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精霊に癒されたかっただけ  作者: キファリス
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第十九話 運営3


「え?は?え?や、八代さん!緊急事態です!」


 サービス初日を乗り越え、少しだけ忙しさが緩和されてきたなぁと思っていたのだが、そう上手くは行かないらしい。


「どうしたe、久々に声聞いたぞ?」

「今はそんな事どうでもいい(後書きじゃ無いん)ですよ!AI-S-0000004がプレイヤーに自分を仲間にする様にと説得しているみたいなんです。」

「そんな事出来るのか?プレイヤー側が何かした痕跡は?」

「プレイヤーが何かした痕跡は有りません。むしろ04の性格的に十分に有り得る事態かと…」

「04の性格?あぁ…04は土か。」


 思い出した。あの常に眠たそうにしているAIだ…

 シアがクラスの委員長だとするなら、04は窓際の後ろの席で寝てる図書委員.と言った感じ。

どうプログラムして学習させたらアレになるのやら…

 今回件も『サポート役面倒』とか考えての暴挙だろう


「プレイヤーが何かした訳で無いなら放置かな…そのプレイヤーはもう聞いた訳でしょ?プレイヤーの記憶は弄れないし、04のプログラム変えるのも無理だし。それにランダムはランダムなんだし、条件満たすと思うか?それにあのプレイヤーがランダムを選ぶとも思えないしな。」

「ではこのままと言う事で。しかし良いんですか?今の完全にフラグですよ?」

「怖い事言うなよ…まぁいいや、04はそのプレイヤーのサポートが終了したらサポートAIとしての任は解いてやれ。」



 本当にフラグを回収してしまった場合対処が必要となるため、プレイヤー〈リーサ〉がFWOへと旅立つまでは見守る事になった…



◇ ◇ ◇


「「女の子の監視対象が増えると聞いて!」」


 この2人、仕事は出来るんだがどうも言動に難有りなんだよな…


「可能性があるだけだ。」

「彼女、かなり悩んでるみたいですね」

「ランダム生成ってまともに戦えない様なアバターになるかもなんですよね?私なら絶対選べないです…」

「「俺なら選ぶ!迷わずに!男は勇者(魔王)に憧れる生き物だ!」」 

「え?」「は?」


 あほ2人はともかく普通は選ばない。だからこその可能性ではあるが…


「あ、ランダム生成するみたいですよ?」

「「いっけーー」」


 選んでしまったか…


「ab、ふざけて無いでランダム生成プログラムの監視しろ!それとe、お前は04の方の監視だ」

「「「はっ」」」


 一瞬で真面目な表情になってPCへと向き直る部下3人。

 最初からそのやる気を見せてくれれば言う事無いんだがな。

いや、こいつら程度の遊び心がる人間が作る側に居た方がゲームは面白くなるか…



さてはて鬼が出るか蛇がでるか…はたまた仏が出てくるか。



◇ ◇ ◇



「まさか2人目の大精霊使いが誕生するとは…」

「ですねー、どうでした彼女は?」

「あの04が選ぶだけあって癖の無さそうな普通の女の子だったよ。」


 そう、彼女〈リーサ〉はランダムで条件を満たしてしまったのだ。

〈勇者〉や〈魔王〉より断然難しいはずなんだがな…

 唯一の救いは、面倒くさがりな04が使役されても良いと思える位には落ち着いた子だった点だ。



「八代さん、もう04ではなくて〈ノア〉ですよ?」

「そうだったな…全員聞いてくれ!今から観察対象が2人に増えたから宜しく!それとe、このままだと02~07全員プレイヤーに渡りそうで怖いから光の07以外の三体はサポート役から外しといてくれ」

「それは構いませんけど、外した三体はどうします?」

「普段通りゲーム内で良いぞ、必要になったら呼び戻すし、それじゃあ元の業務に戻ってくれ」


「「女の子の観察業務に戻ります」」


こいつらいずれ問題起こしそうで怖いな…


「言い忘れてたけど〈リーサ〉の観察はcとfとgが担当だ、他の野郎どもは〈エキト〉のだからな?」



「「「「「分かりました」」」」」

「「チクショーー」」


 コレでヨシ




エキト「理沙遅いなぁ」

シア『もしかしたらエキトさんみたいにサポートAIを仲間にしている最中かも知れませんよ?』

エキト「まさか〜」

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