バレた!?
「んぁああ疲れたぁぁぁぁあああ……」
僕は腰や肩、体の節々が痛くて思いきり椅子にもたれかかり伸びをし、今しているゲームに区切りがついたので、していたゲームを閉じてパソコンの電源を落とした。
ふと時計を見ると時間は午前1時を示していた。
「明日も学校だしもうそろそろ寝るかぁ」
部屋の電気を消してベッドに入り目を閉じる。
学校から帰ってきてご飯を食べてお風呂に入り歯を磨いてゲームをし寝る。ほぼ毎日こんな生活を送っていた。一人暮らしで親もいないのでこんな生活をしていても何も言われずに済んでいる。一人暮らし最高!!
そんなことを思いながら意識がスーッと抜けていくような感覚に襲われる。明日も学校に行って適当にやり過ごして家に帰っていつも通りゲームをして好きなようにする。これが続くと思っていた…
次の日、起きた僕は朝ご飯を食べて時間もぼちぼち危なかったので家を出て学校に向かった。
「今日も寒いな」
季節は冬、12月のはじめだ。もう少しで冬休みだ。気合いを入れて頑張らねば!
電車に乗り3駅、降りて学校への道を歩く。学校に着き校舎の階段を上がり教室に着いた。
「おっす結心、おはよう!!」
「おう、おはよう」
元気よく挨拶してきたこいつは稲葉 尚人
こいつとは中学からの付き合いで今でもよく話している。
「眠そうだな、また夜遅くまで起きてたんだろ。」
ニヤニヤしながら聞いてきた。鬱陶しい。
「うっせぇ、関係ないだろ女たらしが」
ニヤニヤ顔にイラッときたので軽く毒を吐く。
「やぁ結心、おはよう」
落ち着いた雰囲気で挨拶してきたこいつは岩崎 亮
亮とは高校からの友達だが僕とも尚人とも馬が合いそれから話すようになり3人で基本的に一緒にいる。
「あぁ、おはよう」
「またゲームかい?まぁいつものことだけどね」
「まぁな、どうだ、一緒にやらないか?」
「いつもいってるだろ?ぼくはパス。向いてなさそうだし何より時間もないよ。」
「何回誘っても無駄だって結心、いい加減諦めろよな」
「そうだな」
残念だが何回誘ってもゲームを始めることはなさそうだ。
「そういえば聞いたか?また白銀さん、告白断ったらしいぜ?」
楽しそうな顔で話題を振ってくる尚人、
「またかなのかい?それで、告白した猛者は誰なんだい?」
「C組の加川らしいぜ、あいつでもダメだったんだな」
「白銀ねぇ…」
白銀 雫 僕のA組にいる女子だ、頭が良く見た目に関しても文句無しの美少女、スポーツは苦手らしいがそれでも神が二物を与えたハイスペックな女の子だろう。髪は綺麗な銀色で腰まで伸びていた。
「何?結心、興味無いの?白銀さん」
「そりゃ可愛いとは思うけど、」
「結心はゲームにしか興味無いからな!」
「そんなことないわ!」
もちろんゲームは大好きだ。しかし彼女が欲しいかどうか聞かれたら間違いなく欲しいと答える。僕だって男だし…
「あれ?白銀さんが珍しくスマホ触ってるね。」
亮がそんなことに気づいた。白銀は大抵本を読んでるか窓の外を眺めているかでスマホを触っているところは見たことないし誰かと話すこともあまりしない。必要なことは話してはいるが特定の誰かと雑談するようなことも全くない。
「なんか調べてんのかな、ゲームとかはしなさそうだし。」
「どうなんだろうな」
そんなことを話していたら担任の先生が教室に入ってきた。
「ほらほらお前ら席に着けー」
先生がだるそうにドアを開け教室に入ってくる。常にだるそうだな、あの先生。
「ほら出席とるぞー、相澤 結心」
「はい」
出席番号が1番なので僕から出席確認が始まった。
「よし、全員いるな。今日も一日私に迷惑かけずに過ごすんだぞー」
朝のHRも終わり先生が教室から出ていった。迷惑かけずにっておい、大丈夫かあの人…
今日の授業も何事もなく終わり放課後になった。今日は僕が日直だったので全員が教室を出てから鍵を閉めて職員室に鍵を返しに行かなければならなかった。
「今日は金曜日で明日は休みだってのになんで僕に日直がちょうど回ってくるんだよ…」
ついてないと落ち込んでため息が出てしまう。まだ教室には何人か残って雑談やらで残っといるのでまだ帰れない。
「仕方ない、ゲームでもするか。」
僕はカバンからパソコンを取り出し電源をつけた。家で使っているのはデスクトップパソコンだが持ち運びできることからノートパソコンも持っていたのだ。僕はいつものゲーム画面を開きログインする。
【Infinity fight】(インフィニティファイト)通称インファイ。
僕が結構前からどハマりしているバトルゲームだ。パソコン版しかないもののその人気は高く、総ユーザー数は他のゲームに比べても圧倒的に多い。
人気の理由は色々ある。グラフィックレベルの高さ、使用出来るキャラクターの数の多さ、そして何よりスマ〇ラなどの平面で戦うゲームとは違いインファイは立体的にバトルできることが最大の魅力だ。前後左右、斜めなどにも動けて操作の自由度が異様に高い。FPSなどの銃で撃ち合うゲームを想像してもらえばわかりやすいだろう。その上武器までキャラクターに所持させて使うことができる。武器の種類も多く剣や双剣や槍、鎖鎌まである。
他にも色々理由はあるがこんな感じの理由で人気が高いゲームだ。
「今日の昼で集計が終わってるはずだからランキング出てるかな。」
このゲームには2ヶ月に1回、全ユーザーで行われる【シーズン】というシステムがある。バトルをし、勝てば一定のポイントが貰え、負ければポイントが減る。その合計ポイントが高いユーザーが上位にランクインできるという訳だ。期間は1週間程、月の半ばに行われる。
「おお、今回は前回より高かったな♪」
ランキングの結果に満足して嬉しくなる。
「今シーズンは荒れたなぁ、ユーザーが増えたのかな?」
そんなことを思いホーム画面に戻る。ホーム画面に表示されたランクを見るとやはり顔が緩んでしまう。気を取り直してバトルを始める。マッチングには少し時間がかかるのだが人が多いせいかオンラインバトルのマッチングが早い、相手のキャラクターが表示され後にバトルが開始する。僕はしばらくゲームに没頭していた。
「よっし、勝った!」
バトルに勝利して声をあげてしまう。周りを気にして見渡すともう人はいなかった。相当集中していたんだろう。
「帰ろ」
画面に目を落としログアウトしようとする。その時、
「ら、ランキング2位!?!?」
びっくりし声を上げ後ろを振り返るとそこには…
驚いた顔で画面を見つめる白銀が立っていた。
こんにちは、こんばんは柿ピーです。
何を思ったか急に小説を書こうと思い小説家になろうに投稿させて頂きましたw
初めて書くので稚拙な点やおかしな点なんかも多いと思いますが皆さんの広い心で許してやって下さい←
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