第三十三話 売却
最大MP関係の修正に不備があったので第9話と第21話の修正&一部削除を行いました。
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「弓ってMPを消費したらあんな攻撃が出来るんだね…」
「短剣ってMP消費したらあんな動きが出来るんですね…」
俺達が観察していたパーティーは、かなり強い部類の人達だった様で、5分ほどでジャイアントベアーを攻略してボスエリアの先へと消えていった。
俺とリーサはそのパーティー内にいた、弓を使うプレイヤー(リーサは短剣を使うプレイヤー)に、MPを使用した弓(短剣)本来の戦いを見せつけられた。
「MPはまだしばらく使えないし、参考にならないよね?」
「ならないな」
「なりませんね」
曲射した矢が十数本に分かれて敵に降り注ぐ攻撃、恐らく《アローレイン》かな?などはかなりのダメージ稼いでいたので使いたいのだが、途中で矢が分かれたと言う事はMPが必要なのは確実。残念ながら暫く使う事は出来ないだろう。
「帰るか」
「帰ろっか」
「帰りましょう。」
帰り道も可能な限り〈胡椒〉を探したが、残念ながら見つける事は出来なかった。
◇ ◇ ◇
「ララさん、リリさん、こちら僕のパーティーメンバーのリーサとアイラです。彼女達も装備の更新をするそうなので連れて来ました。」
南の森から帰ってきたおれたちはそのままララさんとリリさんの露店へ。
弓の制作に必要なトレントの木材をリリさんへ渡していく。
「トレントの木材は5個取れたので全部渡しちゃいますね、それとトレントの枝とコドモショウトカゲの骨と歯が有りますけど買い取りますか?」
「全て買い取らせて貰うよ。スライムの核は持っていないの?森なのにスライムに出会わなかった?」
「あー、スライムの核はドロップアイテムとして価値がありましたか…私、弓の命中精度だけは良いので全て核に当てて倒してたんです。だからドロップしなかったのかと…」
「そう言う事なら仕方ない。なるほど、だから威力優先なのね…」
武器の素材として使えそうな物を全て売却し、34000zを手に入れた。
コドモショウトカゲとスライムは南の森にいた敵モンスターで、トレントより幾分か弱かったのでそれなりの数の素材がある。
特にスライムは核を壊せば簡単に倒せたので素材も沢山あるのだが、全て核を壊して倒したせいでドロップ品は〈スライムゼリー〉と言う食材だけなのだった。
「エキト、コドモショウトカゲを倒したなら皮も有るのでしょう?売ってくれないかしら」
「もちろん良いですよ、それと魔猪の皮の補充も出来ますけど要ります?」
「全て買い取らせて貰うわ」
皮系素材も全て売却し、更に27000zをゲット、今日一日で合わせて61000zの稼ぎである
『ホットドッグ203個分ですね』
そうだね…
「エキトは採取はちゃんとやる人かしら?」
「やりますよ、他の人の倍はやっている筈です」
「それは頼もしいわね、それなら〈レッドファーベン〉とか〈ブルーファーベン〉って名前の木の実持ってないかしら?」
「それなら沢山持っていますよ?」
「それも売って貰えないかしら?」
「食材ぽいので全ては無理ですが半分以上は売りますよ。これって何かに使えるんですか?」
「染色に使えるのよ。」
謎の果実達には食べる以外の使い道があったのか…そう言えば鑑定した時にそれっぽい事が書いてあった様な気もする。
とりあえずインベントリからファーベンと名の付いたアイテムの2/3をララさんに売却。
本日の稼ぎは更に10000z程増えた。
これで俺の用事は終わったが、リーサとアイラの2人はまだ時間がかかると言う。
2人とも防具のデザインは細部まで考えたいとかでララさんとあーでも無いこーでも無いと何やら楽しそうに相談している。
時間かかりそうだな…
リーサ「ララさんにリリさんですか…」
アイラ「可能性はあるのかな」
リーサ「シアちゃん先生、あの2人がここに来る可能性は?」
シア『現時点ではなんとも言えないですが、リリさんよりはララさんの方が可能性はありそうですね…』
リアシ「「『はぁ』」」




