第四十五話 王都散策①
午後、エキトはリリと共に王都の南東部、内側の城壁寄りにある武器屋などが集まっているエリアに来ていた。
「品質★4以上の鉄武器がある!こっちは★5⁈凄い…これと同じ素材が有れば、武器屋の店先で鉄製武器を探す生活ともおさらば…」
並べられた武器に使用されている鉄の品質にご執心のリリさん。
詳しく聞いてみると、〈始まりの街〉では青銅しか売っておらず、鉄の入手先は武器屋の店先で安売りしていたボロボロの剣の中から鉄製の物を探して溶かすしか無かったそうだ。
しかしそれらの鉄の大半は品質が★1で、良くても★3だったそうなのだ。
「ちなみにリーサの短剣には始まりの街では貴重な品質★2の鉄が使われている」
「なるほど…それならココが素材の宝庫に見えるのも納得ですね」
豊富な鉄に目を輝かせるリリさんを横目にエキトも何か面白い物が無いから探してみる…
「お、コレは…」
「ん?何か見つけた?」
「ええ、蛇腹剣です。」
「有名なファンタジー武器!」
「ただ、私の趣味では無いんですよね…光セイバーとかなら大興奮する自信はあるんですが。」
あの筒からブヲォンと出て敵を焼き切ったり攻撃を跳ね返したりするアレね。何かと共にあればなお良し。
◇ ◇ ◇
ふと隣の武器屋を覗いた俺は、皆んな大好きなあの武器を見つけてしまった。
対象を切ることに特化した反りのある片刃の剣
そう、〔刀〕である。
「リリさん、刀は好きですか?」
「もち、大好き」
「では隣のお店に行きましょう。」
リリさんと共にそのお店のショーケースに飾られた刀の元へと向かう。
刀を興味津々に眺めるエキト達に気づいた店主NPCの男が値踏みする様な眼差しで話しかけてくる
「お二人さんはコレに興味が有るのかい?」
「接近戦はしませんが刀は大好きです」
「作りたい」
「俺も刀は大好きさ。作りたい?嬢ちゃん〈鍛治〉持ちかい?」
「ん。一度試した事があるけど刀にはならなかった。」
「刀を作るには〔玉鋼〕が必要だからな」
「それ、どこで手に入る?」
「玉鋼そのものは流通していない。〔砂鉄〕を炉の中にぶち込めばいいんだ。そうすれば時間はかかるが〔玉鋼〕が出来る。」
「良いこと聞いた。ありがとう。」
「なに、俺は色々な刀匠が打った刀を集めるのが趣味なんだ、嬢ちゃんが打った刀をいつの日にかこの店に売りに来てくれればそれで良い」
「分かった、必ず売りに来る」
「楽しみにしてるぜ」
◇ ◇ ◇
「良かったですね」
「うん、満足」
「刀が作れる様になったら私にも一振り売ってください」
「鑑賞用?」
「もちろん」
「分かった、楽しみにしてて」
やったぜ☆
a「ラ◯トセイバー実装したい!」
b「ビー◯サーベルだろ!」
d「フォ◯ンソードでしょ」
c「せめて光剣にしなさい」
八代「だからそんな議論する暇無いから仕事してくれ」




