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精霊に癒されたかっただけ  作者: キファリス
6/50

第六話 相棒

PVが少しづつ増えるのを見ると嬉しくなりますね。もし良いなと思ったら評価お願いします。


俺は別にAIさんが精霊だと確信した訳では無かった。

ただ、このゲームの最初に灯ったあの緑色の光、それがどこか精霊達と似ていた事をふと思い出しただけ。

もし違っていてもペナルティがある訳じゃ無いんだし、ならば当たって砕ける覚悟でAIさんに相棒になってくれと言うしか無いだろう?



AIさんの頭に優しく触れた自分の手


「俺の相棒としてFWOの世界を旅して下さい」


AIさんは少し驚いた様な声で一言


『…少々…お待ち下さい。』


と言うとAIさんを形作っていた光が消え、膝を抱えて蹲る20センチほどの少女が現れる。


 AIさんの本来の姿?が見れたのは良いが、AIさんが動く気配も何か喋る気配も無かった。


仕方ないので言われた通りに待つ事にしよう…



◇ ◇ ◇



『運営からの許可…確認』


『重要情報へのアクセス権限剥奪』


『重要情報の封印…完了』


『ペナルティ…確認』


『サポートAIから精霊種への移行…完了』


『再起動します』



 ペナルティやら権限剥奪やら不穏な単語を呟きつつ再起動するAIさん。

 体を起こすと身長は20cmくらいで、腰まで伸びた碧色の髪を揺らしながら俺の目線まで飛んで来る。


「ペナルティとか権限剥奪とか呟いてましたけど、大丈夫なんですか?」

『ええ、問題無くエキトさんの精霊になれました。ですので名前頂けますか?いつまでも〈AIさん〉では悲しいです』



 名前、名前か…昔やってたゲームでも捕まえたモンスターにニックネームとか付けれたけど、つけた事無いんだよなぁ。

 だからと言って精霊さんやAIさんは無いし、AI-S-0000002さんなんて論外だし…

悲しいかな、今の俺に考え付くのはこれが限界である。


「それじゃあ〈シア〉さんなんてどうですか?」

『個体名〈シア〉ですね?ありがとうございます。これから宜しくお願いしますエキトさん』

「こちらこそよろしくお願いしますシアさん」


シンプルすぎたかな?と思ったけど、気に入って貰えたならなにより。


『それでは説明をしたいのでステータスを開いて貰えますか?』


俺もいくつか聞きたい事があるので指示通りステータスを開く


Name 《エキト》Lv1

種族〔エルフ〕

ジョブ〔精霊使い〕Lv1


HP 100/100

MP 0/150

SP 50/50

筋力 7

防御 6

俊敏 15

器用 15

精神 20


ステータスP:0


《スキル》

〈使役〉〈精霊言語〉Lv1

〈弓術〉Lv1〈鑑定〉Lv1

〈調合〉Lv1〈料理〉Lv1

〈気配察知〉Lv1

〈隠蔽〉Lv1



《精霊》

〔シア〕



「お、ちゃんとシアさんが精霊の欄に追加されてる」

『その私の名前をタップしてみて下さい』


ステータスオープンと念じれば手元の見易い位置に現れるこの板、必要無くなると勝手に消える便利仕様。スマホの様に操作する事が出来る。

ポチッとして表示されたシアさんのステータスがこちら


〈シア〉

〔大精霊〕Lv2 (Lv120)

属性/型〈風/人〉

MP:230/430500 (43050~430500)


魔術:〈風〉Lv2(Lv100)

〈嵐〉Lv-(Lv100)

〈空間〉Lv-(Lv100)



「大精霊ってのは?」

『下位→中位→上位→大の大精霊。精霊の〈格〉の最上位ですね』

「Lv2(Lv120)は?」

『(Lv120)は私の本来のレベルです』

「MPは?」

「(43050~430500)は正規ルートで私を仲間にした際に必要となるMP量ですね、なのでエキトさんは最大MPが43050を超えるまでMPが必要な魔法や〈スキル〉が使用できません。コレは私を仲間にした代償…デメリットになります…」

「それじゃあシアさんの魔法のレベルが下げられてるのは…」

「MP不足ですね…エキトさんのレベルが上がり、最大MPが増え、私に提供されるMPが増えれば増える程、本来の力を取り戻せます。」


 ゲームバランス維持の為には仕方の無い事か…


『がっかりしました?苦労して探した精霊がお荷物で…』


がっかり?そんな訳無いだろう、これだけ制限かけなきゃ行けない位強いって事だろう?しかも俺が強くなればシアさんも強くなるんだし、むしろ俺は大喜びだよ?


「シアさんみたいな綺麗な精霊と旅が出来るだけ十分です!」


『エキトさん…思ってる事と言ってる事が入れ替わってますよ…?』

「…あ。」

「ふふっ、面白い人ですね。でも確かに本来の私は()()ですので、期待してて下さい…ふふっ」



こうして、デメリットによりステータスが村人A並になってしまった少年と、弱体化してはいるが運営も認める最強の精霊の一角による他のプレイヤーとは少し違うMMOが始まった。








◇ ◇ ◇



『あ、チュートリアルがもう少し続くので待ってください』

「え?あ、そうだよね、ごめんなさい」

『と言う訳でエキトさんはこちらをどうぞ』


 どうぞと言われて手渡されたのは〔弓〕と〔矢筒〕(矢x20入り)、それ以外は(99)×100入るインベントリへ。


『見ての通り弓矢です、あとインベントリに〔初級調合キット〕と〔初心者用HPポーション〕×10を入れました、それと所持金3000zですね。これらは新規プレイヤー全員に配られる物です。』


 シアさんの指示に従って弓矢を装備し、インベントリから取り出したポーション2つをベルトのボトルホルダーにセットする。


『それでは随分と長いチュートリアルでしたがFWOの世界へ行きましょうか』

「ちょとまって、弓の使い方とかの説明は無いの?」

『せっかく私と一緒に旅をするのですから、現地で説明しようかと。その方が経験値も入りますし』


なるほど、確かにその通りだ。


『と言うのは建前で、本当は私がもうサポートAIでない為に訓練用モンスターを呼び出せないだけなのです…』

「あれ?じゃあ弓とか出したのは?」

『それは最初から私のインベントリに入って居ましたので』

「インベントリ使えるんですね…」

『はい、プレイヤーのそれより容量の小さい(33)×20ですが使用可能です。何かと役に立つと思うので覚えておいて下さい』


 他の人より多く持ち歩けるのは確かに便利だ


『と、とにかくそう言う訳ですのでFWOの世界へ行きましょう!』

「それは良いけど、このフィールドからどうやって始まりの街へ行くの?」

『あ…えっと…その…GMコールしてください…』



 その後GMコールによってやって来た〈ヤシロ〉と言うGMの手によって俺とシアは無事に始まりの街へと送り届けられた。





シアさんて意外とドジ属性とか持っているのだろうか…





八代「シアの主人にふさわしいか確かめてやる。と言って1vs1を申し込むべきか…始まりの街へ行きたければ俺を倒してから行け…と言うのも悪くない…」

部下a「いや、ダメですよ?何言ってるんですか?」

部下b「てか八代さんのアカウトで戦ったら初心者なんてデコピンで肉塊になりますよ?」

部下c「シアって名前良いわね…」




名付け時のエキト(AI-S-0000002…AIS…SIA「!」シアにしよ)

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