第二十一話 シアとノア
ジャンル別日間21位…ありがたや…今後もブックマーク、評価の程よろしくお願いしますm(_ _)m
ねぇシアさん、ノアの事を04と呼んだって事はもしかしてあの子は…
『私と同格、Sシリーズ1桁を搭載した土属性大精霊よ』
やっぱりそうか…
と言う事はリーサもあの大量の精霊の中からサポートAIに行き着いたと言う事だ。
「それにしても、リーサも良くサポートAIを仲間にしようと思ったな」
「え?普通にキャラメイクの時にノアが教えてくれましたよ?確率は低いけど、運が良ければ私を仲間に出来る。1日分の遅れなんて気にならないくらいの働きが出来るから、だから私を外に連れてって…って。」
シアさん、それって有りなの?
『ノア?貴女そんな事したんですか?良く運営に強制シャットダウンさせられませんでしたね?』
無しなんですね…
『プレイヤーの相手面倒だったから…リーサに連れ出して貰えたらサポートAIの職から解放されるなと思って、それにシャットダウンならそれはそれでサポートAI終了じゃん?』
『無茶をしましたね…』
『でもお陰でリーサの契約精霊、ペナルティで私が戦っても意味ないから暫くはゆっくり出来る。まぁでもリーサには感謝してるから必要なら戦ってあげるから安心して?』
苦笑いを浮かべるリーサと、眉間にシワを寄せるシアさん。
シアさんはノアの腕を掴んで俺達の上空5m程へと連れっていった。
「お説教…ですかね?」
「かもな。それよりリーサ、ノアの口振りからしてペナルティ受けてるんだろ?武器は何が使えるんだ?」
「短剣ですね、エキトさんはその背中に背負ってる弓ですよね?」
「あぁ、昨日少し戦闘したけど、当たるけど攻撃力が低くて苦労したよ。」
「エルフですもんね、私とエキトさん2人で戦闘する時は、私が前衛で敵を引きつけて、エキトさんが狙撃ですね。」
2人とも遠距離武器とかじゃ無くて良かったな…始まりの街周辺はともかく、その先の事を考えるとキツいだろう…
「そろそろ街から出ますね、パーティー組みましょう」
〈!〉リーサからパーティーに誘われした。
「パーティー組むと経験値とかドロップが減るんだっけ?」
「総量は少し増えるんですが、それを2人で分けるので、1人の狩より個人が貰える量が減ってしまうんです。でも、効率は良くなる筈ですよ?」
「なるほど、それじゃあよろしく。」
◇ ◇ ◇
パーティを組んだ俺達は始まりの街の門を抜け、〔北の草原〕へと踏み出した。
周りの景色に驚いているのか、ウサ公達を探しているのか、リーサは辺りをキョロキョロしている。
「遠くに鹿が居ますね、あと魔猪も。ホーンラビットは……分からない…あ!」
ホーンラビットを見つけたのか、腰の短剣を抜いて駆け出すリーサ。
駆け出した先にあった木の根本にしゃがみ込むと短剣で何かを切り付けている。
「何してるんだ?」
「採取ですよ?ほら!」
そう言って立ち上がったリーサが見せてくれたのは赤いキノコだった。
〈アカ茸〉(素材)
・レアリティ:☆1
・品質:★2
解説:木の陰を好むポピュラーなキノコ、調合や錬金の素材として重宝される。食用も可能。
とんでもねぇ見た目して毒無しで食用可能だった。いや、この世界の見た目は当てにならないのは魚が語ってるか…
「良く見つけられたな。」
「採取可能なオブジェクトは薄ら光ってますからね。丁度木の影だったので分かりやすかったです。」
あの薄ら光ってる草とか石って採取可能のサインだったのか…
試しに近くを見回すと少し離れた所に淡く光る草を発見する。
見た事の無い形の葉っぱだったが、引き抜くと見覚えのある葉の形となった。
〈バジル〉(素材)
・レアリティ:☆1
・品質:★2
解説:ハーブの一種、料理に使える。
バジル!料理に使える!塩以外の調味料ゲットだぜ!コレで料理が少しはまともになる、他にも香辛料になる植物が採取出来るかも知れないし、夢が広がるね。
◇ ◇ ◇
それから昼飯までの間、俺とリーサはレベル上げをしつつ採取活動に励んだ。
リーサを前衛にした戦闘は戦い易く、短い時間だったが13体の敵を倒す事に成功し、レベルも俺が4、リーサが3まで上がった。
Name 《エキト》Lv4
種族〔エルフ〕
ジョブ〔精霊使い〕Lv1
HP 125/125
MP 0/730
SP 61/61
筋力 12
防御 10
俊敏 11
器用 13
精神 21
ステータスP:0
《スキル》
〈使役〉〈精霊言語〉Lv2
〈弓術〉Lv2〈鑑定〉Lv3
〈調合〉Lv1〈料理〉Lv2
〈気配察知〉Lv1
〈隠蔽〉Lv1
ステータスPは防御が1桁だったのが気になったので少しだけ多めに降った。
俺とリーサがレベリングに励んでいる間、シアさんとノアが何をしていたのかと言うと…
最初は上空で何やら会話をしていたのだが、その後降りてきて、辺りを飛び回り目についた採取可能なオブジェクトを片端から採取していたらしい。
レベリングを終了して街に戻る途中に『インベントリにあるアイテムを譲渡したい』と言われて知った。
午後からまたログインするので、始まりの街に戻った時点で解散となった。
f「仲良さそうですね、あの2人」
c「付き合ってるのかしら?」
f「どうでしょう?私には恋人よりは先輩後輩って感じにも見えますけど」
c「確かにそうも見えるわね。青春って感じ?」
f「異世界で危ない所を助けられて恋しちゃうパターンですね」
c「良いわね〜」
ab「ちっ」




