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2 怒涛の衆

 あれから、感覚的に数十分くらい洞窟を進み続けてる。

 洞窟は直径9か10m位の広さで、途中分岐し続けている。

 それでなんとなく、右を進み続けていたんだわ。

 そしたらどうなったと思う?

 どうなったと思う?

 え、迷った?

 ノンノンノン。そんなことなら自棄にでもなって、適当に進むか、隠れるかするさ。

 寧ろ迷ったほうが良かったよ。

 え?

 じゃあなんなんだって?

 ふふふ。決まってるじゃないか。

 死にそうなんだよ!!!

 お前らにわかるか!?

 って誰に言ってんだ俺。

 全速力で逃げてるんだけど、なにがどう転じてこうなったか……

 1:進んでいたらそれに遭遇。

 2:そして認識阻害あるからと油断して、じっとしていた。

 3:それが発光して、俺はなんか痛くなった。

 4:何故か解けた認識阻害により、気付かれる。

 5:追われる。

 結局、手短に説明を終わらしました。

 今もなんかスタミナ切れ感でてて、もう足が棒のようです。

 足と呼べるものないけどね。

 さて、どうしたものか。

 もう嫌になってきた。

 昔から何かにつけて長続きしなかったからなー。

 この性格の所為なんだろうけど。

 あ、別に死にたいわけじゃないよ?

 俺ってばガキの頃、風邪になったときさえも死にたくないって嘆いてたらしいからね。

 よく考えると体弱かったし、早くに地球には嫌われてたっぽいよね。

 ま、この世界にも殺されかけてるんだけどネ!

 いや言ってる場合か阿保か。

 問題はこの眩しくデンジャラスなシチューをどうするかだよ!!

 発光するそれのお陰で、逃げる先の道が見えるのが幸いだ。

 俺が疾走(?)するのと彼らが走る速度がほぼ同じなのに文句を言いたいが、急がば回れ、大行は細謹を顧みず。

 生きるためにはまず逃げなければ。

 本能がそう告げていた。

 逃げながらでいいや。

 頼む! 能力査定!

 あの発光魔のステータスを調べてくれー!


――――――――――――――――――――――――――――――――

 ステータス バビリアフラッシュカスター Lv11


 攻力18

 防力50

 体力64

 魔力57

 精力38

 俊敏10


 スキル:雷光


 P0所持中


――――――――――――――――――――――――――――――――



――――――――――――――――――――――――――――――――

 ステータス バビリアフラッシュカスター Lv15


 攻力28

 防力60

 体力73

 魔力29

 精力23

 俊敏9

 

 スキル:雷光


 P0所持中


――――――――――――――――――――――――――――――――



――――――――――――――――――――――――――――――――

 ステータス バビリアフラッシュカスター Lv12


 攻力20

 防力55

 体力69

 魔力32

 精力24

 俊敏11

 

 スキル:雷光


 P0所持中


――――――――――――――――――――――――――――――――


――――――――――――――――――――――――――――――――

 ステータス バビリアフラッシュカスター Lv14


 攻力26

 防力58

 体力70

 魔力23

 精力45

 俊敏12

 スキル:雷光・土響


 P0所持中


――――――――――――――――――――――――――――――――


 おおおお!?

 すごう、ヴぇっ、きもぢわるッ。

 やべえ、走るのと調べるのとで、頭の中超プレゼントになっちゃってる。

 相手の雷光。

 これが原因か。

 そんなこと気にしてるうちに、分かれ道が見えた。

 Y字路のYの右上側から下に進んでる感じだけど、どうしよう。

 急カーブしたらどうなるか…

 やってみる価値はあるか?

 いや、認識阻害使えたらいいけど、なんか今発動してないんだよね。

 なんでだよ。

 体も痛いし。

 ええい、ママよ!!


 『キイイイイイイィィィィィィ!!!』


 壁にもたれるように体を回転させ、転がる。

 急に消えたようにバビリアフラッシュカスター達には写ったのか、

 声を上げて困惑を示しつつも、そのまま奥に進んでいく。

 横道には気づくこともなく。

 はあああああ。

 良かった、マジで。

 てか何あのステ。

 攻撃力だけで俺の体力ガン削りできるんだけど。

 信じられん。

 しかもあれ複数体いたよな?

 ということは、あれはすぐ増えるタイプの魔物。

 即ち弱い方ってえ結果に直結する。

 本気か貴様ら。

 なんか、音を立てて自信がなくなっていくのが聞こえたよ(泣)。

 まさか能力値がビーバーに劣るとは。


【免疫が一定になった。スキル「光耐性」を取得】


 なんか言い始めたぞ。

 耐性?

 ってことはあの光で、やっぱダメージ負ってたってこと?

 ちょいちょい、ステータス!



――――――――――――――――――――――――――――――――

 ステータス シャドー Lv1


 攻力0

 防力1

 体力5

 魔力10

 精力15

 俊敏15


 スキル:認識阻害・物理攻撃無効・能力査定・光耐性


 P1000所持中


――――――――――――――――――――――――――――――――


 そういや初めから思ってたけど、体力バー表示されないんだよなぁ……

 あのゲージがいかに仮想空間での生活をヌルゲー化しているかがよくわかる。

 一応体で体力の減量が感じられる。

 多分五割もないってところか。

 この体が光に弱いのは納得だけどさ。

 でもそれじゃあ日光とかにあたってもダメージ食らうのか?

 初期スポーンが洞窟でまじ御の字。

 でも一難去ってまた一難。

 これじゃあ日の目を浴びるのは大分先だろう。

 何とかしないと、精神が人間な俺は病んじまう。

 まあほぼ陰で暮らしてたから平気か。

 そう思えてる時点でもう人として負けてるような気がするんだけど、もう俺魔物だしスルーで。

 それにしても知識が無さすぎる。

 どうにか落ち着いてこの世界の法則とか俺の体とかについて説明が欲しいところだ。

 機械音声も流石に、勝手に喋る便利体って感じじゃないし。

 うーん。

 こうなりゃ考察か。

 まず「シャドー」っていうんだよなこの魔物。

 半透明に近く、実体がほぼない。

 いわゆる幽霊とかに近くて、物理が利かない。

 でも光には弱い。

 憶測だけど、光属性とか聖属性、除霊や雷属性なんてものがありゃイチコロなんだろうな。

 そうならないためにも、あるであろう魔法攻撃無効とか、光無効とかが欲しいところだ。


【Pを使って、スキル「魔法攻撃無効」1000000P 「光無効」10000P 入手する はい:いいえ】


 急に出てきたな。

 っていうのと、そもそも気にしていなかったPとやらについて気づけたことに驚き桃の木山椒の木。

 それを入手すれば必然的に無敵じゃん!

 これは取るしかない!

 でも必要P数が圧倒的に足りなくね?

 脳内に映ってる感じの「はい」を選んでみる。


【合計1009000P足りないので入手に失敗】


 まあそうだよね。

 そりゃあそうだよ。

 こんなんインフレなんかじゃすまないもんね。

 でも、そんなスキルがあるのが分かっただけでも収穫、収穫。

 それを取ることに全力を注ぎたいね。

 でも、油断大敵だなー。

 Pの取り方はわからないし、魔物は一方的に殴ってくるだろうし。

 そういえば、スキルや魔法、物理攻撃の概念ってどうなんだろ?

 スキルの中で物理と魔法のものがあるのか。

 それとも魔法は別で、スキルと武具の攻撃が物理になるのか。

 それは知っておきたいけど、未だ能力査定さんが仕事しないからな。

 能力しか見れないし細かい説明がないのが痛い。

 どうしようか。

 まあ攻撃は全て躱そう。俺に火力は期待できないし、相手にするだけ無駄!

 当たらなければどうということはない戦法だな。

 正にチキン! ずる賢い!


『カサカサカサ』


 なんか聞こえた。

 背筋に冷や汗ならぬ悪寒が走る。

 そこにいたのは、明らかなゴブリンだった。

 それに身に纏う装束。

 よく言う「シャーマン」とかいう魔法使いだ。

 え、待ってまだ多分認識阻害が発動できてな―――


「グエッ!」


 光が目を焼きに来る。その痛みに、俺は悶えた。

 ギャッ!!

 ま、眩しいいいいいいい!

 いあああああ痛い痛い痛い痛い痛い!!!!

 光に負け、体が砂のように地面に落ちていく。

 砂というよりは灰だろうか。

 半身半霊のそれはただの布のように広がる。

 ゴブリンシャーマンはそれを死んだと見なしたのか、俺が居た地を踏んづけて奥に去っていった。

 真っ暗な洞窟は、またシンと静まり返った。


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