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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。
この連載作品は未完結のまま約5年以上の間、更新されていません。
今後、次話投稿されない可能性が極めて高いです。予めご了承下さい。

その男、猟犬につき

作者:無文書
 とある界隈で有名な男がいた。彼の名前は瀬島 狡也その界隈では猟犬と呼ばれ名を知らぬ者はいない。
 特殊戦闘技能特級クラスの能力を持ち、戦術から人間心理に至る学問にも精通していた。齢にして28の時に家庭を持った。特殊な仕事ではあったが、狡也は幸せという感情を得ることができた。この時、狡也の精神は正常だった。

 家庭を持ち2年、狡也の妻は強盗により酷く殺された。

 どんなに屈強な人間であっても人の心というものは脆く、弱い。それは数多の戦場を経験してきた男であっても例外ではない。
 狡也の精神が壊れたその日、狡也は自らの家を燃やした。思い出が、幸せが詰まっていた家を燃やした。
 そして事件は起きた。

 警察署に並べられた人間の首、その数およそ90。その全てが犯罪者であった。そして、首の真ん中に横たわる屈強な男、瀬島 狡也。彼は自らの首を断ち絶命していた。

 彼のすぐ近くにあった遺書にはこう記されていた。

『これは八つ当たりだ。俺の妻は殺された。だからこいつらも殺した。殺されたから殺した。殺したかった。まだ足りない。殺す殺す殺すコロスコロスコロス………』

 殺すという文字がびっしりと書かれたその遺書は遺書ではなく、呪いのようだった。狡也はこの日、歴史になお残す犯罪者となり、自らの人生に幕を閉じた。

 そのはずだった。
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