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ボクらの異世界逃避行  作者: $
教団より愛をこめて
9/18

8.5話 



「.........」

街灯などは当然存在せず、月光だけがここを除いて辺りを支配していた。

焚き火は月の青い、青い光を掻き消し、パチパチと心地よい音を立てている。


「まさか異世界生活はじめての夜が野宿になるなんてな...」

カイトはあくびをかきながらポイっと薪を炎にくべた。

この世界の夜は少し肌寒い。そのせいで余計炎の暖かさが際立ち、眠くなるものだ


「......暇だな」

興味の尽きることない異世界だが、この時ばかりは退屈であった。

身体で暖かさを噛み締め、能力で出したビーフジャーキーを口で噛み締めながらそう思った。










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