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ハルカアキ  作者: 珈琲之助
生徒会長と代表
34/55

第34話

ある日のお昼休み。教室で夏男と冬丸がスマートフォンを一緒に見ながらニタニタしていた。可愛いだのヤバいだのといった興奮しているかのように見える。


冬丸「おぉ~」

夏男「ヤバいねぇ」

冬丸「最高じゃの~」

夏男「俺コレ好きだわ」

冬丸「あらカワイイ」

夏男「ハハハ」


一体、2人は何を観てそんなに興奮しているのだろうか。次の日もまた次の日も冬丸と夏男は休み時間になる度に冬丸のスマートフォンを見て同じリアクションを繰り返していた。毎日のように繰り返されるこの会話にクラスメートの女子たちがある噂をするようになった。それは「18禁動画を観ているのはないか」だ。


女子1「絶対そうだよ」

女子2「だったらヤバくない?」

女子3「春夏秋君、生徒会長なのに……」

女子1「ねぇムメモ、聞いてきてよ」

ムメモ「いいよ~。ねぇねぇ春夏秋くんたち、何見てるの?」


クラスの女子を代表してムメモが彼らに話しかけた。そしてスマートフォンを覗き込もうとしたのだが成功には至らず。冬丸に覗くなと注意を受けてしまう。


ムメモ「見せてくれたっていいじゃん」

冬丸「ダメ~」

ムメモ「いいじゃ~ん」

冬丸「ダメ~」

ムメモ「見せて」

冬丸「しつこいなぁ。なぁ夏男」

夏男「えっあっあぁ。ごめんな」

冬丸「はい。あっち行った行った」

ムメモ「ケチ」

冬丸「ケチ?」

夏男「ケチって……」


冬丸と夏男は目を見合わせて「なぁ」とうなずいた。結局、ムメモは真相を知ることはできなかった。この行動がキッカケとなり冬丸と夏男がヤバい動画を見ているのではないかという噂が校内全体に広がった。


冬丸「やっば」

冬子「おはようございま~す」

冬丸「これはヤバい」

冬子「??」

冬丸「おぉー!」

冬子「おはようございます!!」

冬丸「うぉぉぉーっ!」

冬子「なに驚いているんですか」

冬丸「べっ別に……なんでもない」

冬子「怪しい」


生徒会室にて。冬子が怪しむ中、冬丸は気づかれぬようサッとスマートフォンを隠した。そしてバレないように視聴していた動画をオフにした。その行動に冬子が冬丸のスマートフォンを覗き込むかのような行為をした。


冬丸「なんだよ冬っち~」

冬子「冬っち!?」

冬丸「じゃあ冬坊」

冬子「じゃあってなに?」

冬丸「冬坊―っ!!」

冬子「やめてください」

冬丸「ワガママだね~冬ちゃんは」

冬子「冬ちゃんだなんてぇ」


冬子が恥ずかしそうな仕草を見せるなり冬丸の肩を力強く打った。その衝撃で冬丸が椅子の上でクルクルと回転した。


冬子「先輩おおげさ」

冬丸「目が回る~」

冬子「も~」


冬丸は自力で回転を止めるなり冬子にこんなことを言った。


冬丸「よし、決めた!」

冬子「え? なに?」

冬丸「冬っちは俺の相方だーっ!」

冬子「それ、一番嫌です」

冬丸「ワガママだなぁ~」

冬子「すいませ~ん……て! 勝手にアダ名つけないでください!」

冬丸「いいねぇそのノリ」

冬子「ありがとうございま~す」

冬丸「イェーイ」

冬子「……」

冬丸「ハイタッチしよ~よ~」

冬子「……」

冬丸「ノリ悪いっつうの」


冬丸がつっこむと冬子がクスクスと笑った。それにつられて冬丸も笑った。生徒会室が和やかなムードになってからしばらくして冬子が冬丸の噂について語り始めた。


冬丸「俺の噂?」

冬子「はい。春子の彼氏さんと一緒に」

冬丸「ついに俺もイケメンの仲間入りかぁ……キラン!」

冬子「違うと思います」

冬丸「キッパリ言うな」

冬子「なんかエッチな動画見てるとかどうとかこうとか」

冬丸「冬ちゃんのエッチ!」

冬子「先輩の噂です!!」

冬丸「えぇ!?」


誰から発信されたのか冬丸は目を丸くした。丁度、同じ頃。夏男が春子に噂のことを聞かれていた。


夏男「俺と冬丸が!?」

春子「噂聞いたときメッチャ恥ずかしかったんだから」

夏男「俺がそんなもの見る訳ないだろ」

春子「本当?」

夏男「ああ」

春子「信じていい?」

夏男「当たり前だろ」

春子「もし嘘だったら……」

夏男「嘘じゃないよ!」

春子「そうだよね。夏男にはあたしがいるもんね」

夏男「信じてくれるよな」

春子「うん。疑ってごめんね」

夏男「春子」

春子「夏男」


2人が良い雰囲気に包まれていた時、生徒会室では冬子が冬丸にどのような動画を観ているのか聞いた。


冬丸「えーっど~しよっかなぁ~」

冬子「別にいいんですよ。よからぬ噂が膨らんで困るのは先輩ですから」

冬丸「冬ちゃんがエッチな動画を観ているという噂が広まる。春夏秋冬子は変態だった」

冬子「な!?」


その瞬間、生徒会室が地獄と化した。冬丸は顔が腫れた状態で腰を抜かし、鼻血を垂らしながら怒り狂う冬子を見上げた。彼女は仁王立ちで冬丸を睨みつけるかのように見下ろし、手をポキポキと鳴らしていた。


冬丸「誤解だよ誤解! そんなに怒るなって! カワイイ顔が台無しだよ! ねっ! はい終了ーっ!」


冬丸がそう言ったもつかの間。冬子が冬丸の胸倉を掴んで言った。


冬子「言っていいことと悪いことがあるんですよ~」

冬丸「アっアイムソーリー!」

冬子「先輩」

冬丸「はっはい」

冬子「最後に何か言いたいことはありますか?」

冬丸「冬ちゃん最恐―!!」

冬子「きえぇーっ!!」

冬丸「ぎゃーっ!!」


眩い閃光とともに冬丸がノックアウトした。


御茶野「春夏秋はいるか!」

冬子「ここにいます」


御茶野が殺気だった様子で入ってくるなり冬子が冬丸を解放した。バタンと冬丸がその場で仰向けねする。そんな彼のもとへ御茶野がやってきた。冬丸は御茶野に気づくなり、先ほどの傷はどこへいったのかと思わせるように一瞬で元の状態に戻った。

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