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ハルカアキ  作者: 珈琲之助
暇な生徒会はうちだけでしょうか
11/55

第11話

第2章最終話です。

やっぱり冬丸はやるときはやるのです。

生徒会が休みのこの日。冬丸は帰宅しようと鼻歌を歌いながら通学路を最寄り駅へ目指して歩いていた。するとララ美が何の前触れもなく冬丸に甘い声をかけた。


ララ美「冬丸様」

冬丸「よう。あら?」

ララ美「どうかしましたか?」

冬丸「いつものアレはお休みなのね」

ララ美「そうなんです~。今日はこれからアルバイトなんです~」

冬丸「あぁよかったぁ」

ララ美「フフフフフっ」

冬丸「おっおぉ?」


ララ美は奇妙過ぎる笑みを見せた後、特別サービスとしていつものアレを冬丸に放った。大量のハートが冬丸に突き刺さる。冬丸は言わなければよかったと後悔した。


ララ美「行きましょう冬丸様」

冬丸「おっ俺……よっ用事が……」

ララ美「あ~ン待って~!」

冬丸「さいなら~」

ララ美「待てコラァーっ!!」

冬丸「ひえぇ!」


ぴゅーっと逃げる冬丸を見相を変えたララ美がダダダダダと追いかける。冬子が呆然とそれを目の当たりにする。夏男と春子もイチャイチャしながら何事かと注目している。他の生徒も彼らに見入っていた。彼らは同時にこう思った。「ラブラブだねぇ」と。


ルル香「ねぇ」

秋美「はい?」


ある日、ルル香とリリ子は人気のないところで秋美に話しかけた。2人はスマートフォンのある動画を秋美に見せる。そこには彼女が放課後にピアノを演奏しているというものだった。


秋美「なにコレ!」

ルル香「無許可使用確定!」

秋美「ちっ違います!」

リリ子「ハァ?」

秋美「本当です!」


秋美は嘘でもこの場を乗り切る為には仕方ないと何度も自信があるような態度を見せた。だが2人を騙すことはできなかった。彼女たちは楽子に許可を取っている生徒がいるかどうか確認済だったからだ。そのことを話すと秋美その場で泣いてしまった。


ルル香「アンタが悪いんでしょ~」

リリ子「許可取ってたらこんなことにならなかったのにねぇ」


と2人は秋美の泣く姿を笑っていた。その後、ルル香とリリ子はララ美にこのことを話した。するとララ美は何かをよからぬことを予感した。


ララ美「先生に言ったの?」

リリ子「音楽の授業の時に言った」

ララ美「そっか。でもなんだか嫌な予感がするんだけど」

ルル香「嫌な予感?」


ララ美はこの時、生徒会だけは絡まないでほしいと願った。だがララ美の願いは届かず。秋美が生徒会室を訪れていた。そして冬丸と冬子に助けを求めた。


秋美「バレちゃった」

冬子「誰にバレたの?」

秋美「2年生の誰か」

冬丸「まぁでも無許可で使用してたんだし……いやーん!」


冬丸が変な声を上げたのは冬子に脇腹をぎゅっとつねられたからだ。


冬子「なんでそういうこと言うんですか!」

冬丸「だだだって」

秋美「あたしが悪いの!」


そう言うと秋美が泣いてしまった。それを見て何を思ったのか冬丸が顔色を変えて生徒会室を出ようとした。冬子がどこへ行くのか尋ねた。


冬丸「話つけてくる」

冬子「話をつける? 先生に?」

冬丸「ああ」

冬子「えっちょっちょっと!」


冬子が秋美を慰めながら冬丸の行動に困惑していた。冬丸が泣きべそをかく秋美に目を向けて言った。


冬丸「いつまで泣いてんだ」

冬子「えっあっちょっと先輩?」

冬丸「どうにかしてほしいからココに来たんだろ」

秋美「(涙をこらえる)」

冬丸「ピアノ弾きたいんだよな?」

秋美「……」

冬丸「なんか言えよ」


秋美は泣くのをやめて鋭い目つきの冬丸に使いたいと言った。冬丸は「行ってくる」と生徒会室を出た。冬子が秋美を連れて冬丸の後を追う。そこへララ美が登場した。


冬丸「すまん。急いでるんだ」

ララ美「もしかして、放課後のピアノのことで職員室に行くの?」

冬丸「そうだ」

ララ美「やっぱり」

冬丸「なんだ?」

ララ美「生徒会が……生徒会が絡んでたーっ!!」

冬丸「!?」


冬丸たちの目の前で突如、ララ美が覚醒した。冬丸、冬子、秋美はスーパーなんとかのように変貌したララ美を見て開いた口が塞がらない。ルル香とリリ子は何をされるか分からないララ美から足音を立てず。静かに離れようとする。


秋美「あの2人!」

冬子「えっ!?」


秋美がルル香とリリ子に指をさした。するとルル香とリリ子が一瞬でララ美に捕まった。


ララ美「生徒会に迷惑かけやがって!!」

ルル香「しっ知らなかったの!」

リリ子「そっそうよ! アイツが生徒会と仲良かがよかったなんて! ねっねぇ」

ルル香「ほっホント! マジ! マジだって!」

ララ美「問答無用!!」

リリ子・ルル香「ぎゃーっ!!!」


ララ美がルル香とリリ子を成敗した。ルル香とリリ子は白目を向きぐったりとしている。冬丸は目を丸くしており、秋美と冬子はあまりの恐ろしさに怯えていた。


冬丸「今のうちに行くぞ」

冬子「はっはい」


冬丸が今だと秋美たちと職員室に行こうとする。そんな彼らにララ美が恰好良く呼び止めた。


ララ美「待ちな」

冬丸「なんだ」

ララ美「あたしたちも行くよ」

冬丸「なら、ついて来い!」


ルル香とリリ子は今のララ美に強く言えるなんてと冬丸をある意味で感心していた。するとララ美が冬丸の側に来ると元の姿に戻った。それにルル香とリリ子は安心した。それから6人は職員室を訪れたのだが中へ入るのに躊躇してしまうのはなぜだろう。ただ1人を除いては……。


冬丸「失礼します!」


冬丸が威勢よく中に入る。しかし、5人は目を見合って譲り合い中々入って来ない。


冬丸「音楽子先生」

楽子「あら生徒会長君?」

冬丸「お話があります」


冬丸が楽子にそう言うと5人がさささっと緊張した面持ちでやってきた。今から何が始まるのかと注目している教員もいた。


冬丸「お願いがあります」


冬丸は放課後のピアノについて話した。すると楽子が秋美を見るなり微笑んだ。秋美は楽子のその表情にある意味で恐怖を感じていた。


楽子「あなたねピアノを弾いていた生徒は」

秋美「はい」

楽子「音楽室を使用させてほしい。そういうこと?」

秋美「……はい」

楽子「無断で使用してたし……どうしようかな」


楽子が悩んでいる。そんな彼女に冬丸が「使わせてあげてください」と頭を下げた。秋美と冬子、ララ美も頭を下げる。ルル香とリリ子は関係ない顔をしていた。そんな2人の頭部をララ美が鷲掴む。その影響でルル香とリリ子は頭を下げさせられた。楽子はそれを見て笑っていた。


楽子「も~青春なんだから」

冬丸「音先生?」

楽子「無断でピアノを使用した罰として! 本日のみ放課後の音楽教室の使用を禁止します」

秋美「えっ」

楽子「使用停止後は放課後のみ使用を許可します」

秋美「ありがとうございます!」


秋美が冬子らとともに喜んだ。その横でルル香とリリ子は停学になればよかったのにと思っていた。それが顔に出ていたのかララ美から睨まれてしまい2人は目を泳がせた。


珈琲谷「放課後に流れていたピアノの犯人がわかりました」

園子「女子生徒だったってね」

珈琲谷「ご存じでございましたか」

園子「うん。知ってた」

珈琲谷「では音楽子先生が下した処分もご存じでしょうか?」

園子「それは知らない」

珈琲谷「本日のみ使用停止処分だということです」

園子「そっか」

珈琲谷「軽すぎるのではと私は思います」

園子「いいじゃんそれで」

珈琲谷「よろしいんですか?」

園子「音楽室の責任者は音先生でしょ。それにしてもまた生徒会長が活躍したってね」

珈琲谷「今回は偶然かと思います」

園子「偶然にしてもあそこまでするかしら?」

珈琲谷「それが春夏秋冬丸という生徒なのかもしれません」

園子「あの子が生徒会長でよかったね」

珈琲谷「そうでしょうか?」


生徒会室にて冬丸と冬子が話をしていた。


冬子「先輩」

冬丸「ん?」

冬子「どうして秋美は無断で使おうと思ったんですかね?」

冬丸「使えることになったんだし、理由なんかどうでもいいよ」

冬子「そうですよね」

冬丸「それにしても暇だな」

冬子「暇ですねぇ。あっ」


冬子がスマホを操作し始めた。それを見て冬丸がアレと言ってしまった。すると次の瞬間、冬子によってドーンっと冬丸はまた悪夢を見ることになった。


御茶野「見なかったことにするか」


生徒会室でとてつもないことが起こっている。それを入る直前に目の当たりにしてしまった御茶野は見て見ぬふりをした。

第2章いかがでしたでしょうか。

第3章が出るまでしばしブレイクタイム。

珈琲之助でした。

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