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第21話 毎朝のパンツチェックを終えて

 翌朝。いつものように恵理は俺の部屋にやってきた。


「啓介くん、早く準備しないと遅刻するよ」


「お、おう」


昨日、事故のような展開で恵理をベッドの上で抱きしめてしまった。


その時に感じてしまった確かな気持の一端。もしかしたら、毎朝起こしに来てくれている幼馴染に恋をしているかもしれないという気持ち。


 なんであんな気持ちに気づきそうになったのか、何度振り返ってもそれはスカートのたくし上げから始まったのではないかという見解に落ち着いた。


 毎朝、恵理は女の子だという再確認させられて、そんなえっちな姿を見過ぎたことが、恵理を一人の女性として意識させたのではないか。


 あくまで予想であって、確信は持てていない。


 確信を持つためにどうすればいいのか。それは考えるまでもなかった。


「恵理、これを見てくれ」


「あっ……」


 俺はスマホにある催眠アプリを立ち上げて、その画面を恵理に見せつけた。


 恵理は少し顔を赤らめた後、俺の目をじっと見て俺の言葉を待っていた。


「スカート、たくし上げくれ」


「っ」


 俺の言葉を聞いて、いつもよりも少しだけ躊躇った後、恵理はスカートの裾を摘まんだ。そして、俺の目をじっと見つめながら、そっとスカートをたくし上げていった。


 普段スカートに隠されている白くて程よい肉付けをした太ももが露になって、徐々に恵理のパンツが露になっていく。


 妖艶な曲線を描く内ももは俺の視線を受けて、少しだけ内側がにキュッと向けられた。そんな筋肉の少しの動きさえも感じ取れるくらい、俺はたくし上げられていくスカートの中の世界に目を奪われていた。


 そして、満を持して現れたのは純白のパンツ。小さなフリルとリボンが拵えてあるそれは、可愛さと少しの大人っぽさを共存させていて、見る者の心を奪うものだった。


 スカートをたくし上げている恵理は微かに潤いを帯びた瞳をこちらに向けていて、頬に帯びた熱によって揺らされているようだった。


 俺がしばらくの間見つめ返すまで逸らされることのなかった瞳は、今は押し寄せる羞恥の感情によって逸らされていた。


 恥じらいながらスカートをたくし上げる姿と、そこにある純白のパンツ。


 いつも以上に蠱惑的なその景色を前に、俺の心臓の音がうるさくなっていた。


ただ女の子のパンツを見ているときに感じる興奮とは別の何かを感じる。そして、そのなにかというのはきっと、昨日感じた恋をしているのではないかという物のような気がした。


 好きとまでいかないまでも、気になっている女の子がスカートをたくし上げて、こちらにパンツを見せているという図。


 そんな状態を前に、俺は気がついた時には生唾を呑み込んでいた。


 そして、俺はとあることに気がついた。


「うーん……やっぱり、最近なんか可愛く思えてきたな」


「っ」


 そうなのだ。恵理のことを気になる前から少し感じていたことだ。いや、だから気になり始めたのかもしれない。


 以前よりも恵理のことを目で追ってしまうのも、恵理と何げない会話をしているときもそう感じていた。


 ちょっと前に比べて、恵理が可愛く見えている。


「最近意識してしまうようになったのは、えっちな姿を見る機会が増えたからか? えっちな姿を見るから可愛く思うのか、気になっているからえっちな姿を見たいのか……」


 卵が先か鶏が先か。


 正直、思春期真っただ中の俺にその判別を付けるのは難しい。というか、たいていの男子は俺と同じ意見だろう。


 もしも、それをもっと明確にする方法があるとすれば、今以上の衝撃を受けるしかないとは思う。


 まぁ、紳士である俺がそんなことをすることはないのだけれど。


「これ以上先を見れば、分かるのかな?」


「~~っ」


 ていうか、これ以上のことって言うと何になるのだろうか。


 やっぱり、ブラジャーとパンツに包まれた世界を覗き見るようなことだろうか?


 いや、思春期男子として見たい気持ちはあるけど、幼馴染としてそこまで要求するわけにはいかないだろう。


「紳士じゃなければ、分かったかもな」


 俺が紳士であるが上に分からないのなら、それでいいだろう。別に、その答えを急ぐ必要もない。


 俺は恥ずかしそうにスカートをたくし上げている姿を目に焼き付けて、今日の催眠を終了したのだった。




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