見てみろよ。普通に歩いてるだけじゃん」

夏男「まぁ言われてみれば……でもさ」

冬丸「なんでぃ?」

夏男「普通はよ、うわぁってなるだろ?」

冬丸「俺はならん」

夏男「ならんのかい!」


と夏男が冬丸にツッコミをいれた。本当に冬丸はこの写真について全く気にはしていなかった。一方、冬子は「なんじゃこりゃ!」と顔面蒼白になっていた。青春真っ只中で好きでもない人と交際しているとデマを流されればそういうことになるのではないか。冬子はいても立ってもいられず。冬丸のいる2年10組を訪れた。


冬子「先輩!」

冬丸「にゃ?」


冬子が教室に入るや否や「生徒会カップルだ」などと言う輩が多数いた。冬子は早くこの場を立ち去りたいと冬丸を連れて教室を出た。クラスメートはもとより周囲の生徒までも彼女たちに注目している。


冬丸「なになになに? 俺になんか用?」

冬子「これ見てください!」

冬丸「もう見た。俺たちって仲よかったんだな」

冬子「こんな時になに言ってるんですか!」

冬丸「冗談だよハハハ」

冬子「もう! ここ見てください!」

冬丸「生徒会コンビ超!! ラブラブ!? わぉ!」

冬子「恥ずかしいじゃないですか!」

冬丸「ハハハハハっ」


冬丸の何も気にしていないかのような笑いに冬子が世にも恐ろしい顔を見せた。


冬丸「そうコワい顔すんなって」

冬子「だって先輩が……」


冬子は自分の青春がこういうカタチで崩れさっていくと思い悲しんだ。すると冬丸の顔色が変わった。


冬丸「会長」

冬子「……」

冬丸「俺が犯人を八つ裂きにしてやる」

冬子「えっ」


F女3は冬丸と冬子の様子を隠れて撮影していた。この時、冬丸は既にF女3をマークしていた。冬丸が冬子にバレないようF女3に奇妙過ぎる笑みを見せた。F女3は冬丸に気付かれていたなんてと焦った。それから冬丸と冬子はF女3により「生徒会カップル」として有名になった。


冬子「……」


付き合ってもいないのに。どうしてラブラブだと言われ続けなければならないのか。冬子は放課後、生徒会室でしょんぼりしていた。そんな冬子が驚くほどドンっ!と大きなことを立て扉が開いた。冬丸がF女3を連れて参上したのだ。

第5話いってみよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ