表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
その男、猟犬につき  作者: 無文書
1/2

猟犬、異世界へ渡る

「ここはどこだ……」


「ようこそ世界最悪の犯罪者瀬島 狡也さん」


 一体どこで、これはなんだ。俺は確かにゴミを捨てて、そこで俺も……。

 状況が全く掴めない。それにこれの背中……非現実的すぎる。


「私は神……と言っても信じないだろうね君は。それに説明とかするのも面倒なんだ」


「どういう事だ? 俺は死んだはずだぞ」


「はー……少しは察して欲しいんだよねー。はいはい、君は死んだけど、私の力で復活しましためでたしめでたし」


 こいつふざけてるのか。いちいち癪に触る話し方だ。しかし、ここで下手に動くわけにはいかない。まずは情報を集めなければ。


「とまぁ、そういうのは置いといて。私は私のすべきことをしなきゃね。それじゃ、行ってらっしゃい瀬島 狡也さん。貴方が本来いるべき場所へ」


「それはどういう……どうなってんだ……」


 一瞬だった。俺が瞬きをした瞬間、世界は変わった。

 さっきまでいた謎の空間ではない。確かに地面もあるし、空もある。しかし、地球のものじゃない。地球のどの地域にもこんな場所はなかった。


「何なんだよ。まるでここは……別の世界みたいじゃないか」


 現実味がないことは嫌いだ。しかし、これは紛れもない現実。夢はここまで鮮明に物事を捉え、理解することはできない。つまり、これは現実だ。


「全身改造しまくって、自分の奥さんや子供を殺しその皮を繋ぎ合わせたような奴もいたしそれに比べればまだ順応できそーー」


 グギャァァァァァッ


 突然の咆哮に空を見上げた。


「おいおいマジかよ。これは順応するのには時間かかりそうだ」


 翼を広げたその姿は前の世界で一度は聞いたことのある生き物そっくりだった。巨体で空を飛び、火を吐く幻想の生物ーードラゴン。


 どうやら俺が本来いるべき世界はとんでもないところのようだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ